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kintoneカスタマイズを競う名物企画 今年は若手の台頭と生成AI活用がポイント

kintone show+case unlimited開催!今年は老若男女どころか海外からも登壇

2023年11月13日 12時00分更新

MOOちゃんカスタマイズはかわいいだけじゃない(ジョイゾー 田中さん)

 続いてジョイゾー田中美有さんが披露したのは、「究極のかわいいカスタマイズ」だ。普段はSEとして対面開発を行なっている田中さんは、毎日使っているkintoneが全然かわいくなかったため、過去にもkintoneをカスタマイズしてみたが、変わっているのは見た目だけ。使い勝手は変わらなかったという。

 そこで「かわいく便利に」をテーマに再度カスタマイズにチャレンジすることに。そこで登場したのが、ゆるキャラのMOOちゃんだ。全身黄色のMOOちゃんは北海道釧路市にある「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」のゆるキャラだ。

全身にMOOちゃんだらけのジョイゾー田中美有さん

舞台の横でジョイパーくんとMOOちゃんも応援。一応、IT系のイベントです

 田中さんがkintoneを起動すると、さっそく画面にMOOチャンが登場する。とはいえ、かわいいだけではなく、便利もテーマなので、たとえば、日報アプリの記入に際しては、MOOちゃんがアドバイスをくれる。とはいえ適当にアドバイスしているわけではなく、上司である田中さんのフィードバックを分析した上で、適切なコメントをくれている。

 さて、上司がkintoneを開くと、またもやMOOちゃんが登場し、今度はチェックすべきレコードをポップアップしてくれる。当然、先ほどの日報も出てくる。「この中で部下へのフィードバックを書かれる方いると思いますが、MOOちゃんにかわいくサポートしてほしいですよねえ。そうですよねえ!」(田中さん)ということで、今度は記入した部下についてMOOちゃんが分析してくれる。こちらも「ユーザーの使いやすさを追求する姿勢があるよ」とアドバイスも本格的で、そのままフィードバックに使えそうだ。

 MOOちゃんの分析は、日報アプリ、活動履歴アプリ、社員マスタアプリなどkintoneアプリのデータを統合して、ユーザーの特徴や仕事内容を分析した上で、ChatGPTで生成したもの。「毎日の仕事しっかり見てくれるんだなと思われ、部下からの評判も上々です」と田中さんはアピール。語尾にはMOOチャンの絵文字も付き、評価の内容にあわせてMOOチャンの画像も出てくるという芸の細かさ。さらにMOOちゃんは「お仕事、がんばっててえらいね」と褒めてくれるという。確かにこれはうれしい。

日報の提出者も上司のフィードバックの癖がわかればなあと思うはず

MOOちゃんが上司に関連レコードをポップアップしてくれる

kintoneアプリのデータをChatGPTで分析し、フィードバックに役立つデータを返してくれる

 田中さんは「kintoneの優秀なコミュニケーション機能と究極のかわいいカスタマイズを掛け合わせることで、生産性の向上が見込まれるのではないでしょうか? 部下と上司の関係も、承認速度も、モチベーションもアップさせていきましょう」と締めた。

 ハイテンションな田中さんのプレゼンとMOOちゃんのインパクトに圧倒されたが、昨今大きなテーマとなっている従業員のエンゲージメント向上に、kintoneとAIで挑んでおり、カスタマイズにとどまらない実用性を感じた。イラストもかわいくて、プレゼンとしてのレベルも高かったと思う。

kintoneで複数階層のテーブル管理を実現(kintone芸人サタさん)

 YouTubeチャンネル「kintone芸人」に登場するコムデックのサタさんが試したのは、複数階層の管理アプリ。つまり、ドラッグ&ドロップでテーブルの中にテーブルを作成できるというカスタマイズだ。

昨年のkintone芸人1号に引き続き、今年もkintone芸人のサタさんが登壇

 サタさんは実案件で「工事見積書をkintoneで実現できないか?」という相談をよく受けるという。ただ、工事見積書は見積もり数が膨大になるため、テーブルを親、小、孫といった形で作る必要がある。しかし、標準のkintoneではテーブルを入れ子に作れないので、その案件ではテーブルの中にテーブルを作るカスタマイズを行なったという。

 しかし、このカスタマイズにはしくじりポイントはあり、アプリの修正が入るときには、カスタマイズのためのJavaScriptも修正しなければならないという弱点があった。「つまり、サタしかメンテナンスできない。これはkintoneのよさであるノーコードから逸脱している」とサタさんは指摘する。

 そのため、今回は複数階層管理が可能になるアプリを作成した。アプリのフォームの設定画面から、ノーコードでテーブルの中にテーブルを増やしていけるため、工事見積書のみならず、複雑な案件管理やタスク管理まで幅広く使ってもらえるという。デモで見てみると、既存のテーブルの横に追加ボタンが増え、下の階層にテーブルを作れるようになっている。

アプリの修正がサタさんしかできないのはしくじりだった

kintoneで階層化テーブルの実現

階層明細アプリでは1つのテーブルで管理されている

 予選会の段階では、データの登録ができない表示のみのアプリだったが、今回の本番では登録まで可能になった。別アプリの階層明細登録アプリでフォーム情報を集計する構成にしたことで、ノーコードを活かしたカスタマイズになったという。実案件でのニーズを取り込んだだけあり、現場での利用価値の高そうなカスタマイズだった。

会場で配布された2本のバルーンの合計で点数が決まる

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