ネットを安全に使う設定
■AiProtection
「TUF-AX5400」には、ルーター自体にセキュリティソフトと同様の機能が搭載されており、通信信号の入口であるルーターの時点で、危険な信号を検知してブロックしてくれる。この「AiProtection」には、セキュリティソフトベンダーであるトレンドマイクロの技術が採用されており、悪質サイトへのアクセスブロック、ランサムウェアの感染やボットネット化を防いでくれる脆弱性保護、マルウェアなどに感染したデバイスの検出とネットワーク接続のブロックなど、おおよその脅威から自宅のネットワーク機器を守ってくれる。
ルーターにこうしたセキュリティ機能を搭載するのは、ハイブランド機のトレンドのひとつにもなって来ているが、他社製品のセキュリティ機能が”1年間のみ無料提供”など、利用期限が設けてられているものが多いに対し、「AiProtection」には使用期間に縛りがなく、経済的にもお得だ。
もちろん、この機能があるからといって、自宅のパソコンにセキュリティソフトが不要になるというわけではないが、昨今ではIoT機器のように、セキュリティソフトの導入は難しいがネットワーク接続は必要、とった機器も増えている。こうした機器に対しても、ルーターで安全を担保できるのは大きなメリットだ。
また、「AiProtection」メニューにある「ペアレンタルコントロール」では、子どもが利用する端末を指定して、アダルトサイトへのアクセスの禁止、SNSサービスへのアクセスブロック、P2Pファイル転送サービスの利用の禁止、動画などのストリーミングサービスの時間制限といった設定を行うことができる。
■VPNフュージョン
「VPNフュージョン」は、クライアント機器ごとに異なるVPNサービスへの同時接続を可能にする機能。通常、PCでVPNを利用する場合には、VPNソフトウェアをインストールして行うのが一般的だが、VPNソフトをインストールできないセットトップボックスやゲーム機、IoT機器などでも、ルータ側でVPNを指定しての通信が可能になる。
「TUF-AX5400」をさらに便利に使うための設定
最後にもうひとつ、「TUF-AX5400」をさらに便利に使うための設定項目を紹介しておこう。
■USBアプリケーション
「USBアプリケーション」は、「TUF-AX5400」に用意されたUSBポートに接続されたストレージデバイスを、ネットワーク内で共有して、簡易的なNASとして活用できるようにする機能だ。接続されたストレージはSambaによる共有が可能で、ディジーチェーンによって複数台のストレージを接続し認識することもできる。
また、FTPを設定することにより、外出先からこのストレージへアクセスすることも可能になる。
■Amazon Alexa
「TUF-AX5400」はAmazonのスマートAI「Alexa」と連携させて利用することもできる。Alexaは、「Amazon Echo」などのスマートスピーカーに搭載された音声アシスタントAIで、これを連携設定することにより、「TUF-AX5400」を音声で操作することが可能になる。
たとえば、お客さんが来た際にだけ使ってもらえるゲストネットワークを有効にしてもらったり、ファームウェアの更新を指示したり、特定のデバイスの通信を切断したりといったことを、Alexaにお願いして実行できるようになる。
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