週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Xperia X Performance開発者インタビュー【後編】

Xperia X Performanceの音楽機能の強化点や4Kディスプレーが載らなかった理由とは?

2016年07月24日 15時00分更新

緑の発色を強化したディスプレー
4K解像度モデルは「あきらめたわけではない」

──最後に、ディスプレーについてうかがいたいと思います。サイズが0.2インチ小さくなったことが取りざたされますが、逆によくなった部分を教えてください。

ディスプレー担当 内田達也氏

内田氏:いままでと基本方針は同じで、コントラストを上げ、色域を広げ、解像度を高めていこうという軸があります。これは、Xperiaに関わらず、ソニーグループの方針ですが、Xperia X Performanceではとくにコントラストと色域が上がっています。

 変えたのはハードとソフトの両面からで、視野角、特に横から見たときのコントラストは、大きく改善しています。ハード的には、バックライトの改良によってこの進化を実現できました。ソフトは、色表現のところですね。今回は、特に緑色が鮮やかに出るようにしていて、その上でソフトでの表現をしています。

写真手前がXperia X Performance。奥がXperia Z5。横から見たコントラストは明らかに違う

──「Xperia Z5 Premium」では4K解像度に対応していましたが、今回はシリーズの中に4K対応モデルがありません。VRなどの登場で高解像度へのニーズも高まっていますが、ここはあきらめてしまったのでしょうか。

内田氏:あきらめたわけではありません。

染谷氏:Xperia Z5 Premiumは、特にアジア圏で人気のある商品で、ラインアップとしてはまだ続いています。撮影からビューイングまでを一貫して4K対応にするということを、もうやらないわけではありません。

本体色と同じになったベゼルは
ディスプレーの設計にも影響?

左側が本体カラーが正面ベゼルにも反映されたXperia X Performance。右は従来機種であるXperia Z5シリーズ

──Xperia Z5 Premiumとはコンセプトが違うということですね。ちなみに、ディスプレー周りのベゼルもカラーごとに異なりますが、これも初めてでしょうか。いままでできなかった理由を教えてください。

内田氏:これまでできなかった理由に、タッチパネルのカバーガラスにタッチセンサーを持たせていたことがあります。その結果、技術上、黒と白しかできませんでした。

 これに対して、今回はインセルタッチパネルを採用しているため、カバーガラス側にはタッチの機能がなくなりました。自由に色をつけることができたのは、そのためです。

金子氏:ただ、自由とは言いながらも、影響がないことはない。そのため、インクのトライは何回も重ねました。

──インクによって、そこまで違いがあるのでしょうか。

金子氏:デザイナーからはメタリック感を出したいという要望がありましたが、本当のメタルだと電気が通ってしまい、タッチに影響が出てしまいます(笑) そういったことにならないよう、インクの選定にも苦労しました。

──確かに、それはそうですね。本日はありがとうございました。

インタビューに応じてくれたソニーモバイル開発者のみなさん

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります