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NTT西日本がスタートアップとの協業で早期展開できた若手の巻き込み

2016年09月19日 06時30分更新

アライアンスを加速させた若手社員の“巻込み”

 その後、両社の思いが合致したことで、提携の話がトントン拍子で話が進み協業が決定した。

 実はこの少し前に、中村氏は部内でちょっとした“巻込み”を行なっていた。休日にボランティアとして介護施設で大道芸を披露している若手社員が、同じ部署にいたのだ。たまたま当人のFacebookでそのことを知った中村氏は、週末に彼の芸を見に行った。社内でその後、「このプロジェクトを一緒にやらないか?」と話を持ちかけたところ、「やります」と即答だった。

「すでに別のチームの主戦力になっている人材でしたが、彼の上司もこのプロジェクトへの参画を温かい気持ちで認めてくれました。新規事業を手がける部なので、若い人材に様々なチャレンジをさせて育てていこうという思いが強いというのもあるでしょうね」と中村氏。

 こうした“新戦力”の加入もあり、わずか半年でサービスを立ち上げることができた。

「どうやれば高齢者の方々に楽しんでもらい、よろこんでもらえるのかを理解している人間がいたので、スマイル・プラスとの話し合いもスムーズに進めることができました」(中村氏)

 現在、介護レク広場 for 光BOX+は東日本エリアにも展開するなど、地道に利用者数を伸ばしつつある。これまでの展開について中村氏はこう評価する。「若手社員がスマイル・プラス様と密に寄り添って仕事をしたことが大きいですね。お前はいったいどっちの社員だというぐらいに(笑)。本当に人材を育てようとするならば、スタートアップと寄り添いながら悩みを共有したり、意見をぶつけ合ったりしながらお互いに理解し合うというのが一番ではないでしょうか。ただし、会社の規模や立場の違いなどから、お互いの考え方も時間軸も異なるという点を必ず踏まえる必要があるということは言い聞かせています」

 では、中村氏自身はどのようなスタンスでスタートアップと付き合い、最終的にはどこを目指しているのか──。最終回となる次回、言及していきたい。

西日本電信電話 ビジネスデザイン部ビジネスクリエーション部門 アライアンスプロデューサー 中村正敏担当課長

■関連サイト
NTT西日本
コトの共創ラボ

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