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Amazonが作ったオーディオ「Echo Link」は、音楽のある生活を少し変える

2019年05月05日 10時00分更新

どのような機器と組み合わせればいい?

 まず、Alexa対応のスマートスピーカーが必要です。価格の安さを考慮した場合、「Echo Dot」もしくは「Echo Input」あたりが候補になると思います。再生中の曲名が分かるので、画面付きの「Echo Spot」もありですね。

 Echo Linkのターゲットは、すでに本格的なオーディオシステムを持っている人です。冒頭で書いたように、Echo Linkはプリアンプです。音量調節・入力切り替え・イコライジングができ、DAC機能も内蔵していますが、音を出すためには、パワーアンプやスピーカーが必要です。

Amazonのサイトから

 つなぎ先は、アナログ入力端子を持つ、一般的な「プリメインアンプ」でもいいですし、光/同軸のデジタル入力を持つ「AVアンプ」や「DAC内蔵アンプ」などでも構いません。アンプ機能を内蔵したアクティブスピーカー、ヘッドホンをつなぐこともできます。ちなみに、Amazonの解説図には「受信機」と書いてありますが、これは「AVレシーバー」と訳したかったのでしょう。

Echo Link Amp

 これからオーディオ機器をそろえたい人には、Echo Linkに60W+60W(8Ω)のデジタルパワーアンプ(D級アンプ)を内蔵した「Echo Link Amp」という選択肢もあります。筐体サイズはアンプぶん横に広がりますが、ほかの機器をつなぐよりは省サイズです。機能は、スピーカーを直接つなげる以外、Echo Linkと同じで、コンパクトさを優先するならいい選択です。

電源やセレクターすら省いた、シンプルな本体

 Echo Linkはサイズから考えるとかなり多機能ですが、操作系はシンプルです。唯一、手で触れて操作できるのがボリュームです。本体前面に大きめのツマミがあり、おおよその音量位置がLEDで分かる仕組みになっています。

 ただし、ヘッドホンを接続しているとき以外は、あまり活躍の機会がないかもしれません。プリメインアンプとの接続であれば、Echo Link側の音量は最大かそれに近い位置に設定しておき、アンプ側のボリュームで音量を調節した方がラクですし、セパレート型のパワーアンプはオーディオ機器の中でも高価な部類に入り、組み合わせる機会が少ないでしょう。

 ボリュームの反応は、かなりゆっくりとしています。最小から最大まで動かすには、結構な回数、ツマミに触れることになります。

 シンプルと書きましたが、コスト削減の意味合いが強いのでしょう。電源ボタンもなく、電源を切りたいときは、潔くコンセントを抜くしかありません。

 また、入力信号がある端子をEcho Linkが検出し、自動でその音を鳴らす仕組みになっているため、セレクターも省いています。とはいえ、アナログ入力、同軸/光デジタル入力(最大96kHz/24bitまで)を1系統ずつ持つので、機能としては不足がありません。

背面端子。入力と出力はアナログ/光デジタル/同軸デジタルを1系統ずつ。サブウーファー出力も持っています。

 本体内蔵DACを利用してアナログ出力することもできますが、同軸/光デジタル出力を使えば、D/A変換(デジタル信号をアナログ信号に変換する処理)を、外部の機器に任せられます。高性能なDAC内蔵アンプを持っている人は、さらなる高音質化が期待できるかもしれません。

 ちなみに、複数の入力信号がある場合は、Bluetoothやストリーミング再生が優先され、その次にデジタル系(光→同軸)、アナログ系が続くようです。使ってみると、たまに切り替えに時間がかかったり、一度ケーブルを抜かないと、別の入力に切り替わらない場合がありました。テレビの音が出ないと思ったら、離れた場所にあるスマホと「Bluetoothでつながっていた」ということもあり、「いまどの入力端子の音が再生されているか」を示すLEDがないのはデメリットに思えます。

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