みなさんは「フライングホヌ」と呼ばれる飛行機があるのをご存じでしょうか。10月20日、ANAは同社が保有するエアバス A380の3号機でのハワイ便運航をスタートしました。ANAのA380はハワイ路線限定で投入されていて、ウミガメをモチーフとした特別塗装がされています。しかも1号機はハワイの空をイメージしたANAブルー、2号機はハワイの海をイメージしたエメラルドグリーンで、3号機はハワイの夕日をイメージしたサンセットオレンジと、それぞれカラーリングも違っています。またハワイ語でウミガメをホヌということから、「フライングホヌ」の愛称がつけられています。
フライングホヌ1号機、2号機の活躍と
空港で静かに待機する3号機
1号機は2019年5月、2号機は同年6月からハワイ路線に就航していて、コロナ禍の期間中に運用停止されてはいましたが、2022年7月から運航を再開。成田空港からハワイのホノルルへと、多くの旅人を運んでいます。
ただし3号機に関しては、今回の就航までちょっとかわいそうな運命にありました。そもそも3号機は2020年に日本へと受領を予定していましたが、コロナ禍により延期。2021年10月に、エアバスの工場があるフランスのトゥールーズから日本へと送られてきましたが、すでにA380は生産を終了しており、トゥールーズから送られるA380としては最後(A380全体としては最後から2番目)の機体となってしまいました。
日本に到着してからも、ハワイ便の旅客需要が以前の水準まで戻っていないことから、3号機だけハワイ便には投入されずじまい。約2年間もの間、整備のためのフライトや見学会などに使われるのみで、成田空港に駐機し、1号機と2号機の活躍を静かに見守っているだけとなっていました。
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