【VR特捜最前線 前回までのあらすじ】
VRを勉強することにした人気美人YouTuber(肩書き)のせきぐちあいみ。
ちょっとエッチなR博士とイトーとともにVRを学ぶのだった。
夏と言えば、海水浴だよね(VRで)
イトー「なんて暑さだ。まったくインドア派には辛い季節ですよ」
あいみ「せっかく博士と海水浴に行くことになったのに、この天気じゃガッカリですね」
イトー「しかし海水浴に行くっていう話だったはずだけど、待ち合わせ場所が秋葉原なんだよね。絶対ハメられてるよ」
R博士 「おお、あいみちゃんにイトーくん、時間ピッタリじゃな」
あいみ&イトー「あ、博士」
R博士「ではいこうかの」
あいみ「どこに行くんですか?」
R博士「海じゃよ」
イトー「ちょちょちょ博士、待ってくださいよー」
あいみ「どんどんオフィス街の方に歩いてるんですけど、車でも停めてるんですか?」
イトー「っていうかビルに入っていくんだけど……」
R博士「ここじゃよ」
あいみ「え、博士、ここって・・・・」
イトー「おもいっきり会社じゃないですか」
R博士「ホッホッホ。今日はここで海を楽しむんじゃよ」
あいみ「え、ここがですか?」
イトー「ま、まさかVRで海に行くっていう話ですか?」
R博士「ホッホッホ。編集ともあろう者が連載タイトルを見てないのかなイトーくん。当然、VRに決まってるじゃろ」
イトー「本気なんですか」
オフィスや自宅で本格的なVRを楽しめる『HTC Vive』
あいみ「でも、こんなところで本当にVRとかできるんですか?見たところ、VR ZONEとかでもないただの会社ですし・・・」
R博士「ホッホッホ。舐めちゃいかんよ。ここにはASCII.jp読者にはおなじみ(?)の『HTC Vive』という最新のVR設備が備え付けられているのじゃ」
イトー「ほほぅ」
あいみ「あれ?これってこないだのVR ZONEで使ったのと同じコントローラじゃないですか!」
R博士「左様。実はVR ZONEの展示はほとんどがHTC Viveで作られているのじゃ」
イトー「Viveってそこそこ高いものですよね」
R博士「12万円くらいじゃよ。得られる体験を考えれば、安いものじゃ」
あいみ「普通に買えるんですね」
イトー「本体の値段もそうだけど、動かすPCが結構大事ですよね」
R博士「もちろん。その心臓部はこれじゃ」
あいみ「えーーーっ!こんな小さいのでちゃんと動くんですか?」
R博士「バカ言っちゃいかん。これは見た目は小さくてもGeForce980Tiを搭載した最先端の人工知能ワークステーション、『DEEPstation DK-1』というマシンなんじゃ。今回場所を貸してくれた株式会社UEIとドスパラでお馴染みのサードウェーブデジノス社が共同開発したコンパクトなモンスターマシンなんじゃよ」
イトー「博士、なんかここだけやけに宣伝くさいセリフになってませんか?」
R博士「いろいろあるんじゃよ。」
あいみ「見た目はコンパクトでもパワフルなんですね」
R博士「ホッホッホ。本来は深層学習などに使うPCなのじゃが、人工知能に使われる高性能なGPUは、VRにも必須なので一石二鳥なのじゃよ」
イトー「これ買うといくらするんですか?」
R博士「24万円じゃな」
イトー「じゃあ二つ合わせて36万円ってところか。ちょっと高いですね」
R博士「むかしのパソコンの値段を思えば実に妥当じゃということがわかるはずじゃよ」
あいみ「肝心のあたまに被るゴーグルはどれですか?」
イトー「あ、これじゃないかな」
あいみ「あ、これもVR ZONEの機材と同じですね」
イトー「このボコボコは何のためについてるんですか?」
R博士「実は通常のVR用ヘッドマウントディスプレイは、外部にセンサーがついている方式なんじゃが、HTC Viveだけはセンサーがヘッドマウントディスプレイとコントローラ側についてるんじゃよ。そして、部屋の両端に設置した"エミッター"からの光をセンサーが受信し、位置を正確に特定することができるんじゃ」
あいみ「そのエミッターってこれですか?」
R博士「そうじゃ。それを2つ組み合わせてだいたい対角線5メートルくらいのVR空間を自由に動きまわることができるようになるんじゃよ」
イトー「へー。これは凄い。実際にその範囲を歩けるんですね」
あいみ「早速やってみてもいいですか」
R博士「もちろん・・・と、いいたいところじゃが、あいみちゃん、君はその服で海水浴にいくつもりだったのかね?」
あいみ「いえ・・・え、水着になるんですか!?」
R博士「VRは、リアルであればあるほど、没入感が増すのじゃよ。当然、VRとはいえ、服を着て海へ入るなど邪道!!言語道断! VRの神様に末代まで祟れられるのじゃよ!仏罰じゃよ!」
あいみ「えーーっ」
R博士「分かったらとっとと着替えてくるんじゃよ」
あいみ「ひーん」
R博士「ホッホッホ。海水浴に行くって言わなかったら水着を持ってこなかったじゃろ?」
イトー「博士、まさか……そんな理由で……じゃあ僕も水着になるんですか」
R博士「誰が男の水着なんか見るかっつー話じゃよ」
イトー「やっぱり……」
あいみ「着替えてきました……けど」
R博士「よしよし。それじゃあの、あいみちゃん、このヘッドマウントディスプレイを被るんじゃ」
あいみ「ほんとに水着になる必要あったんですか?」
R博士「いいからいいから」
R博士「今日体験してもらうのは、SteamVRで配られているVRコンテンツのひとつ、『The Blu』じゃよ」
あいみ「すごーい!本当に海の中に居るみたい」
R博士「今は海の底に沈む沈没船の中にいるんじゃよ。沈没船のへりから、下を覗き込んだりしてごらん」
あいみ「すごっ! ふかーーい!!あ、ひらべったい魚が!」
イトー「あれはマンタだね」
R博士「そこで振り返ってごらん」
あいみ「えっ? え~~~っっ!!! クジラ!!超でかいんですけど!!」
イトー「うーむ。VRの外で液晶ディスプレイを見ているとぜんぜん大きさを感じないんだが」
あいみ「めちゃくちゃデカイですよ。えっ!これ大丈夫なんですか?ワッワッ!こっち見てる!」
R博士「ホッホッホ。VR空間では大きいものが本当に大きく見えるのが大きな特徴なんじゃ。こればっかりはどんな大画面テレビでも伝えられない体験じゃな」
イトー「Web媒体でVRを紹介することがいかに難しいかあらためて思い知らされますねえ」
あいみ「すごーい。あんなに大きい生き物なんて初めてみましたよ」
R博士「次は深海でしばしのくつろぎじゃ」
あいみ「あー、ほんとにこれくつろげますね。すごく癒やし効果高いっていうか、普通に綺麗ですね。光るクラゲが綺麗ーっ」
イトー「ところで博士、ヘッドマウントディスプレイ被っちゃうとせっかくのあいみちゃんの顔が見れなくなっちゃうんじゃ・・・」
R博士「ハァ・・・イトー君、君には本当にガッカリじゃよ。いいかね、彼女はVR空間に没入している。我々はしてない。これがどういう意味をもたらすかわかるかね?」
イトー「え……まさか……あいみちゃんからはこっちが見えてない?つまり……」
R博士「……(こくり)」
イトー「……(ゴクリ)」
R博士「……(ゴクリ)」
イトー「・・・博士」
R博士「なんじゃ?」
イトー「VRって、本当に素晴らしいものですね」
R博士「本物の海に行くより良かったじゃろ?」
イトー「全くです」
あいみ「博士—、もう終わっちゃったみたいなんですけどー」
R博士「お、意外と早かったのう」
イトー「……ど、どうだった?あいみちゃん」
あいみ「海の中とか、実際に行ったことないけど、景色は綺麗だし、他では絶対にできない体験をしたって感じです。すっごいビックリしました。それと、クジラがすっごく大きかった!」
R博士「うん、うん。大きいのう。大きいことはいいことじゃのう」
イトー「そうですね、大きいね、大きいね」
あいみ「ちょ、ちょっと、ふたりともどこ見てるんですか!!!」
R博士「イトーくん、ここは逃げの一手じゃよ。あいみちゃん、あいにくちょっと急用を思い出してな。今日のところは失礼するぞい」
イトー「あ、もしもし……すみません、あ、校了ですか。いえ、今すぐ帰社します。はい」
あいみ「え、ちょっとー、どういうこと!?二人してなに見てたの?……
もう、ふたりともほんとにタダのエロジジイなんだから。……まあでも、どうやらバレなかったようね。私のVR巨乳(http://ameblo.jp/remic-aimi/entry-11879843021.html)」
(続く)
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