「ポテノミクスで“ケーキ”対策を実行」――。
意味不明だが妙に勢いが感じられる文面のリリースが、突然、筆者のもとに送られてきた。送り主は「カラムーチョ」などで知られる湖池屋。一緒に入っていたのが、「ポテトチップス 苺のショートケーキ味」である。
……パクチー味に続き(関連記事)、また意欲的なものを出してきたなあ。
湖池屋によると、クリスマスや動向指数の発表などの重なる年末年始は、ケーキも景気も賑わう季節だという。ダジャレかよ。そこで同社は消費者の“ケーキ”に対する意識の高まりに対応するべく、「ケーキ対策プロジェクトチーム」を結成したそうである。またダジャレかよ。
かくして、ポテトチップスを経済活動に融合させ活性化させる「ポテノミクス」の展開を目指すべく、クリスマスのショートケーキに代わる存在として、苺の風味とケーキの味わいを再現した苺のショートケーキ味が完成したというわけだ。ここまで書いて頭が痛くなってきたが、湖池屋はどうもやる気があるらしい。
ともかく、その味だが……正直に言って、すごいと思った。ポテトチップスでありながら、確かにイチゴの風味がするし、ほのかに甘いし、言われてみればショートケーキ味なのだ。編集部員に味を明かさず食べさせてみたところ、「ケーキ味ですか?」と正答した人も何人かいたほどだ。
ポテトチップスでありながらショートケーキ味がするという点においては、相当な完成度をほこると言っても過言ではないだろう。ショートケーキの代替になるかどうか、スナック菓子としておいしい部類に入るのかというあたりはややコメントに困るところだが、湖池屋の製品開発にかける並々ならぬ気合は感じ取れた。
このポテトチップス 苺のショートケーキ味、12月14日から全国のコンビニエンスストアで、21日から全国のスーパーマーケットなどで販売される。
ちなみに同社、「クリスマス(にも合う)ケーキ(味)予約も受付」というカッコがやけに多い触れ込みの予約も開始している。12月8日から300ケース限定で、湖池屋からのクリスマスカードが付いたポテトチップス味 ショートケーキ味が予約可能だ。
しかし、クリスマスケーキの代わりにこれが出てきたら、世のお子様たちはどう思うのだろうか。そして湖池屋はポテノミクスを成功させ、“ケーキ”を盛り上げることができるのだろうか。アナリストも頭を悩ませるこの問題、はたしてどうなることやら……。
一応、もう一度言っておくが、「ケーキの味がするポテトチップス」というジャンルが仮にあるとするならば、この商品は最上位にランクインするはずだ。それほど、革命的な味であることは間違いない。
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