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Ryzen 9 3950Xはワッパ最強!9980XEにも勝る無双っぷりを検証

2019年11月20日 11時00分更新

CPUクーラーは推奨通り280mmラジエーター搭載の簡易水冷を用意

 今回の検証環境を紹介しよう。Ryzen 9 3950Xと比較するために、Ryzen 9 3900Xと、コア数半分のRyzen 7 3800Xを準備。さらにインテルのCore i9-9900KS(製品版)と、Core i9-9980XE(ES版)をそれぞれ用意した。ゲームのパフォーマンスを見るためにビデオカードはパワー重視でNVIDIA「GeForce RTX 2080TiのFounders Edition」、CPUクーラーはAMDの推奨通り280mmラジエーターを備えた簡易水冷で検証する。

 また、インテル環境はCPUとマザーボード以外AMD環境と共通化しているが、メモリークロックはそのCPUの定格に合わせ、BIOSの設定はメモリー周り以外そのマザーボードのデフォルト値にした。

【検証環境:AMD】
CPU AMD「Ryzen 9 3950X」
(16コア/32スレッド、3.5~4.7GHz)
AMD「Ryzen 9 3900X」
(12コア/24スレッド、3.8~4.6GHz)
AMD「Ryzen 7 3800X」
(8コア/16スレッド、3.9~4.5GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」
(BIOS 2.50)
メモリー G.Skill「F4-3200C16D-16GTZRX」×2
(DDR4-3200、8GB×4)
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 2080Ti Founders Edition」
ストレージ Western Digital「WDS100T2X0C」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Silverstone「ST85F-PT」
(850W、80Plus Platinum)
CPUクーラー CRYORIG「A80」
OS Microsoft「Windows10 Pro」64bit版
(May 2019 Update)
【検証環境:インテル】
CPU Intel「Core i9-9900KS」
(8コア/16スレッド、4~5GHz)
Intel「Core i9-9980XE」
(18コア/36スレッド、3~4.4GHz)
マザーボード GIGABYTE「Z390 AORUS MASTER」
(BIOS F10)
ASUS「ROG STRIX X299-E GAMING」
(BIOS 2002)
メモリー G.Skill「F4-3200C16D-16GTZRX」×2
(DDR4-3200、8GB×4)
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 2080Ti Founders Edition」
ストレージ Western Digital「WDS100T2X0C」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Silverstone「ST85F-PT」
(850W、80Plus Platinum)
CPUクーラー CRYORIG「A80」
OS Microsoft「Windows10 Pro」64bit版
(May 2019 Update)

Core i9-9980XEをマルチスレッドで超える?

 まずは定番「CINEBENCH R20」のパフォーマンスを見てみよう。Ryzen 9 3950Xについては、Ecoモードでのパフォーマンスも計測した。

「CINEBENCH R20」のスコアー

 コア数がRyzen 7 3800Xの2倍だからRyzen 9 3950Xのスコアーはその倍……とは単純にはいかなかったが、3800Xを基準にすると3950Xマルチスレッドのスコアーは1.81倍。クロックの差やメニーコアゆえの消費電力の制限などを考えると、極めて順当な結果と言えるだろう。

 また、Ryzen 9 3950XのEcoモードではマルチスレッドのスコアーこそデフォルト時から17%程度低下しているが、シングルスレッド性能はほとんど変わっていない。

 だがここでの一番の驚きはCore i9-9980XEのスコアーを上回っていることだ。このテストにおけるCore i9-9980XEのCPUパッケージ温度の最大値は70℃、サーマルスロットリングにも入っていないことは何度も確認したが、それでもこの値。18コア36スレッドを16コア32スレッドが上回るとは……。

 そして最も重要なのは、Ryzen 9 3950Xのシングルスレッド性能の高さだ。これまでのCore XやThreadripperではコア数の代償としてシングルスレッド性能が犠牲にされてきた。しかし、Ryzen 9 3950Xではどちらも最速。シングルスレッドもマルチスレッドの両立をさらに高レベルで実現できているのだ。

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