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誘拐事件の謎に“アンタッチャブル”が挑む異色のアドベンチャー『Blues and Bullets』:Steam

2015年10月21日 17時00分更新

 PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』から、面白いゲームを発掘して紹介するレビュー連載。第6回目は、オカルトな誘拐事件の謎を解いていく3Dアドベンチャーゲーム『Blues and Bullets』を紹介する。

 Blues and Bulletsは、白と黒、そして血の色である赤の3色で表現されたグラフィックが特徴的なアドベンチャーゲームだ。

 プレイヤーはアメリカのギャング、アル・カポネを逮捕するために戦った“アンタッチャブル”ことエリオット・ネスとなり、子供の連続誘拐事件の謎に挑む。

世界は白と黒と……赤!

 ゲームは、檻に捕まっている少女を操作するシーンから始まる。

 檻から脱出するために、“赤い目のようなマーク”が表示されている場所を調べていこう。

モノクロの世界では少女の赤いクツがやけに目立つ。

 この女の子はなぜ捕まっているのか? ほかにも捕まっている子供がいるワケは? そもそもここはどこなのか?

 いきなり“檻の中”という絶体絶命の状況から始まるゲームに、これからどんなストーリーが展開されていくのか気になって惹き込まれてしまう。

選択がストーリーを左右する!

 プレイヤーが操ることになるのは、禁酒法のあった1920年代から30年代にかけて、アル・カポネを摘発するために活躍した捜査官エリオット・ネスだ。ただし、この世界はそれから20年後であり、ネスは警察を辞めてレストランを経営している。

 そしてプレイヤーは、ネスがゲーム内でどのような行動をとるかを選択していく。

 問題を起こしそうな客に対してネスはどういう行動を取る男なのか? 親切にする? それとも厳しくする? プレイヤーの選択が、ネスという男の価値を決める。

“厳しくする”を選ぶとなかなかに厳しい。

 そんなエリオット・ネスのところに、とある黒人がやってくる。彼は、「ボスがネスを呼んでいる」という。物語は、ここから急展開していく。

20年前に何があったのか?

 突然、物語は20年前へとさかのぼる。若かりし頃のネスは、クリスマスの夜にひとりで外を歩いていた。目的地は、アル・カポネの屋敷だ。

 そこで起きたのは――銃撃戦だった。アドベンチャーがメインではあるものの、ところどころにアクションが挟まれている。

 銃撃戦は基本的に右クリックでカバーから飛び出し、マウスでエイムを定めて撃つだけだ。本作はアドベンチャーであるため、シューティングの難易度はそこまで高くない。

 難しいエリアではオブジェクトとして“赤いガスボンベ”があるため、ボンベを撃って誘爆させてしまえばカンタンにクリアできる。

白黒の世界で炎の“赤”が映える

 また、一部のシーンではQTE(クイックタイムイベント)も起きる。こちらも表示される場所で押すべきキーが分かるやさしいシステムのため、焦らずに入力しよう。

 手下どもを全て倒せば、アル・カポネが待ち受ける部屋に到着だ。

 史実では、このような銃撃戦は起きていないとされている。一方で、自叙伝『アンタッチャブル』では銃撃戦は起きたが、場所はもちろんカポネの屋敷ではない。この映画では、史実でも自叙伝でもない、第3のストーリーが描かれているのだ。

 果たして、ネスはなぜカポネの屋敷に乗り込んだのか? そこで何をしたのか?

 その行動の全ては、プレイヤーの選択が決めることとなる。

手がかりを探して推理せよ!

 その後、舞台は再び現代へと戻る。ネスはとある事情から、行方不明となった子供たちの捜査を開始する。

 そして、重要な情報を持っていると思われる人物を尋ねたところで、殺人事件に遭遇するのである。

 彼はなぜ殺されたのか? 殺される前はどんな状況だったのか? 犯人はいったい誰なのか? 現場を調べつくし、犯行時の手がかりを見つけ出そう。

 手がかりのなかには、アイテムを調べることで見つかるものもある。どんな小さな情報も見逃さないよう、じっくりと調べることが重要だ。

 そうして手がかりを得たら、今度は“犯人捜査のボード”に事件のピース――手がかりを当てはめていくのだ。

 正しい手がかりを当てはめることができれば、犯行時の状況が再現される。

 条件から見て、どんな犯罪者なのか? ここから事件解決に結びつく情報を得るにはどうしたら良いのか? つぎはぎだらけの手がかりをもとに、誘拐事件の謎を解いていこう。

ネスの人物像を作れ!

 そして何よりも楽しんで欲しいのは、ほかの登場人物との会話だ。

 ネスという男はどんな人物なのか? 自分の思い描くとおりのネスを作り上げていこう。プレイヤーには、それをするための選択が与えられている。

エピソードごとに販売

 なお、このBlues and Bulletsはエピソード単位での販売になっている点に注意して欲しい。

 説明するとパッと見では498円で販売されているが、このままでは最後までプレイできない。1980円の『Episodes 1-5』を購入することで、全てのエピソードを遊べるようになるという仕組みだ(この理由から掲載している価格もエピソードをフルで購入したものとした)。

 また、エピソード2-5に関しては今のところは後日の配信予定となっている。

 つまり今買っても最後までは遊べないが、ゲームそのものはゆっくりと楽しむことができる。今買うか、あとで買うか。そしてまず安いEpisodes 1を買ってプレイし、気に入れば『Season Pass (Episodes 2-5)』を購入するか、最初から『Episodes 1-5』を購入するか。好きな方法を“選択”して欲しい。

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『Blues and Bullets』1980円
●A Crowd of Monsters
●1980円(2015年7月23日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル アドベンチャー
(c)2015 Nate Schmold. Developed by Nate Schmold for 30/30. Cosmochoria, 30/30 and their respective logos are all trademarks of Nate Schmold. All rights reserved. Blah blah blah blah legal blah blah.

■著者:篠原修司
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
・Twitter:@digimaga

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