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落合陽一サマースクールで子供たちは「吾唯足知」の精神を学ぶ

2022年08月31日 09時00分更新

秋吉台と瑠璃光寺で撮影

 サマースクール2日目は、サイアノタイプで写真を刷るための写真撮影からスタート。まずはバスで山口県の国定公園「秋吉台」へと移動。子どもたちは、前日に落合氏から「まずどんな作品を撮りたいか考えてから撮りに行くほうがいい。なにかモノになったときにいいかもって思うような、石とか葉っぱとかがオススメ」と、どういった被写体がサイアノタイプに向いているかや、どういう構図で撮るかをあらかじめスケッチをしながら考えておく作業もしています。

秋吉台から撮影スタート

石や草木などを撮る人が多かった

落合氏も皆と一緒に撮影

 さらにバスで移動して、山口市内の瑠璃光寺へ。秋吉台では自然物が多かったですが、瑠璃光寺では国宝の五重塔を始め人工物も多く、子どもたちは、いろいろな被写体や構図で撮影をしていました。

瑠璃光寺では国宝の五重塔などが被写体に

 午後からはKDDI維新ホールに戻り、実際にサイアノタイプにチャレンジ。作業手順としては、撮影したデータをスマートフォンのアプリやパソコンを使ってモノクロに変換。明るさなどを調整したうえで、インクジェットプリンターで透明フィルムに印刷し「版下」を作ります。

パソコンなどでモノクロに変換し、明るさなどを調整

インクジェットプリンターで版下を印刷

 次に印画紙を用意します。まずは現像液としてアンモニアと鉄を使うため、それぞれの原液を混合。その現像液を美顔器のスチーム機能で湿らせたバナナペーパーにハケを使ってムラがないように塗ります。

原液を混合して、現像液をつくる

バナナペーパーにハケで現像液を塗る

 印画紙に塗った感光液をドライヤーで乾かしたら、その上から「版下」を重ね、さらにガラス板で挟みます。あとはガラス板と版下の間の空気を抜いたら、屋外で日光の下に一定時間おいて感光させます。

印画紙に版下を重ねて、ガラス板で挟み込む

そのまま日の当る場所で露光させる。当日は6分くらいが丁度良かった

 あとは、パレットで水洗いして感光液を落としつつ、オキシドールをかけて色調とコントラストを調整。さらに温泉水やお茶といった液体を使い、発色にオリジナルの変化を出します。最後に水気を取って乾かせば完成です。

水で洗うほか、温泉水なども使う

オキシドールで色の濃さを調整

 参加者のほぼ全員がサイアノタイプは初挑戦。曇りがちの天候で露光時間が足りないため、薄く刷り上がってしまうミスをする参加者もいましたが、それぞれ露光時間の情報を交換するなどして、皆2回目のチャレンジで作品として十分なクオリティーに仕上げていました。

左は露光時間が足りなくて薄くなってしまったが、右はシッカリと色が出ている

お茶っ葉やジュースなどで色味を変化させる人も

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