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現地では開催2日目がスタートしたばかりですが、いちはやく総括をお送りします

「スマホの祭典」から「スマホ周辺の祭典」に? 取材陣が振り返るMWC 2016まとめ

2016年02月23日 19時30分更新

文● ACCN山根康宏中山智、スピーディー末岡 編集●ゆうこば

 2月22〜26日の5日間、スペイン・バルセロナで開催されているスマホだらけの冬の祭典「MWC 2016」。前々日から大手メーカーのプレスカンファレンスがあったりと、初日を迎える前から盛り上がっておりますが、ASCIIの記事はご覧いただいておりますでしょうか?

 開幕後に製品を発表するメーカーもありますし、会場は実に広大で大手メーカー以外からもさまざまなおもしろいものが出展されますので、まだまだこれから。会期後は各メディアいっせいに「MWCまとめ」をやって振り返り始めるでしょう。何でも一番でないと気が済まないASCIIとしましては、早々にまとめて先手を打っておきたく思います。まずは博士から。

VRがいよいよ一般家庭へ──携帯研究家 山根博士

 今回のMWCではスマホを中心とした「IoT」や「ウェアラブル」の発表が目立ったことから、スペックの進化ではなく総合的なユーザーエクスペリエンスをアピールする場に変化したように思う。

 そして、何と言っても「VR」。ずっとマニアのモノだったが、一般消費者へのアピールが始まり、一気に家電化への道が開けたと思う。新興系のメーカーはフルメタルや高速充電など、一点突破で存在感をアピール。かつてはノキアが最大手だったMWCを振り返っても、業界はいつ逆転が起こってもおかしくないから本当に目が離せない。久しぶりに変化に富んだ、エキサイティングな会だったと思う、まだ初日が終わったばかりだが……。

サムスンのプレスカンファレンスは全席にVRが設置されているという前代未聞のものだった

WindowsスマホはPCの延長──ライター 中山智

 いわゆる「第3のOS」戦争は沈静化し、マイクロソフトのWindowsが橋頭堡を築いた印象だ。Windows 10 Mobile搭載スマホの展示が目立ち、Windows 10 Mobileの特徴である「Continuum」のアピール、ビジネス向けのシェアはある程度確保できそうに感じた。

 ただ、Windows 10 Mobile向けのサービスやアプリなどの出展は会場でもほとんど見ない。コンシューマー分野でiOSやAndroidのシェアに食い込める見込みはなく、あくまでPCというビジネスツールの延長で発展していきそうだ。

マイクロソフトのブースには各社のWindowsスマホが集合。会期中に増えていくというリアルタイムぶりだ

スマホ中心だけどスマホを意識しなくなる
──ASCII.jp スピーディー末岡

 もっとスピードを! もっと容量を! スマホに限って見ると、スペックの頭打ち感は否めず、CPUなどもこれまでのように驚くべき進化がない。大手メーカーはカメラ機能やゲームといった付加価値に力を入れており、それらをどの程度の人が求めるのかは正直わからないが、しばらくはこの路線が続くように思う。

 中韓メーカーの発表会は年々大がかりになってきており、このなかに日本メーカーが混ざれないのは少し寂しいところ。クルマ好きとしては、コネクテッドカーが増えてきてうれしいけど、運転する楽しさをスポイルしないものもお願いしたい。技術の進歩として自動運転は歓迎ですが。

今年も異業種ながらブースを構えるフォード。コネクテッドカーをはじめ、デジタルとクルマの融合はますます進んでいる

日本と世界でまったく異なる盛り上がり具合
──メディア王 ACCN Oppenheimer

 いきなり裏話なりますが、毎年さまざまなメディアの人たち、ライター陣と情報交換しながら取材(遊び)しているんですね。それで、なかには会見やアポが被ったりもするのですが、今回それがファーウェイとLGでした。大半はファーウェイに行かれたのですが、発表内容自体はLGのほうが盛り上がったのは記事をご覧いただければおわかりかと思います。

 ファーウェイはこのところ新製品ラッシュでしたので、たんに弾切れだったのかもしれませんが(にしてもモバイルの祭典でPCだけって……)、LGが大方の予想に反して頑張ったというのもあると思います。LGの会見ではキャリアの偉い方もお見かけしましたので、LG G5が日本で出る可能性はあると思います。ただ、モジュールで拡張するというのが新しいようで古い手法だったり、周辺機器は在庫の問題があったりするので、キャリアとして慎重に考えているみたいですね。

 また、上でスピーディー末岡氏も言っているように、現地では日本企業の存在感は極めて薄く、Xperiaの発表会も会場内でしたので規模としてはこじんまりとしたものでした。発表会の規模でいうと、やはり何と言ってもサムスン。山根博士が感動して泣きそうになっていたVR会見は歴史に残るでしょう。日本ではソニーのほうが人気ですが、サムスン、ファーウェイがAndroidで世界をリードしているのは紛れも無い現状。Apple含め、自社でチップをつくれるメーカーが強いように思います。

今回、「持っている」ジャーナリストは、LGへ行ったんですよ

 MWC最終日には日本のメディア、ライター陣による座談会を行なっております。これはASCIIが見栄を張っておもてなしする恒例行事でして、詳しくは過去の週アスPLUSの記事をご覧いただきたいのですが、日本のIT業界のご意見番が媒体の垣根を越え一同に会す貴重な場となっております。さすがに名は明かせないので「覆面座談会」となりますが、そこで改めて今年のMWCを「ちゃんと」振り返りますので、そちらもお楽しみに。

 まずは、明日・日本時間2月24日19時からのニコニコ生放送「最新スマホ速報!MWC現地から生中継」でお目にかかりましょう!

さて、せっかちついでに。来年のMWCのスケジュールがもう出ておりました。1年でまったくかわりますからね

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