PC、スマートフォンから見られる無料インターネットテレビ局「AbemaTV」。アニメ5チャンネルを含め、ニュース、スポーツ、エンタメ、音楽などの専門チャンネルをザッピングして楽しめる。サイバーエージェント藤田晋社長は「海外のケーブルテレビを参考にした」と言っていたそうだ(関連記事)。
わたしが激しくおすすめしたいのはテレビで見ること。
単純に言えば、テレビに無料で約30種類のチャンネルが追加できるのだ。ケーブルテレビ殺しだ。民放のバラエティにあまり興味のないわたしにとっては地上波殺しでもある。見たいときにニュースが見られるし、スペースシャワーTVやMTVを流しっぱなしにできるし、ひたすらアニメを見ていられる。
子供がいたら「家族アニメ」をつけっぱなしにしておけば昔のアニメに釘づけのはず。(本当はアンパン専門チャンネルを作ってほしいところではある)
テレビでAbemaTVを見るために使っているのは、テレビにHDMI接続して使う「Amazon Fire TV Stick」(4980円)。AbemaTVにはYouTubeやニコニコ動画のようにFire TV Stick用アプリがあるわけではないので、AirPlayミラーリングアプリ「AirPlay&UPnP」を使い、iPhoneの映像をテレビにミラーリング表示している。AbemaTVの解像度を最高画質(最大1920×1080ドット)にしておけば、地上波放送の解像度と比べても遜色ない。
最初はカクつきが目立つかなと思っていたが、いざ見はじめてみるとまったく問題なし。テレビの設定にしたがって色味が変わってしまうのと、夕暮れのように細かいグラデーションで色むらが多少出てくるのは惜しいところだが、番組を見ているだけならミラーリングによる遅延もとくに感じない。うちではテレビの音声をAVアンプ経由でスピーカーから出しているので音声もきれいだ。
AbemaTVにはぜひ各社テレビで使えるアプリを開発してほしい。もしくは、AbemaTV約30チャンネルを簡単に見られるようにするHDMIドングルを開発してほしい。テレビで見られるようになると録画機能がほしくなるが、そこは月額960円の有料会員になって番組のアーカイヴが見られる状態にするくらいしかないか。huluのリアルタイム配信機能(FOXチャンネルなどがある)がなぜかFire TV Stickで見られないので、その意味でも期待しているところがある。
配信方式が違えどAbemaTVで放送しているのは普通のテレビ番組なのだから、テレビで見るのがふさわしい。デスクトップパソコンと大きな液晶ディスプレーを持っている若い子も減っているだろうから、必要に応じてテレビで見るのは最適解に思える。テレビが生きる道はこのあたりにあるのでは、という気がした。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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