週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

関西注目ベンチャー10社集結 大阪市シードアクセラレーションプログラム始まる

2016年06月02日 07時00分更新

 大阪市経済戦略局が主催するベンチャー企業育成プログラム“大阪市シードアクセラレーションプログラム”のプロジェクト発表会が、2016年6月1日に大阪イノベーションハブで行なわれた。

 創業期のシードベンチャー企業を対象にしたプログラムで、大企業、起業経験者、ベンチャーキャピタル、メディア、各種専門家など100名を超えるメンターからアドバイスや資金提供の機会を得て、事業を加速させていくための取り組みだ。

 第1期では2016年6月1日~9月30日までプログラムが行なわれ、9月末には成果発表となるデモデイが開催される。関西圏のスタートアップ企業68社の応募から選ばれた10社が発表会に参加し、自社サービスのプレゼンを行なった。

LINEライクに使えるグループメールソリューション

 インゲージはグループで使えるビジネスクラウドサービスのメールソリューション『Re:lation(リレーション)』を提供している。サポート、営業、リクルートなど部署単位で対応を共有しないといけない場合、メール対応の不備が大きな損失につながることもある。企業と顧客の課題を解決するため、メール対応を共有できるサービスだ。

 顧客とのメールのやりとりをLINEのようなタイムライン形式で表示でき、誰がどのような対応をしたかを可視化できる。送信前に承認設定なども可能だ。メールだけではなく、ツイートも取り込める。

世界から腰痛をなくす京大ベンチャー

 バックテックは京都大学発のスタートアップ企業。医療とテクノロジーの融合で腰痛をなくそうという、期待したい企業だ。いつでもどこもで専門家に腰痛の悩みを聞ける『ポケットセラピスト』を提供。

 項目にチェックしていくだけでアルゴリズムで、腰痛のタイプを判定できる機能の開発や、最適な治療院のマッチングも行なっている。

モチベーションのテクノロジー

 Be&Doはモチベーションを高める技術“モチベーショナルテクノロジー”を研究、サービスを開発している企業だ。物事を習慣化して、成果を出していくことを少ない労力で支援するマネージメントを行なう。

 “行動変容”を促すことができる独自のウェブツール“Habi*do(ハビドゥー)”を2016年7月に公開予定だ。この場のプレゼンではツールの中身など内容までは踏み込まなかったかが、気になるサービスだ。

 そのほか、マイクロスコープを用いて指先の毛細血管のチェックから健康状態がわかる“あっと”。訪問看護のミドルウェア『iBow訪問看護システム&サービス』を提供するeWeLL。廃棄される繊維を使って優れた日本製品を低価格で提供する“RDF”ブランドを展開するウィファブリック。

 さらには、古地図やイラスト地図などでGPSが利用できる『ちずぶらり』を展開するATR Creative。3分動画と1問クイズで新しい学びに出会えるエドテック企業シェアウィズ。スポーツレッスンをオンラインで提供するアプリ『スポとも』を提供するだんきち。アプリで工事現場の写真をクラウド整理できる『工事写真』アプリを開発するBoothの7社も合わせた合計10社がプログラムに参加する。

 主催の大阪市経済戦略局の吉川正晃理事は今回のプログラムについて、「新しい起業家の種を芽吹かせる。大きな大木にして、また新たな種を生んで育てていくエコシステムをつくろうとしている。これにはかなりの時間がかかる。循環が必要だと、地域の人々に重要と思ってもらわないといけない。起業家は新たな雇用を生んでくれる」とベンチャー企業の成長による地域貢献を期待した。

 また「プログラムの特徴は大企業がメンターをしてくれるところ。参加するのは大企業の新規事業担当者たち。その人たちどうしも化学反応を起こしてほしい」と、スタートアップだけでなくメンターとして参加する大企業の新規事業担当者たちにもオープンイノベーションを起こさせ、エコシステムを循環させたいとしていた。

 今後、4ヵ月間に及ぶプログラム実施後にどのように企業として、サービスの成長を見せてくれるか楽しみだ。

■プログラム参加ベンチャー
あっと
eWeLL
インゲージ
ウィファブリック
ATR Creative
シェアウィズ
だんきち
バックテック
Be&Do
Booth

■関連サイト
大阪市シードアクセラレーションプログラム

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります