PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』から、面白いゲームを発掘して紹介するレビュー連載。第32回は、シリアルキラーになってパーティー会場を血の海に沈めるゲーム『Party Hard』を紹介する。
Party Hardは、近所で行われているパーティーがうるさすぎて眠れない男が、警察を呼ぶかわりにナイフを1本もって実力で静かにさせるゲームだ。
もちろん武器がナイフ1本だけでは心もとない。そこで各ステージではパーティー会場にあるさまざまなオブジェクトを利用する。スピーカーを爆発させる、燃料缶に火をつける、食べ物に毒を入れる、使えるものならなんでもござれだ。
プレイヤーは、そんな眠れない男を操作することとなる。
なお、グラフィックが8ビットのドット絵のためグロくはないが、こういう趣旨のゲームが苦手な人はここでブラウザの閉じるボタンを押してほかのレビューを読んで頂きたい。第31回の『Beyond Eyes』とか、めっちゃほんわか系だから。
公式に日本語対応
本作はリリース時は日本語非サポートだったが、先日のアップデートで公式に日本語対応となった。
ただ、いつのアップデートかは分からない。今年4月上旬の時点では非サポートだったと記憶しているが、気付いたら対応していた。まるでこのゲームのスニークアクションっぷりを表現しているかのようだ。
※ここからはプレイレポート風にレビューを書いていくぞ
リア充がうるさすぎて眠れやしない
俺はねむれない男。夜は静かであるべきなのに、近所のリア充が騒いで眠れやしない。
警察を呼ぶのも良いが……、それで静かになる保証はない。
それならもういっそのこと、自分の手で静かにしてやろう!
後ろから近づいてグサリ
パーティーに参加している酔っぱらいどもを静かにさせるのはカンタンだ。後ろから近づいて【E】キーでナイフをグサリとやれば良い。
誰にも見られてないところでやるのがコツだ。
今度はあの肉を焼いているヤツにしよう。バーベキューだ? お前がバーベキューになるんだよ!
そして、最後に残っているひとりを始末すれば静寂が訪れる。
レッツパーリィだぜ!
これで静かに過ごせ……まだデカいパーティーを近所でやっているだと!?
見つかれば通報→逮捕
こっちも静かにしてやる……と殴りこんだは良いものの、なんと55人もの参加者がいた。これがステージ1である。
こんな大勢のバカどもをどうやってもの言わぬ者にすれば良いのだろうか?
外やトイレで寝込んだり、狭い部屋にひとりでやってきたバカを粛清していたが、しまった! 見つかった!
逮捕されてしまった。これではいけないやり直し。
現実であればここで人生終了だがこれはゲーム。今回の挑戦が失敗に終わっただけで挑戦は何度でもできるのさ!
あるものは何でも使え
そもそもひとりでなんとかしようとするのが間違いだったんだ。
パーティー会場にあるものは何でも使えば良い。燃料缶に火をつければあたり一面、火の海だ。窓の近くで外を眺めているヤツには、望み通り窓からガシャーンで死亡フラグを回収してやるべきだ。
また、応援を呼ぶのも忘れてはいけない。
警察に通報される電話も、こちらからかけてしまえば友人たちがやってくる。
どんなヤツらかって? それは知らない。誰が出てくるかはかけてみてからのお楽しみだ。
とにかく使えるものは何でも使って静かにしよう。
俺の踊りが気持ち悪いとか言う奴は爆発しろ!
それにしてもなんでこいつらはこうも踊っているのだろう?
そんなに踊り続けて何が楽しいというのか? どれ、俺も【Q】キーで試しに踊ってみると……お、意外と楽しいじゃないか?
ヘーイみんな、ノリノリかーい?
……は?
なん、だと……。Fu○k You!ぶちコ○すぞ、ゴミめら……!
もはやこいつらを生かしてはおけない。そんなに自分たちだけで盛り上がりたいならあの世までふっ飛ばしてやるぜ! このスピーカーを使ってな!
ちょっと細工をすれば気持ちの良い花火のできあがりだ。
リア充どもはみんな爆発すれば良い。
俺は全てのリア充を倒すまで眠れないのだ!
クリアまでは6~8時間
とまあ、Party Hardはこんな感じのゲームである。基本的に見つからないように考えながらのプレイでクリアまでは6時間程度(記録を見ると筆者は8時間かかっていた)。
さらに「絶対に見つからないプレイ」や「見つかりながらオールキルする」といった縛りプレイをすればより楽しめるだろう。
そもそもクリアしてもさらに続きのステージがあり、Steamワークショップを利用すればユーザーが作成したステージが遊び放題になる。つまり、おわりがない。
それでいて価格は1000円台前半。作品のテーマが好きな人はぜひ購入を。
Party Hardの推奨動作環境は?
最低システム要件で“Integrated with 128mb of vram”とあり、該当するのはCPU内蔵GPUでも最上位に当たる、Iris Pro Graphicsクラス以上ということになる。ずいぶん限定的だが、専用GPUがあれば間違いなく安心、という負荷だ。
Core i7-3770(3.4GHz)、GeForce GTX960を搭載するPCだと、常時フレームレート上限の60fpに張りついた。
『Party Hard』
●Team17 Digital Ltd
●1480円(2015年8月12日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
●tinyBuild
●1289円(2015年8月26日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac
ジャンル アクション、独立系開発会社、ストラテジー
■著者:篠原修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga
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