2015年04月23日12時30分

ドコモの新SIMロック解除方式は白ロム非対応か? 各キャリアの狙いを分析

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 ドコモとKDDIは4月22日、SIMロック解除の新方式について発表しました。これは5月以降に発売の端末について、総務省が定めたSIMロック解除の義務化に関するガイドラインに対応する動きとなっています。

 これまでSIMロックを解除できなかったKDDI(au)でも、今後の端末では可能になること、さらにオンラインでの手続きにより無料でSIMロック解除できることなど、確実な進展を見せています。その一方で、ドコモの新制度ではSIMロック解除までに約半年間の”縛り”期間が発生するうえに、いわゆる”白ロム”端末への対応が変わることになりそうです。

 ここではドコモとKDDIについて、現時点でわかっていることをまとめてみたいと思います。

■KDDIのSIMロック解除は“営業時間”あり

SIMロック解除 新方式
↑KDDIで初めてSIMロック解除対象端末となるGalaxy S6 edge SCV21。

 KDDIによるSIMロック解除の手続きでは、端末購入から180日が経過していることを条件としています。このような制限を設けた理由としてKDDI広報部は、「総務省のガイドラインにおいても、不正利用を防ぐためにロック解除に応じない期間を設けることは認められている。当社では180日が妥当だと考えている」と回答しています。

 これまでまったく解除できなかったことに比べれば確実な前進ではあるものの、解除できない期間は2〜3ヵ月程度に抑えてほしかったところです。

 オンラインでの手続きについては、2015年8月以降『auお客さまサポート』内にウェブページを公開予定としています。手続きに要する時間は、10分程度となる見込み。この時間は、対象機種であることなどを判断するための時間としています。ロック解除がオーケーとなれば、他社のSIMカードを挿入した状態でWiFiに接続して設定ファイルをダウンロードすることで、ロックを解除できるとのこと。

 受付可能時間は、auショップ店頭では営業時間内のみ。そして、ウェブサイトにおいても24時間対応ではなく、午前9時から21時半の間になる予定としています。海外からであっても、WiFiに接続できる環境であればロック解除はできるものの、日本時間で”営業時間内”に申し込む必要がある点には注意が必要です。

 中古での購入や他人からの譲渡により入手した端末など、購入履歴を確認できない端末についてはウェブサイトでの受付は不可。ただしauショップへの持ち込みであれば、本人確認書類の提示により、ロック解除可能となっています。この場合でも、割賦代金の不払いなどでネットワーク利用制限中の端末については、SIMロック解除ができないとしています。

■ドコモの新制度も6ヵ月縛り、そして白ロムは解除不可へ

SIMロック解除 新方式
↑インターネット上での受け付け窓口となる“My docomo”。

 ドコモはこれまでAndroidスマホをドコモショップに持ち込むことで、SIMロックの解除に対応してきました。これらの既存端末について、今後も従来どおりのルールでSIMロックの解除が可能です。

 しかし、2015年5月1日以降発売の端末については、今回発表した“新制度”の対象となります。新制度では、SIMロック解除の条件としてKDDIとほぼ同じように、購入日から6ヵ月が経過していること、という制限がつきます。

 この制限をつけた背景としてドコモ広報部は「不適切行為の防止が目的。海外事業者の例を参考にした」と回答。従来の制度でこのような制限はなかったものの、SIMロック解除の義務化により、SIMロック解除の認知度が高まることに対する対策としています。

 SIMロック解除の受付時間は、ドコモショップは営業時間内、電話受付は午前9時から20時であるのに対し、オンラインではKDDIと異なり24時間対応としています。

 オンラインでの手順は、“My docomo”内の専用ページにアクセスし、購入履歴からSIMロックを解除したい端末を選択。成功すると、即座に”解除コード”が発行されます。あとは端末に他社のSIMカードを挿入し、解除コードを入力すればSIMロック解除が完了するとのこと。

 注意点としてドコモでは、”My docomo”での手続きはPCからのみ対応していること、他社のSIMカードが必要であることを挙げています。スマホからPCのサイトを開いた場合にどうなるのかなどは、サービス開始後に検証したいところです。

 一方、ドコモの新制度で最も気になるのが“SIMロックを解除できるのは購入履歴が確認できる端末のみ”という点です。「5月1日以降に発売される新制度の対象端末については、購入履歴が確認できない限り、店頭、電話、オンラインのいずれにおいてもSIMロック解除は受け付けない」(ドコモ広報部)と説明しています。

 これまでの制度では、中古の白ロム端末をドコモショップに持ち込むことで、SIMロックを解除することができました。今後も既存端末については、従来通り白ロムであってもSIMロックの解除ができることに変わりはありません。しかし、5月1日以降発売の新端末では注意が必要になります。

 このような制限を新たに設ける理由としては、「新制度では、オンラインによる無料でのSIMロック解除が可能となり、裾野は広がる。それに伴う転売などの不適切行為を防ぐため、条件を付けるに至った」(ドコモ広報部)と説明しています。

■海外利用ではSIMフリースマホの検討も

ZenFone 2
↑ASUSのSIMフリースマホのハイエンド版『ZenFone 2』。

 今回発表されたSIMロック解除の制度により、少なくとも「機種変更後に残ったスマホのSIMロックを解除してMVNOで安く使いたい」といった需要には、確実に応えられるようになります。

 一方で「最新機種のSIMロックを解除して海外で使いたい」とか、「中古で購入した端末のSIMロックを解除したい」というユーザーにとって、ドコモの新制度は改悪ともいえる要素を含んでいます。

 SIMロック解除の義務化により、キャリアが積極的にSIMロックの解除に応じるようになれば、純粋なSIMフリー市場の拡大には歯止めがかかる可能性もありました。しかし、ドコモとKDDIの対応を見る限り、最初からSIMフリーとして販売される端末の価値はさらに高まるのではないかと思われます。

 この状況を静観しているソフトバンクやワイモバイルの施策はどのようなものか、そして約半年間という2キャリアの制限に総務省はどう動くのかなど、今後もますます目が離せない話題となりそうです。

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