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4年の計画を1年半で達成できた

なぜ、Zoomがほかのウェブ会議サービスと違うのか?

2020年09月03日 09時00分更新

49分割した会話なんているのかと、大手IT企業の社員に言われた

 ZVC Japanにとって、大きなトピックスのひとつが、2020年8月には大阪にテータセンターを開設したことだ。これにより、東京とあわせて、2つのデータセンターの体制となる。

 佐賀カントリーゼネラルマネージャーは、「急激に増加している日本のユーザーに安定した環境で使ってもらえる」とし、「データセンターの拡充によって、東京のデータセンターに障害が発生したり、アクセスが集中してパフォーマンスが落ちた場合にも、距離が近い大阪のデータセンターを活用した負荷分散が可能になる」とする。

セキュリティの向上も今年、Zoomに突き付けられた課題だった。

 Zoomでは、最大49人の参加者を同時に表示する機能を提供。その状況でも安定した品質での会話が続けられる点を訴求している。これは所有しているPCのスペックにも影響されるが、「Zoomでは、画面を49分割し、自然に会話が続けられることを、シスコやマイクロソフトに勤務する友人に言っても、昨年の段階では、『そんな機能はいるのか』と言われた。当時はまだ、会議の際には、自分の顔を表示しない場合が多く、むしろそれが常識だったからだ。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、在宅勤務が増え、いまでは、相手の表情を見ながら会議をすることが多い。こういう時期だから、顔を表示するニーズが高まり、49分割の機能が理解された」とする。

 ちなみに、Zoomでは、AWSやMicrosoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureといったパブリックラウドも活用しているが、「これらは、急激な需要の増加に対応するための二次的なリソースとして用意している。利用者の増加に対しては、自前のデータセンターの拡張によって対応していく」とし、自社データセンターとパブリッククラウドとの組み合わせで、安定した環境を維持していることを示す。

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