註:キウイの毛を剃っているのは記事上の演出です。故障の原因になりますので、手元にキウイがあってもマネしないでください
パナソニックのカミソリシェーバー「ラムダッシュ 5枚刃」。7月12日に新製品が登場した。売り文句は「密着5枚刃」だ。もともとラムダッシュ3枚刃ユーザーとして5枚刃は気になっていた。興味があるのは「肌密着」だ。
わたしは肌が弱い。中学生の頃は安全かみそりを使うたびに肌を赤く染めていたものだ(恋をしたような描写になってしまった)。一方、ひげが伸びるのは早いため、肌に優しく、剃り残しがないひげそりが欲しかったのだ。
そこで5枚刃の新ラムダッシュ「ES-LV7B」(3万7600円前後、9月1日発売予定)を借り、性能を試してみることにした。これを選んだのは単純に色がいいからだ。濃青と金色の組み合わせはたいへんかっこいいぞ。見るとアガる。
肌ざわりが気持ちいい
新ラムダッシュには肌ざわりをよくする工夫が2つある。
ヘッド部分が前後・左右・上下に動く「3Dアクティブサスペンション」は、前後の可動域を15%広げ、顔への密着感をさらに高めている。肌にあてたとき回転する「スムースローラー」は、従来比で約60%肌にやさしくなったそうだ。
わたしが普段使っているのは3枚刃ラムダッシュ。ヘッドが固定され、スムースローラーもついていない。ひげを剃るとぴりぴりすることがある。安全かみそりとまでは言わないまでも意外とひりつくものだと感じていた。
しのごの言わず、ひげを剃ってみる。
第一印象を二字熟語であらわすと「巨大」だ。5枚刃のヘッドがこんなに大きいとは思わなかった。鼻の下のひげをそっていると鼻にかぶさってくる大きさ。
肌ざわりはなるほど心地いい。とくに顔のわき、あごから剃りあげるとき。ヘッドがあごの形をなぞるように上がってくるのが気持ちいい。スムースローラーの効果で、普段の3枚刃では味わったことのないなめらかさもあった。
ちなみにヘッドは動かないよう固定もできる。もみあげあたりを剃るときは動いてしまうと調子が狂うので、固定して細かく剃りこむとよさそうだ。
肌のぴりぴり感は、3枚刃より気持ち少ないかなという印象。肌ざわりがいいので当たりがやわらかい感じは受けた。肌にやさしいひげそりというとフィリップスの印象が強いので、今度は向こうと比べてみてもいいかもしれない。
くせひげに役立つ5枚刃
ラムダッシュのもう1つの特徴は深剃りだ。独自の「ヒゲセンサー」を搭載し、ひげの濃い部分では力を強め、逆に薄い部分では弱めることで、肌によぶんな負担をかけずに深剃りができる。ちなみに刃は日本刀とおなじ安来鋼を使用。
5枚刃のよさは、くせひげをすくいあげてカットする「くせひげリフト刃」を搭載すること。ひげが濃い人、ひげの向きがばらばらで剃り残しが多いという人、何往復させても剃り残しがあるという人には効果があるのだろう。
3枚刃と比べて、ものすごく剃れるようになったという印象はとくにない。といって剃れないというわけではなく、剃り残しはなし。剃りあがりもすっきりで気持ちがよかった。
充電器には全自動洗浄充電器がついてくる。第一印象を二字熟語であらわすと「巨大」だ。賃貸マンションの洗面台には置く場所がなかった。ひげそりは手入れを怠るとにおいがつくので、洗浄・除菌までしてくれるのはいい。
ただ、内刃の取り付け部や外刃のすき間などは洗えないので手洗いする必要がある。それと、洗浄皿はバシャバシャ洗えないので、ごみが詰まったときつまようじなどでツンツンつっつくしかない。このあたりが惜しい。
地味にありがたいなと思うのは電動ハブラシのドルツと電源アダプターが共通であること。ものが多い洗面台はなるべくケーブル類を減らしたい。余分な1本は断線したときの予備としてどこかにしまっておけばよく便利だ。
キウイを傷つけずに毛を剃れるのか?
ここまでまじめな顔をしてきたのだが、ひげを剃りながら考えていたことがあった。肌に優しいならキウイを傷つけず毛が剃れるのではないだろうか?
これはいきなり思いついたわけではなく、某有名ひげそりメーカーが同じようにキウイの毛を剃って肌へのやさしさをアピールしているところを見たことがあったから。ちなみにパナソニックには何も伝えていない。
スーパーに積まれているゼスプリ キウイの中から、いちばん毛が濃く、さわった感じがひげに近い1個を選んで買ってきた。キウイサイドとしてもまさか剃毛されることになるとは思わなかっただろう。人生何が起きるかわからない。
さっそくキウイにラムダッシュをあててみる。「ジジジ」という普通のひげそりの音が聞こえてきた。皮肌(?)はざらざらとしているが剃れている。2~3回ほど往復させるとすっきり剃りあがった。想像以上に余裕だった。
註:キウイの毛を剃っているのは記事上の演出です。故障の原因になりますので、手元にキウイがあってもマネしないでください
きれいに剃れたところで皮をあらためてみると、傷らしい傷は見当たらない。肌への優しさはキウイにもしっかり発揮できた形だ。キウイの少しへこんでいるところにフィットしてくれたので、ヘッドの角度をこまごま調整することなくつるつるに剃れたのはよかった。くせっ毛もきれいに剃れている。想像以上に絵が地味だったこともあり、これ以上特筆すべきことがなくて申し訳ない。
まとめると、5枚刃はなめらかな肌ざわりが気持ちよく、3枚刃にはない快感を与えてくれるマッサージ器のようなひげそりだった。肌への優しさはキウイを傷つけない程度。肌質が異なる編集者にも使わせてみたい。なお編集部からは「桃の産毛はどうだった?」とたずねられた。やっていない。次があれば試したい。
※キウイは記者がおいしくいただきました。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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