どちらもキーボードカバーがあるが
「ノートPC」に近いのはSurface Pro 4
いずれの製品にもキーボードカバーが用意されており、2in1デバイスとしての運用も想定されている。2in1は記事冒頭のとおり、タブレットのような使い方もできればノートPCのような使い方もできるカテゴリーだ。Surface Pro 4とiPad Proの場合は、必要なときだけキーボードカバーを取り付ける形になる。
操作面をみると、本体のみの場合はタッチ操作が基本になる。iPad Proはとくに設定変更もなく、極端にいえばiPhone感覚で扱えるのが特長だ。一方、Surface Pro 4もタッチ操作に対応するが、タブレットモードに切り替えておかないとボタンが小さい、アプリを選びにくいといった問題があるし、そもそもWindows 10自体がタッチ操作は補助的な面が強く、スマホ感覚での操作とはいかない。
これを踏まえてキーボードカバーをつけた状態を見てみると、まずSurface Pro 4用の「Surface Pro 4 タイプ カバー(1万7712円~)」はよく見るノートPC的なデザインで、タッチパッドも用意されている。マウスカーソルを動かしてクリック、さらにキー入力といったノートPC的な運用はSurface Pro 4のほうがよくできており、感覚的にはほぼノートPCである。もちろん、都合のいい操作はタッチもできるため、タッチ非対応ノートPCよりも作業効率がいいこともある。
逆にiPad Pro用の「Smart Keyboard(2万1384円)」にはキーボードしかない。ショートカットは一部使用可能だが、大半の操作で画面に触れる必要があり、テキストを入力する程度ならば、Surface Pro 4との差はないが、それ以上の操作となると煩雑に感じてしまいやすい。
専用アプリは数、質ともにiPad Proが先行
Surface Pro 4にはWindowsならではの強みも
いずれもアプリストアを用意しているが、この点についてはiPadが先行して登場したこともあり、非常に充実している。専門的なアプリ、少ない機能に特化したアプリがあり、ちょうどいいアプリがあると作業性が極めて高くなるのが特徴だ。
ただ、現在は過渡期でもあるのですべてがユニバーサルアプリではないのと、iPhoneのみ対応のアプリもまだまだ多い。逆にiPadのみに対応するアプリも存在するが、大半は特定用途の特化したものばかりで人気アプリに集中している。これまで弱点であったシングルタスク構造も、後述するSlide OverとSplit Viewでマルチタスクに対応しているため、iPhoneと同じではなくなりつつある。
Windowsのストアは、Windows 8のリリースに合わせて登場しているが、まだアプリ数は少ない。これは、わざわざストアを利用しなくてもこれまでどおり、フリー/シェアウェアや商用アプリをインストールできるためだ。これまで通りのアプリ入手も可能である点を含めると、iPadとSurface Pro 4のアプリ的な差はないともいえる。もちろんだが、このあたりはこれまでのPC用途に左右される部分なので、ふだんどんなアプリを使用しているのかの再チェックは必要だ。
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