SCEは社名を2016年4月1日付で“ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)”に変更し、本社も米国に移転。この戦略の意味を探る。
本社は移動するが事業内容は変わらず
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は1993年11月に創業。目的はもちろん、ソニーのゲーム事業を担い、ゲーム機『プレイステーション』のビジネスを推し進めることだ。以来22年以上にわたり、ハードウェアプラットフォーマーとして事業を展開してきた。今回社名変更にあたり、プレイステーション向けネットサービス“プレイステーション・ネットワーク(PSN)”の運営を担当するソニー・ネットワークエンタテインメントインターナショナル(SNEI)と合併、社名も“ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)”に改めた。
SNEの本拠地が米国であることから、合併後のSIE本社もカリフォルニア州サンマテオに移る。そのため、一部メディアでは“ソニー、ゲーム事業を日本から撤退”といったニュアンスで伝えられている。これは間違いだ。SCE側も「これまでどおり、東京には開発部隊を中心としたグローバル機能が残る。ビジネスも継続であり、これまでと一切変わるところはない」(SCE広報)という。マネジメントも、アンドリュー・ハウス氏が社長を継続し、他のエグゼクティブも多少変化はあれど、大きな変化はない。極論すれば、短期的には“2社が合併”、“名前が変わる”、“本社が米国になる”だけだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります