おひさしぶりです! 軍用車沼へようこそ!
米軍車両ハンヴィーのタイヤがとんでもないことになった話
振り返ってみてビックリ
4WSと見間違えるのも無理ありません
答えはすぐにわかりました。振り返ってビックリ。動かないはずの後輪が左を向いているじゃないですか。しかもちょっとやそっとじゃありません。4WSの舵角は一般的な乗用車の場合逆位相で5度~10度程度で、大きめに動く高機動車でも12度なのに、前輪かよ!っていうぐらいガッツリです。
右後輪を確認すると、そちらは異常なし。真っ直ぐになっています。ということはつまり上から見ると前方側が開いた逆ハの字になっているわけで、そりゃ抵抗も増えるし斜めにも走ろうってもんです。これはヤバい。過去いちヤバい(笑)。
どう見ても走行不能で、途方に暮れてしまいます。
……と、普通ならそうなるところですが、幸いなことにここいるのは軍用車マニアの方々。ヘルプを頼まずとも、あっという間に集まって来ます。みなさん、どうしたどうしたと興味津々で、自動車修理の本職の方もいて心強いことこの上ありません。
そしてそのうちのひとりが下に潜って写真を撮り始め、その画像をみんなで見ていたと思ったら「ああ、これだね」と。すぐに原因が判明しました。リアタイヤを真っ直ぐな状態に保っているラジアスロッドという部品が外れてしまっていたのでした。しかもただ外れたんじゃなくて、先端が折れています。固定できなくなってるんだから、グラグラと左右に動いてしまうのも当然です。
第257回「米軍車両ハンヴィー、3つ目の不具合はブーツの劣化」で右後ろのラジアスロッドのゴムブーツを交換したんだけど、まさかロッド自体がトラブるとは~。
あろうことか
先端のネジ部分が無くなっていました
そういえば現地に向かう途中、後ろの方からガン!みたいな異音がした気がするんですよね。ゆっくり走ってみたけど特に異常がなかったのでスルーしてしまったんですけど、どうやらその時に折れていたみたいです。
折れたのになぜ普通に走れたかというと、それは折れた場所がラッキーだったから。
ラジアスロッドの先端にはL字型をしたタイロッドエンドという部品が取り付けられていて、車輪を支えるナックルに差し込まれています。タイロッドエンドの差し込み部分はネジになっていてナットで固定されてるんですけど、そのネジが途中から折れてナットと共に脱落、残った根本の部分がかろうじて穴にはまった状態だったようです。
舗装道路ではなんとか耐えていたのが、河川敷のゴツゴツのショックで外れたんでしょうねー。走行中じゃなかったのは不幸中の幸いでした。
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