週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Nintendo AccountやMy Nintendoも発表

任天堂、基本無料のスマホアプリ「Miitomo」を発表 来年3月に配信

2015年10月29日 13時43分更新

 任天堂は本日10月29日、経営方針説明会/第2四半期決算説明会を開催した。本説明会で今年3月に事業説明会にて発表のあった初のスマートデバイス向けのアプリ「Miitomo(ミートモ)」を公開した。

自分のMiiを使うネタふりコミュニケーションアプリ

 「Miitomo」の主人公はユーザー自身。最初にユーザーは自分のMiiを作成する。WiiやWii UでのMiiと同様に、キャラクターメイキングができるようだ。
 Miiはユーザーにいろいろな質問をし、その回答を話題に自分のMiiが友達のMiiとコミュニケーションを取るという。
 コミュニケーションはフレンド登録した“トモダチ”の間で行なわれ、安心・安全に配慮したアプリであるとのこと。

 

 ユーザーが自分のことを自分で発信するのではなく、Miiから訊かれたことをMiiが勝手に発信するという「ネタふりコミュニケーション」が「Miitomo」の特徴だ。Miiが能動的に発信することで消極的な人も参加しやすいという利点がある。また、あえて自分からは言わないけれど、訊かれたら言いたい、というような潜在的な話題を掘り起こすことができ、友達のこれまで知らなかった意外な一面や思いがけない共通点を発見できるという特徴がある。

ゲーム人口拡大に向け「Nintendo Account」を発表

 任天堂にはマリオやリンクといったさまざまな独自IPがある。任天堂IPの価値を高めることで、ゲームのキャラクターや音楽、世界観に触れる人口拡大を目指している。任天堂はこれまでゲーム専用機に集中させてきた任天堂IPをさまざまな形で今後は活用していく。例えばテーマパークでも任天堂IPを活用した新しいアトラクションを提供予定だ。
 今回発表されたのは「Nintendo Account」。プラットフォームを超えて“ニンテンドー体験”すべてをつなぐ新しいアカウントを導入し、新しい会員サービスをグローバルに運営するということ。

 この「Nintendo Account」では任天堂公式ホームページにてWii Uやニンテンドー3DSのダウンロードソフトを購入することが可能になる。そのほか、PCやスマートデバイスでソフトの紹介記事や紹介動画をみて、その場で購入することができる。購入したソフトは自動的に自分のWii Uやニンテンドー3DSにダウンロードされるという。

「クラブニンテンドー」→「My Nintendo」に

 今年9月末で終了した会員制サービス「クラブニンテンドー」ではゲームソフトを購入すると“ポイント”がもらえたが、今後開始する新しいポイントプログラム「My Nintendo(マイニンテンドー)」ではゲームを遊ぶことでもポイントが付与されるようだ。

 こちらはゲーム専用機のソフトでも、スマートデバイスのアプリで遊んでもポイントが付与され、そのポイントはゲーム専用機でもスマートデバイスでも使用可能だ。もちろん、ゲームソフトを購入してもポイントが付く。ポイントではデジタルコンテンツやオリジナルグッズ、新しいゲームソフトをお得に買える割引クーポンを手に入れることができる。

 さらに、「My Nintendo」ではキャラクターデータなどゲームのセーブデータをクラウド上に保存し、ゲーム専用機のソフトでもスマートデバイスのアプリでも活用できるようにする取り組みを今後行なうとのこと。

 「My Nintendo」はゲーム専用機とスマートデバイスをつなぐ架け橋の存在となる。

 「Miitomo」と「My Nintendo」は2016年3月にリリース予定だ。

スマートデバイス向けアプリは2017年3月までに5タイトルを配信

 任天堂のスマートデバイス向けアプリに対する取り組みの目的は3つ。
任天堂IP接触人口の最大化
スマートデバイス事業の収益化
ゲーム専用機事業と相乗効果 を目指している。
 
 すでに3月の発表であったように、スマートデバイス向けアプリに対して使用するIPに制限を設けず、すべての任天堂IPが登場する可能性がある。アプリの配信は2017年までに5タイトル程度を配信する予定だ。しかし、先の説明会では年内にタイトルを配信するとなっていたが、「Miitomo」はアプリの一層の品質向上とスマートデバイス事業の最適化を考慮し、2016年3月に再設定した。

てっきりゲームソフトのIPが発表とばかり…

 スマートデバイス向けアプリの発表を今か今かと待っていた人は多いはずだ。これまでスマートデバイス事業に消極的だった任天堂がついにDeNAと事業提携をし、参入してくることで時代が変わるかと思っていた。任天堂のゲームソフトは「誰でも遊びやすいように間口が広いがやりこみ要素も」というのが根源にある。
 幅広いユーザーに遊んでもらえるアプリということで、筆者はてっきり任天堂IPが登場するアプリが発表されると思っていた。まぁMiiもそうなのだが…。
 男性だけでなく、女性ユーザーも大切にしている任天堂なので筆者の勝手な予想では「どうぶつの森」が最初に出るのではないかと考えていた。

 「Miitomo」に関してもFree to Start型ということで、基本無料で遊ぶことができるが、気になるのはやはり課金要素。今後登場するであろう任天堂IPを使ったアプリでは“レアガチャ”などのマネタイズを行なってほしくないと、任天堂だからこそ期待している。

■関連サイト
任天堂

© Nintendo

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります