みなさん、こんばんは。ASCII編集部の吉田ヒロでございます。国内外のApple噂系サイトで1月10日から1月16日までに出回った内容をまとめました。先週の噂で注目なのは、なんといってもiPhone 5eですね。iPhone 6cやiPhone 7cなどと噂されていた4インチの新型iPhoneの名称は、どうやらiPhone 5eになるようです。「e」は、「enhancement」の「e」で、拡張や強化の意味するネーミングのようです。CPUがApple A8とiPhone 6シリーズと同じ1世代前のチップなので、iPhone 6eとはできなかったと思いますが、5eとなると型落ち感が出てしまいますね。スペック的には、CPUを除くとまさにiPhone 5sの強化版なのですが、VoLTEやApple Payへの対応を果たしていることを考えると、これは中華圏向けのモデルのような気がします。
中国では2014年から2015年にかけてiPhone 6シリーズが爆売れしたことが各メディアで報じられてきましたが、シャオミなどの中国メーカーのスマホも中国国内でガンガン売れています。Appleとしては、高価なiPhone 6/6sシリーズよりも若干でもリーズナブルなiPhoneを出すことで、中華圏でのさらなる販売台数アップを狙っているのではないでしょうか。Apple Payは中国はもちろん日本でもおなじみとなりつつある銀聯(Union Pay)カードをサポートしていることを踏まえると、AppleはiPhone 5eを起爆剤に中華圏でのモバイル決済でシェアと取ろうしている……。というのは考えすぎでしょうか。
1/11 「e」は拡張の意味?4インチiPhoneの名称はiPhone 5eに
Tencentによると、噂されている4インチiPhoneの名称はiPhone 5eになるとのこと。「e」は「enhancement」の頭文字で、強化や拡張を意味するそうです。本体のデザインはiPhone 5sを踏襲しつつ、サイズは少しだけ小さくなり、重さも少しだけ軽くなるようですが、体感上はほとんど違いがわからないレベルのようです。CPUはApple A8、メモリーは1GB、前面(iSight)カメラは800万画素、内蔵ストレージは16/64GB、カラバリはシルバー/スペースグレイ/ゴールドというスペックのようです。5sからの進化としては、CPUがApple A7からA8に強化されたほか、NFCを利用したモバイル決済システムであるApple Pay、LTE通信での音声通話が可能になるVoLTEなどをサポートしているところ。すでに量産が始まっているそうで、2~3月に発売される可能性が高いそうです。価格は5万9000円前後(3288人民元)なので特別安くはないのと、CPUが最新のApple A9じゃないのがちょっと不満ですが、4インチの小型iPhoneを待ち望んでいた人には朗報ですね。
1/11 iPhone 6sの不振でチップ製造メーカーの売上が不振
EMSOneによると、Apple Aシリーズの製造を請け負っている台湾TSMC社の2015年12月期の業績が前年同月比、前月比とも下落したそうです。iPhone 6sシリーズの販売不振が原因とみられています。
1/11 iPhoneの基板製造会社も軒並み不振
EMSOneによると、iPhone用のフレキシブル基板を供給している台湾のZDT社、フレキシウム社の2015年12月の業績が、前月比でいずれも4割減となったそうです。こちらもiPhone 6sシリーズの販売不振が原因かと思われます。昨年のiPhone 6シリーズはデザインの変更やPlusモデルの投入などもあり、発売後半年ぐらいまで需要がほとんど落ちていませんでしたが、6sシリーズは急速に終息しそうな勢いですね。4割減というのはかなりのもんです。
1/11 iPhone組み立てのフォックスコンの営業収益も2桁減
EMSOneによると、iPhoneの組み立てで知られる台湾フォックスコン社の2015年12月の営業収益(売上高)が2桁減になったそうです。部品供給メーカーから最終工程の組み立てを請け負うEMSまで、総じてiPhoneバブルが弾けたもようです。
1/11 4インチの新型iPhoneはiPhone 5sのアクセサリーを流用可能か
Macお宝鑑定団Blogによると、CES2016に出展していた中国系のアクセサリーメーカーが、4インチの新型iPhoneはiPhone 5sと本体サイズなどがほぼ同じで、アクセサリーがそのまま流用できると言っていたとのこと。具体的には、4インチの新型iPhoneの本体サイズは幅57.63×高さ122.90mmとなっており、iPhone 5sの幅58.6×高さ123.8mmより若干小さくなるそうです。キッチリ系のアルミバンパーなどは微調整が必要かもですが、ケースメーカーにとってはうれしいかも。
1/11 Apple Musicの有料会員が1000万人を突破
Phone Arenaによると、Financial TimesがAppleの音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の有料会員が1000万人を突破したと報じているそうです。ちなみに「Spotify」の総利用者数は7500万人で有料会員は2000万人。Spotifyは無料のプランもありますが、Apple Musicは試用期間は設けられているものの、音楽ストリーミングについては有料会員のみのサービスであることを考えるとスゴイ数字ですね。
1/12 MacBookとApple Watchでクアンタが躍進
EMSOneによると、2015年通期のノートPCの出荷台数で、台湾クアンタ・コンピュータ社は4330万台となり首位を獲得したとのこと。同社は、AppleのMacBookシリーズをはじめ大手メーカーのWindowsノートの組み立てを手がけており、順調に出荷台数を伸ばしたようです。世界的にはPC全体の出荷台数は落ちていますが、カンターやIDGの調査では世界総計ではAppleだけが出荷台数を増やしていることから、やはりMacBookの好調ぶりがクアンタの出荷台数に貢献したと思われます。
1/12 Appleが有機ELパネル製造でAUOに出資
EMSOneによると、Appleは台湾AUO社への出資を検討しているとのこと。AUOは大手ディスプレーメーカーで、AppleにiPhoneやMacなどの液晶パネルを供給した実績もあります。今回の出資は2018年以降に発売されるiPhoneが搭載すると見られる、有機EL(AMOLED)パネルに関連する出資だそうです。別のニュースでは、AUOの2015年通期の営業収益が前年比11.7%減という情報もあるので、AUOにしては渡りに船なのかも。とはいえ、Apple専用ラインをたくさん抱えてしまうと工場の稼働率が下がり、シャープの亀山工場みたいに業績が下がる可能性もあります。
1/12 watchOS 2.2では複数のApple Watchを1台のiPhoneで管理できる
The Vergeによると、watchOS 2.2では1台のiPhoneで複数のApple Watchを管理可能になるとのこと。検証以外であんまり使い道を想像できないのですが、子供に持たせて各自の運動量を親が把握したり、TPOに併せて複数のApple Watchを付け替えたりするといったシチュエーションでは便利ですね。
1/12 iOS 9.3の公表されていない新機能
iDownloadBlogが、iOS 9.3のベータ版に搭載された新機能をまとめています。Appleのウェブサイトで公開されていないものとしては、撮影前後の数秒を動画として残せる「Live Photos」の静止画部分を複製可能になったほか、複数のApple Watchとのペアリング、「設定」「コンパス」などの3D Touch対応など。「設定」アプリの3D Touchの画像を見ると、Wi-FiやBluetoothなどが出てくるので、ここからオン/オフできるようになれば、コントロールセンサーから操作するより楽かも。
1/12 新型Apple Watchは1月中に試験生産が始まる
Apple Insiderによると、次期Apple Watchの試作が1月中にも始まるそうです。製造は、台湾クアンタ・コンピュータ社が請け負うとのこと。なお、AppleはApple Watchの生産について、台湾のフォックスコン社、インベンテック社、ウィストロン社に打診しているという噂もあるようです。iPhone 7が発表されるまで出ないという噂もでていますが、噂自体がまだ少ないことから、多くのスタッフが目にすることになる量産には、まだこぎ着けていないんでしょうね。
1/13 Apple Watchの2015年の総出荷台数は880万台
Apple Insiderによると、調査会社のジュピター・リサーチ社が2015年通期のApple Watchの出荷台数を880万台と発表したそうです。ジュピター社はスマートウォッチの総出荷台数が1710万台と発表しているので、その半数強をApple Watchが占めていることになります。販売台数ではなく市場在庫を含めた出荷台数ですが、Android Wearに対するApple Watchの優位性は揺るがないようですね。とはいえ個人的には、今使っているApple WatchやAndroid Wearを新機種が出たら買い替えるかというと微妙です。デザインが大幅に変わったり、スマートウオッチならではの使い方が新たにできるようにならないと、なかなか購買意欲は高まらないです。
1/13 iOS 9.3では「Wi-Fiアシスト」機能で使用したデータ通信量をチェック可能に
MacRumorsによると、iOS 9.3では「Wi-Fiアシスト」機能がオンの場合、Wi-Fiからモバイル回線に自動的に切り替わった際に、利用したデータ通信量が個別にわかるようになるそうです。意図しないモバイルデータ通信をチェックできるのはありがたいですね。個人的には、モバイル回線からログインが必要な公衆Wi-Fiに勝手に切り替わって通信が分断されるほうがストレスなんで、そっちをなんとかしてほしいです。
1/13 watchOS 2.2の変更点
iDownloadBlogが、watchOS 2.2の新機能を公開しています。それによると、iOS 9.3との組み合わせによって複数のApple Watchを1台のiPhoneで管理できる機能については、iPhone側でApple Watchを選ぶ必要はなく、手首に装着中のApple Watchを自動的に認識してくれるそうです。また、「マップ」アプリのグランス機能で「Nearby」機能が利用可能になるそうです。
1/14 iOS 9.3のNight Shift機能はiPhone 5s以上で利用可能
Redmond Pieによると、iOS 9.3に搭載されるNight Shift機能はiPhone 5s以上、iPad Air以上、iPad mini 2以上、iPad Proで利用できるとのこと。ハードウェア仕様で言うと、64ビットプロセッサーであるApple A7以上を搭載する機種で利用可能だそうです。32ビットOSであるApple A6で実装できないわけでもないでしょうが、現実的な線引きかと思われます。Night Shift機能は、現在時刻や位置情報などから日没状態を算出し、画面の色温度を自動調整してブルーライトをカットする機能。就寝前にブルーライトを長時間浴びると睡眠サイクルが狂う可能性を軽減してくれます。
1/14 iPhoneの内蔵カメラ向けにAppleがレンズメーカーに出資
EMSOneによると、Appleはカンタツ(株)に出資したとのこと。同社は、スマホ用のマイクロレンズユニットを中心に開発・製造しているメーカーで、Appleの出資によって生産能力が月産2500万枚から3750万枚に拡大するとみられています。同社のサイトをチェックすると、公開されているレンズのラインアップは800/1300/1600/2000/2400万画素用となっているので、iPhoneの内蔵カメラの高画質化も大丈夫ですね。iPhone 6sシリーズが採用した1200万画素以上には当分しないと思いますけど。
1/14 フォックスコンがiPhone向けカバーガラス工場を建設か
EMSOneによると、iPhoneの組み立てで知られる台湾フォックスコン社が、中国河南省開封市に、iPhone用のカバーガラスを製造する工場の建設に着工したとのこと。生産能力は年産1億台ぶんとのこと。サファイヤなんでしょうか?
1/15 iPhone向けの有機ELパネルはサムスンが最大の供給元に
ETNewsによると、2018年にiPhoneに採用と噂の有機ELパネルについて、韓国サムスン電子社が最大の供給元になるとのこと。Appleとサムスンが取り交わした契約によって、サムスンは約2900億~3900億円(24億9000万~33億2000万ドル)の設備投資を実施し、有機ELパネルの生産能力を月間3万~4万5000枚に高めるそうです。2017年には生産能力をさらに高める投資も予定されているとのこと。Appleは一方で、台湾AUO社に有機ELがらみで出資という情報もあるので、従来同様、独占供給ではないのでしょうね。
1/14 2015年に発売されたスマホで最速なのはiPhone 6s
G for Gamesによると、2015年に発売されたスマホでベンチマークテストのスコアが最も高かったのはiPhone 6sシリーズとのこと。具体的には、iOS/Androidの両OSに対応したベンチマークテストツールである「AnTuTu」の結果の平均値で、iPhone 6sが13万2620点で1位、中国ファーウェイ社製の「Huawei Mate 8」が9万2747点で2位、中国メイズー社製の「Meizu PRO 5」が8万6214点で第3位とのこと。iPhone 6sはApple A9、Huawei Mate 8はKirin 950、Meizu PRO 5はExynos7420と、Androidで一般的な米クアルコム社のSnapdragonシリーズ以外が上位を占めていることがわかります。もちろん、iOSとAndroidではOSの仕組みも、各OS上で稼働するアプリの実行環境も異なるので、あくまでも参考値です。
1/16 アドネットワークのiAdのサービスを6月いっぱいで廃止
Appleは、自社が手がけるアドネットワークであるiAdを6月30日で終了させるそうです。iAdは主にiOSアプリ内に表示するアプリ内広告を表示できるサービスですが、うまくいかなかったようですね。開発者の多くは複数のアドネットワークを使い分けていると思われますが、iAdはiOSデバイスにしか出稿できないため、出稿するクライアントも限られていたんでしょう。特に、スマホの普及率が伸びている新興国ではAndroidの勢いがスゴイので、そこにリーチできないアドネットワークというのは厳しいんでしょう。
1/16 iTunes Radioのサービスが1月いっぱいで廃止
The Vergeによると、米国とオーストラリアで提供されていた広告付きの無料音楽ストリーミングサービスであるiTunes Radioが、1月28日をもって終了するとのこと。有料で広告なしの音楽ストリーミングサービスであるApple Musicの有料会員が1000万人を突破したというニュースもあったので、その使命を終えたんですかね。まあ、発表時以外はあまり話題にもならなかったので、成功したサービスとはいえないですけど。
1/16 次期Apple Watchの3月発表は延期?
Tech Crunchによると、3月に発表されると噂の新型Apple Watchは、どうやら発表が取りやめになったとのこと。3月のイベントでは、新しいアクセサリーやパートナーシップの発表になるそうです。根拠は、新型Apple Watchに関して入ってくる情報が少ないことと、ソフトウェアの開発が進んでないこと。また、サプライチェーンの部品供給状況からも新製品発表の動きはないと判断したそうです。最近のAppleの新製品は、数カ月前にスペックなどが外部に漏れてしまいAppleのスペシャルイベントが答えあわせの場になることが多いのですが、ここ数年は噂の精度がかなり高まっています。次期Apple Watchについては、情報の漏えいを避けるために3月に発表したあとに量産をスタートさせ、晩夏や秋に発売という可能性もあるかもしれません。個人的に気になるのは、3月のイベントで発表されると噂のパートナーシップです。Apple Watchのエルメスモデルのような、著名ブランドとのパートナーシップだと面白いですね。ナイキとかはありそうですが。
1/16 スピーカーの音質を向上させるAppleの特許が公開される
Phone Arenaによると、AppleはiOSデバイスのスピーカー性能を向上させる技術に関して特許を取得したそうです。すでに米国特許商標局(USPTO)で公開されているそうです。ざっくりいうと、端末内部に音を増幅させるための空気室を設けることで音質を上げるという手法です。ボーズとかがよくやる手法ですね。この特許はすでにiPad Proに搭載されているそうですが、今後はiPadシリーズやiPhoneにも使われる可能性があるかもしれませんね。
1/17 iPhone 6sシリーズのバッテリー残量がおかしくなる不具合が発覚
MacRumorsによると、iPhone 6s/6s Plusには、バッテリー残量の表示がおかしくなる不具合があるそうです。原因は、時間やタイムゾーンを手動で変更した場合に発生するんだそうです。Appleはサポートドキュメントをすでに公開しており、解決方法も示しています。それによると、iPhoneを再起動して「設定」アプリの「一般」→「日付と時刻」で「自動設定」がオンになっていることを確認すればいいとのこと。
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