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防弾ベストにも使用されるアラミド繊維で噴火による建物被害を低減

噴石から山小屋を守る東レのケブラーのシート

2015年12月03日 08時00分更新

既存の山小屋への使用イメージ

 東レは12月1日、防弾ベストなどに用いられるケブラー繊維を用いた山小屋の噴石防護用シートを発売すると発表した。

 多数の被害者を出した2014年の御嶽山の噴火を受け、内閣府や防衛大学校、山梨県富士山科学研究所とともに補強方法を検討していたもの。山小屋などの設備には補強のための資材運搬が難しく、また火山ガスによって金属製補強具は劣化が進みやすいという。

噴石模擬試験による衝突時の状況

 デュポンのアラミド繊維「ケブラー」は防弾ベストなどに使われるほか、さまざま各種用途に用いられており、熱分解点は400度と耐熱性もあるなど補強材としての利点が高い。同社では防衛大学校で噴石衝突模擬試験を行うなど、従来の屋根材にケブラー製織物を挟み込んだ場合に貫通せず、一定の効果があるとした。

 同社では、自治体や民間事業者への提案を進め、2016年より販売を開始するとしている。

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