2013年初頭ハイエンドらしい質感と高速処理の
「Xperia Zシリーズ」がついに登場
2013年はスマホの使い勝手が大幅に向上し、契約者数も大きく向上した年だ。フルHD液晶やクアッドコアCPU、より高速なLTEデータ通信に対応したスマホが登場。性能に関する不満点がほぼなくなり、ビジネスユーザーや高感度層以外の一般ユーザーのスマホ契約も増えてきた。ある程度性能向上すると、次に求められるのが上質なデザインや高画質カメラなどコミュニケーション機能だ。
2013年2月に新モデル「Xperia Z」が発売された。2012年にソニーモバイルコミュニケーションズとして再出発してから初のモデルで、これまでのXperiaのイメージを一新するスリムな板状のデザインにガラスパネルを採用。大画面かつ高画質なディスプレーも搭載し高い支持を受けた。
同年9月には後継モデル「Xperia Z1」を投入。アルミフレームと、サイバーショットの技術者も開発に参加した2070万画素カメラを搭載。現在のXperiaに続く高い質感と高画質カメラの原点となるモデルになる。これ以降、「Xperia Z2」「Xperia Z3」とCPU性能や4Kムービー撮影などの機能は向上させつつも、コンセプトやデザインを継承したモデルが販売されている。
国内だとドコモ限定だが「 Xperia A SO-04E」や「Xperia Z1 f SO-02F」など、Xperia Zシリーズのコンパクトモデルも定番となった。高性能CPUや高画質カメラはそのままで、Xperia Zシリーズを片手で使いたいユーザーうってつけのモデルだ。このコンパクトモデルは鮮やかなカラーや丸みのある形状のAシリーズと、比較的Xperia Zに近いデザインのZ Compactシリーズが交互に販売されている。「Xperia feat. HATSUNE MIKU SO-04E」といった企画モデルも販売された。
高性能かつ高い質感のXperia Zシリーズにより、Xperiaは国内Androidスマホの人気をほぼ盤石にしたといっていいだろう。Xperia Z3からはソフトバンクでの取り扱いも始まり、Xperia Z5もドコモとau、ソフトバンク3社に供給している。
Xperia Zシリーズが国内で他社Androidスマホと差がついた背景には、売上高1兆円以上、販売台数も3000万台以上というグローバルメーカーとしての開発力と生産台数がある。近年では中国の新興メーカーの台頭で厳しい競争が続くが、それでもほかの国内メーカーと比べると市場や生産台数にかなりの差があり、他社と同等の価格帯でより高い質感の素材や加工方法、高性能な部材を採用しやすい。今後も他社が国内の同じ土俵で戦うぶんにはXperia Zシリーズは高い壁となるだろう。
→次のページヘ続く (最新機種「Z5」シリーズの強化点)
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります