DA-250とアクティブスピーカーの組み合わせはミニマムにして最強?
ハイレゾのための「コンパクトで違いの分かる」システムを組みたい
さて二人はハイレゾと圧縮の違い、聴き分けられたかな?
レナ:正解は……1回目です!
吉川:やったー!
レナ:すごい。
吉川:私、ボーカリストとしていい耳持ってるかも。
増井:すごい。
レナ:まさか友ちゃんが当てるとは思わなかった(笑)。
吉川:スタッフさんみんながそう思ってそう(笑)。
レナ:友ちゃん、おめでとうございます!
吉川:やったー! 勉強になりました。
レナ:こんなに違うんですね。
増井:外れちゃったけど、明らかに音が違うっていうのはわかりました。
≪ふたりの音質評価については後半のコラムも参照≫
レナ:今回のように音源を変えることもいいんだけど、ひとつひとつの機器を変えるだけでも無限に音のよさって変わるから、なんか終わりなき旅だよね。追求していくと。
吉川:楽しかった。
レナ:3回にわたっていい音を勉強してきましたが、私たちもね、ここで勉強したことをお仕事に生かして、普段のライブとかでも発揮したいし、私たちが届けている音楽も、いい音で楽しむためのきっかけになればと思います! またこういう機会がありましたら、3人で!
吉川:3人で!
増井:やりたーい。
吉川:音楽女子部として。
レナ:なんだっけ?
吉川:へどじょ!
増井:ヘッドフォン女子(笑)。
レナ:もいいけど、オーディオ女子として。
吉川:お、いいですね、オーディオ女子。
レナ:はやらせて、もし、次回もありましたら、みなさんよろしくお願いいたします。
3人:ありがとうございました!
もっと知りたい、LUXMANのDA-250
ラックスマンの「DA-250」は“USB DAC”と呼ばれる製品。総額数百万にも及ぶ、単品コンポで組んだHi-Fiシステムに組み込み、本格的な再生をするのに十分な性能を持つ。一方で机の上などに置いて、より気軽に高音質を楽しむこともできる。この応用範囲の広さはDA-250の大きなポイントだ
DA-250の進化ポイントとしてバランス接続時にも「ライン出力時に固定(FIX)と可変(VARIABLE)の両方が選べる」という点がある。可変というのは簡単に言うと、音量調節が可能になったということ。プリアンプ回路が内蔵されているので単体のプリアンプと呼ばれる機器を飛ばしてダイレクトにパワーアンプに接続したり、スタジオ機器としてよく使われているアンプ内蔵スピーカー(アクティブスピーカー)との接続に便利な機能だ。
今回の試聴では、ヤマハからパワードスタジオモニター「HS7」(価格:オープンプライス)を借りて、XLR端子(バランス接続)でDA-250と接続している。では「DA-250との接続で何が便利か」というと、スピーカー音量の調節をDA-250のリモコンを使って簡単に変えられるという点だ。
実際に聴いてみると、固定(アクティブスピーカー側で音量調節)と可変(DA-250側で音量調節)で音に違いが出る印象もあったので、試してより良いほうを選ぶといいとは思う。ただ快適さという点では、DA-250本体のつまみ、またはリモコンで音量調節できたほうが便利だろう。
アクティブスピーカーにはふつう音量を変更するためのつまみが付いているが、そのつまみは意外とアクセスしにくい場所にあることが多い。例えば背面にある場合、デスクトップ(机上)設置のニアフィールド環境でも、腕を伸ばして無理な姿勢になったり、机の後ろに回って調節したりということもある。またスピーカーを壁際などに設置し、試聴距離を十分にとって聴く場合では、音量調節のたびに立ってスピーカーの近くに行く手間が発生してしまう。上流の機器に音量調節の機能が付いていると、このあたりの手間がなくなる。
HS7は6.5インチのウーファーと、1インチのツィーターを備えたブックシェルフ型のモニタースピーカーで、サイズは幅210×奥行き284×高さ332mm/重量は8.2kg。低域は43Hz、高域は30kHzまでと広い範囲をカバーし、ウーファー(60W)/ツィーター(35W)用に独立したアンプを用いるバイアンプ構成。スタジオなどプロフェッショナル用途を想定したサウンドには癖がなく、ワイドレンジかつフラット。特定のジャンルではなく、広いジャンルの再生に対応できるナチュラルさも兼ね備えている。一方で低域はしっかりとしており、メリハリ感がある。ハイレゾと圧縮音源の聴き分けなど、ソースの違いを区別する作業にはうってつけと言えそうだ。
ROOM CONTROL(-2dB/-4dB)HIGH TRIM(+2dB、0、-2dB)といった部屋や用途に合わせたバランス設定機能も持つ。
XLR出力を持つDA-250はこういったスタジオユース、プロユースを意識した機器との相性もいい。実際聞いてみると、ヘッドフォンと比べてやはりスピーカーならではというか、広い音場の中に浮かび上がる、立体的な音像が魅力的だった。これはもちろん、DA-250セパレーションの良さやS/N感の高さといったHi-Fi機器としての素性の良さが関係している。
また、DAC部分はPCMが192kHz/32bit、DSDは5.6MHzまで対応しているが、フォーマットの違いによる音質さもハッキリと描き分けていた。今回は吉川さんと増井さんで圧縮音源とハイレゾ音源の違いを体験してもらったが、面白かったのはそれぞれの音源の特徴や違いという意味では二人の意見が一致していたこと。
圧縮音源は情報をそぎ落とす分、ボーカルなどはより明確に前に出てきたりする。こういった違いはきっちりと認識したうえで、好みやより聴きなれている音はどちらかという要因が絡んで、回答が分かれたというイメージだ。
きちんとしたシステムを組めば組むほど、この違いは際立ってくる。そしてミニマムながら非常に完成度のシステムを組めると感じさせたのが、DA-250とHS7のようなアクティブスピーカーの組み合わせだった。
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