2017年11月21日17時00分

名門ECMついにストリーミングに! 必聴アルバム25選

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通好み? ちょっと変わった作品たち

 ECMはジャズだけでなく、民族音楽を思わせる作品や、ダンス・ミュージックに寄った作品など、ちょっと変わった音楽もリリースしています。その中から、ほかのレーベルではなかなか聴けないようなアルバムをセレクトしました。

Anouar Brahem「Le Pas Du Chat Noir」(2002年)

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Le Pas Du Chat Noir

 変わった楽器の組み合わせということで、チュニジア出身のウード(アラビア音楽で使われるリュートに似た楽器)奏者、アヌアル・ブラヒムの作品を。本作はウード、ピアノ、アコーディオンという、不思議なトリオ編成。

 哀愁のある旋律が印象的な楽曲が並んでいます。ピアノとアコーディオンによる欧風のムードに、ウードが入ってくることで、無国籍な「どこでもない」空気が生まれるのが独特。スピーディーな演奏のかけあいではなく、各々が自分たち思い思いのフレーズを弾き、それを重ね合わせていくようなロマンティックな音楽です。

Dino Saluzzi「Cité De La Musique」(1996年)

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Cite De La Musique

 アルゼンチン・タンゴでおなじみのバンドネオン、ギター、ベースという編成のアルバム。では明確にタンゴを弾いているのかというと、もちろんそんなこともありません。あくまで各楽器が対等の三位一体となったインタープレイを聴かせてくれます。室内楽的なジャズといえばいいでしょうか。

 バンドネオンの哀愁ある音色と、アコースティック・ギターの硬質な音色による絡み合いが聴きどころ。よく動くベースも演奏に躍動感を生んでいます。タンゴ的なリズムの曲からジャズスタンダード「How My Heart Sings」まで、バラエティーに富んだ選曲も面白い。

Steve Eliovson「Dawn Dance」(1981年)

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Dawn Dance

 南アフリカ出身のギタリストであるスティーヴ・エリオブソンの作品は、筆者の知る限り、これ1枚のみ。音色、演奏スタイルは、先述したラルフ・タウナーに近いでしょうか。コーリン・ウォルコットがパーカッションとして参加しているのが効いており、楽曲によってはエスニックな趣も。

 エリオブソンのギターで歌われる旋律は柔らかくも幻想的なもので、そこにパーカッションが入ると、ジャズともワールド・ミュージックとも一味違う、まさしくECMでしかありえない不思議な世界が現出します。あまり有名ではない1枚ですが、内容は特筆すべきものがあります。

Miki N'Doye「Tuki」(2006年)

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Tuki

 アフリカの伝統楽器、パーカッション、つぶやきのようなボイスなどが目立つ、これまたECMらしい作品。打楽器のリズムの上に、カリンバ(親指ピアノ)やピアノ、トランペットが入れ代わり立ち代わり現れ、不思議なグルーブ感さえ生まれています。

 反復を基調としており、難解というよりは素朴な温かみさえ感じられる不思議な内容。聴いていてキツいとはあまり感じず、よい意味でリラックスできます。入眠前に聴きたい……という人もいるかもしれません。

Nils Petter Molvær「Khmer」(1997年)

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Khmer

 トランペット、民族楽器、パーカッションの掛け合いで始まったとおもいきや、打ち込みのビートとギターが炸裂する「Khmer」でスタート。一般的なジャズの枠に収まらない音楽はこのレーベルに多いといえ、この突き抜け方は驚き。もはやダンス・ミュージックの領域にさえ踏み込んでいます。

 とはいえ、安易にテクノ/ヒップホップ系の音を取り入れましたというわけではなく、しっかりと作り込まれたリズムの上に様々な楽器を乗せていく、トータルのサウンド・プロデュースこそが聴きどころ。上モノにオリエンタルな雰囲気があるのも、いかにもECMならではというか、逆にクラブ系の音楽では微妙にありそうでないアプローチになっていると思います。

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