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ポタフェス 2016で気になった新製品

2016年後半のトレンドを探る、5万円前後イヤフォンが面白い!?

2016年07月24日 18時00分更新

デノンのヘッドフォン50周年に向けて開発

 デノンは今後発表するイヤフォンの試作機3モデルを参考出品した。型番や発売日などは決まっていない。ただし2009年の発売以降ロングセラーになっている「AH-C710」の後継製品になる見込みとのこと。価格帯は1万円前後、1万円台半ば、2万円台半ばを想定している。発売は秋口になるようだ。

デノンはイヤフォンの試作品3モデルを展示。

 ちょっと変わっているのは最上位機種。直径11.5mmのダイナミックドライバーを2基搭載するとのことで、ケーブルに関してもユニットごとに1本ずつ(2本)用意している。実際に聞いてみると、ガッツリ系の力強いサウンド。

 標準のミッドレンジは11.5mmのドライバーを1基搭載。エントリーは中位と同じドライバーを利用。3機種の中では小型で、かつリモコンケーブルを持つ。

ハイエンド機。ケーブル部分に注目。2本一組になっているが、これはダイナミック型ドライバーを2基内蔵するため。

ドライバー1基のスタンダードモデル。

デザインの方向は上位機と少し違う

ケーブルを周囲にまくことで携帯性しやすさも配慮した収納ケース。最近増えているパターン。

ダイナミックドライバー1基の下位モデル

ハウジングはほかより若干小型になっている

マクセルは70kHz再生でも1万円ちょっとの驚きイヤフォンを展示

 マクセルは振動板を硬度の高い“Graphene”(グラフェン)でコートすることで、超高域の再生にも対応したイヤフォン「MXH-GD200」と「MXH-GD100」を展示。GD200は1万2000円前後、GD100は9000円前後と、高級イヤフォンとしては比較的安価な部類に入るが、70kHzに至る高域再生ができる。

1万円前後の価格帯でありつつ70kHzの高域再生が可能なハイレゾスペック。

 特にGD200は実際に聞くと高域の伸びがスゴイ。直径10mmのダイナミック型1発の機種とはちょっと思えないサウンドだ。最初に聞いた際には、まとまり感などから5万円クラスではないが、2万円程度の値付けでもおかしくない機種に思えた。一方、GD100は低域によったバランス。

 再生周波数帯域は20Hz~70kHz。インピーダンスが16Ω。音圧感度が92dB/mW。GD200は4芯ケーブルを使用。素材はGD200がステンレスと樹脂、GD100がアルミ合金と樹脂。発売はともに8月25日を予定している。

GD200はステンレス製。

白いほうのGD100はアルミ合金製となっている。

眼鏡でシュア巻きもOKな極細ケーブル採用イヤフォン

 米国のMaroo AudioとイギリスのACSが協業して開発したイヤフォン「Evoke MA-EP9001」(フルレンジ、3万5000円+税)、「Evolve MA-EP9003」(2ウェイ3ドライバー、6万円+税)、「Encore MA-EP9005」(3ウェイ5ドライバー、12万円+税)を公開した。Knowles:ノウルズ製のBAドライバーを使用。ACSの特許出願中技術“IRIS”を組み合わせている。

Maroo AudioとACSのコラボで生まれたイヤフォン

 独特な形状のハウジングに、補聴器で用いられるものを使った非常に細いケーブルが特徴。デンマークのエストロン製で、この細さでも着脱が可能。6本の銅線を銀メッキしてより合わせ、これをエナメルコーとして、リッツ線にしている。さらに7本のワイヤーをより合わせ、アラミド繊維を混ぜ、60Nという高いひっぱり強度を得ているとのこと。

小さい本体にたくさんのBAドライバーが収納されている。

独特な形状のハウジング。形状記憶イヤーチップと組み合わせて、26dBの遮音性を持つというから高性能だ。

この細さでもケーブル交換に対応するというから驚き。

 会場では、5人目のビートルズなどと呼ばれるジョージ・マーティンのシグネチャーモデルも展示されていた。生前に彼が気に入っていたという3ドライバーの“ACS Evolve”をベースにしており、世界限定1000台を販売する。同氏の名前を冠したオーディオ機器はこれ以外ない、とのこと。

GMはジョージ・マーティンの略。イギリスのアスプレイ製の本革ケースに入れている。

 たくさんのゴールドディスクを獲得したことにちなみ、カラーは金色。同様にジョージ・マーティンのロゴを入れたメリディアンのUSB DAC/ポータブルヘッドホンアンプ「Explorer2」と、湿度を防ぐためファンのついた収納ケースと一緒に提供する。

収納ケース。湿度を防ぐ。

ボタンを押すとファンが回るとのこと。

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