1日の上限金額があるキャップ制も有効
オイスターカードの特徴として、料金のキャップ制があります。たとえばゾーン1の切符は2.3ポンド(約420円)ですが、1日の上限金額は6.4ポンド(約1200円)で、何回乗ったとしてもそれ以上の金額が引かれることはありません。
筆者は同じ日に地下鉄に3回、さらにバスに2回乗ってみたものの、6.4ポンドでしっかりキャップがかかっており、それ以上は引き落とされていませんでした。ただしロンドン交通局は「iPhoneとApple Watchなどの複数のデバイスがあるときは混在して使わないように」との注意書きを出しています。
ここで気になったのは、事前にPassbookアプリを開いて準備すべし、という乗り方です。実際には、画面オフ状態のiPhoneを黄色いリーダーにあてるだけでPassbookアプリが自動的に起動し、指紋認証後に乗ることができました。
これはApple Payとしては標準的な使い方ですが、時間がかかるのが難点です。ラッシュ時のロンドンは東京に匹敵するほど混雑することもあり、なるべくスムーズに改札を通過できるよう、あらかじめ指紋認証まで終わらせておく方法を案内していることがうかがえます。
テムズ川の船やスーパー、マクドナルドでも使える
オイスターカードが使えるのは、電車とバスだけではありません。テムズ川を行き来する水上バス「テムズクリッパーズ」にも対応しています。
ほかにもロンドンのスーパーマーケットやマクドナルドで、Apple Payによる決済が利用できました。このあたりはMasterCardのPayPassなどの非接触決済に対応した海外都市と同様ですが、マクドナルドの端末にはApple Payのロゴがありました。
Apple Payは早く日本にも対応してほしい
こうしてロンドンではApple Payを便利に使えることが分かりました。オイスターカードのシステムはロンドンだけですが、Apple Pay自体は英国全土に普及が進んでいくものと思われます。
ただ、筆者のApple Payはファーストハワイアンバンクが発行したデビットカードによるもので、これは決して経済的とはいえません。銀行口座に送金する手数料が割高だからです。単に非接触決済を使いたいだけなら、ドコモの「iD/PayPass」を海外利用することで毎月1万円がキャッシュバックされるキャンペーンのほうが、はるかにお得でしょう。
日本ではこれだけiPhoneが普及しているだけに、一日も早く日本のクレジットカードやデビットカードでApple Payが使えるようになってほしいものです。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります