4月29日から30日まで中野サンプラザで開催された“春のヘッドフォン祭”。人気のイヤフォンを中心に会場で見つけた新製品を紹介する。
傷物語コラボも計画中の“オープン型イヤフォン”
オープンエア―方式、ダイナミック型ドライバー採用のインイヤーイヤフォン「NW-STUDIO PRO」で知られるナインウェーブは、7月下旬に「NW-STUDIO NEO」を投入予定。価格3万5000円(税別)で、劇場アニメ『傷物語』とのコラボモデルも用意する計画。
NW-STUDIO NEOは、設計をイチからやり直した、新開発の直径13.5㎜ドライバー「NW-Driver NEO」を採用。共振や定在波を回避する「DUAL Anti-Standing Wave System」を「DUAL Anti-Standing Wave System 2」としてブラッシュアップ、イヤーチップを「NW-EarChip」として改善している。
また、劇場用アニメ「傷物語」コラボレーションモデルを準備中で、劇中に登場する、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと、羽川翼のコスプレをしたモデルもイヤフォンを装着して、写真撮影に応じていた。
Just ear1周年を記念して、専用音質チューニングモデルが登場
ソニーエンジニアリングは、耳型職人こと松尾伴大氏による“オーダーメイドヘッドフォン”ブランド“Just ear”の1周年を記念して、特別チューニングを施した、XJE-MH1の記念モデル「Goddess Bless You」を展示した。ハウジング中央に「1st」と刻印。その周りを「ANNIVERSARY」の文字が囲む。
1年間、ユーザーとやり取りをしていく中で、聴く音楽ソースや年齢層などさまざまな発見があり、その中で感じた思いを取り入れているという。特に女性ボーカルがきれいに響くことを狙っている。サンプル曲として花澤香菜『Blue Avenue』から「こきゅうとす」を勧められたので聞いてみた。やや硬質で、透き通るように伸びる“高域の表現”が印象的。低域は若干控えめにしたチューニングとのことだったが、それでもタイトでしっかりとした主張があるように感じられた。
松尾さんによると、ユーザーは想定以上に若く、かつ女性声優のボーカルをより美しく聞きたいという声があり参考にしたという。なおBlue Avenueを選んだ理由としては、花澤さんのアルバムには、松尾さんが好きな渋谷系のアーティストも参加していたりとして興味を持ったためとのこと。
フォステクスの高級ハイブリッド型イヤフォン
フォステクスは、高密閉・高遮音性をうたうハイブリッド型イヤフォン「TE100」を展示した。BA型とダイナミック型のユニット両方を内蔵している。
昨年、須山歯研からハイブリッド型イヤフォン「FitEar Air」が発表された際、フォステクスは9mmのダイナミック型ドライバーの供給をした。その縁もあってか、FitEar 社のエアーコントロール技術(小さなイヤフォンの内部でドライバーがスムーズに動くよう空気抜きする方法)が採用されているという。価格は11万5000円(税別)で販売開始は6月上旬。
非常にワイドレンジな再生音で、かつ遮音性も高い。コンパクトで取り回しもよさそうだ。ケーブル交換も可能でFitEarと同じ2ピン端子を使用しているとのこと。またペリカン製のキャリーケースも付属する。リッチ感のあるパッケージだ。久々のUSB DAC「HP-A8MK2」なども展示していた。
“チタンメッシュ”デザインはアラビアンナイトみたいな独特形状
finalの「LAB II」は、かごのように独特なデザインが特徴。3Dプリンタで造形されたチタン製の筐体を採用した試作機。直径15mmのダイナミック型ドライバーを内蔵。デザインのインパクトがすごい!
軽く自由になった、JayBird Freedom
フォーカルポイントが参考出品したのがJayBirdの新Bluetoothイヤフォン「JayBird Freedom」。6月下旬の発売を予定しており、価格は2万5000円前後。カラーは4色で展開予定。
バッテリー収納位置などを変えて従来機種「JayBird X2」より大幅に小型軽量化。バッテリーはハウジング部から、マイク&リモコン部分に移動している。その分、バッテリー容量が減っているが、リモコン部に装着できる「専用の追加バッテリー」を用意するという。
フェンダーブランドのインイヤーモニターも注目株
Aurisonicsを買収したフェンダーは海外で5種類のインイヤーモニターを展開中。国内発表はまだだが、実機が展示され、注目を集めていた。塗装なども凝っており、サウンドチューニングもAurisonicsとはまた違うとのこと。ギターファンの人なら気になる存在ではないだろうか?
香港AROMAの多ドライバー、マルチウェイ・インイヤー
トップウィングは、香港AROMAの新製品として「Witch Girl」シリーズ2製品を展示。6月発売で、「Witch Girl S」が12万円程度。「Witch Girl Pro」が15万円程度になる見込みだ。ユニット構成はWitch Girl Sが低域×2、中域×2、高域×1の5ドライバー。Witch Girl Proが低域×2、中域×2、高域×2の6ドライバー。いずれも3Way構成で、Knowlesの最新BAドライバーを採用している。
なお、トップウィングブースでは、SoundMAGIC社のリモコン付きで、直径10mmのダイナミック型ドライバーを搭載したイヤフォンの新製品「E10M」も展示していた。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります