2014年07月30日17時00分

Windows情報局ななふぉ出張所

Chromebookは個人でも買える?

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 最近、国内でもChromebookの話題が急増しています。7月14日にChromebookの国内投入を発表したグーグルに続き、7月16日には日本エイサーが、17日にはデル、29日にはASUSが相次いでChromebook製品を発表。国内展開の詳細が明らかになりました。今後も日本HP、東芝の発表が期待されるところです。

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↑日本エイサー『Acer Chromebook C720』。 ↑デル『Dell Chromebook 11』(第3四半期発売予定)。 ↑ASUS『ASUS Chromebook C300MA』(8月1日受注開始予定)。

 先々週に取り上げたグーグルの発表に続き、今回はメーカーの発表を中心にChromebookの話題をまとめてみたいと思います。

■日本初のChromebookは日本エイサーか?

 ところで、日本初のChromebookを発売したのはどのメーカーなのでしょうか。最初に発表会を開いたという点では、デルが日本初となります。しかし日本エイサーは、デルの発表会の前夜にFacebookとTwitterでChromebookを“フライング”で発表し、注目を集めました。

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↑デルの発表会の前夜となる7月16日の早朝3時50分、日本エイサーがFacebook上でChromebookを発表した。

 当初、日本エイサーは7月23日にChromebookの発表会を行なうことを報道関係者に告知していました。しかし営業担当者との調整により、その1週間前の16日にプレスリリースを発行。これにより、日本エイサーがデルの発表よりも先行するカタチとなりました。7月発売というスケジュールを考慮しても、日本初のChromebookは日本エイサーといってよいでしょう。

 ほかにもASUSはグーグルの発表会に、日本HPはソフトバンクの法人顧客向けイベントにChromebookの実機を持ち込んでおり、前向きな姿勢を見せておりました。

■Chromebookは個人でも買える?

 デルや日本エイサーのChromebookは、企業や教育機関向けの位置付けとなっています。個人向けの販売については、グーグルが検討中と発表しており、国内向けにChromebookを販売するメーカー5社はいずれも足並みを揃えるとみられています。

 この点について、あるメーカーの担当者からは「グーグルの意向があり、個人向けには売りたくても売れない状態」とのコメントを得られました。Chromebook国内展開の背景には、企業、教育機関向けで足場を固めたいというグーグルの意向が感じられます。一方、デルでは「とくに圧力のようなものはないが、デルとしては企業や教育機関向けを優先していく。個人のお客様がChromebookを購入し、“何をしていいかわからない”状態にはしたくない」と回答しています。

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↑デルでクライアントPC製品を担当する秋島健一氏。法人向けのChromebookでも、直販サイトでの販売が始まれば個人でも“買えてしまう”とのこと。

 ただ、個人ユーザーが絶対にChromebookを購入できないかといえば、そういうわけでもなさそうです。この点についてデルの秋島氏は、「デルの直販サイトでChromebookを売るかどうか、検討している」とコメント。さらに「デルの直販サイトの法人向け製品は、個人でも買おうと思えば買えてしまう」と認めています。このことから、裏ワザのような扱いになるとはいえ、個人ユーザーがChromebookを入手できる可能性は高いといえます。

 とはいえ、個人向け販売の全面的な“解禁”はいつになるのでしょうか。まずはなんといっても個人向けのサポート体制や、販売チャネルを整備する必要がありそうです。たとえば米国では家電量販店にChromebookコーナーが設けられ、グーグルロゴの入ったシャツを着用した説明員が立っていることもあります。端末さえ入手できれば自分でどうとでも使えるパワーユーザーにとってはもどかしいところですが、このあたりにグーグルの慎重さがうかがえます。

■キーボード付きの安価なデバイスとして教育機関で高評価

 米グーグルは2014年第2四半期(4~6月期)に、100万台のChromebookを教育機関向けに販売したと発表しました。その背景としてグーグルは、1台のデスクトップPCを購入する予算で3台のChromebookを購入できること、メンテナンスコストが安いことを強調しています。

 この端末コストの低さは、iPadやWindowsタブレットと比べても際立っており、教育関係者の評価も高い点です。たとえば佐賀県の県立高校が富士通製のWindowsタブレットを導入した際には生徒が5万円を負担したことが話題となりましたが、Chromebookではこういった負担がゼロか、それに近い安価になるはずです。価格が安ければ、古くなったり調子が悪くなったりした端末をどんどん買い替えることもできます。

 また、ChromebookではノートPCと同じようにキーボードが標準で使える点も、重要なポイントとなっています。たしかにタブレットにも外付けキーボードを接続することはできますが、後付けの印象は否めません。アプリを用いた学習においても、動画を見たり選択肢をタッチ操作で選ぶだけでなく、文章を作る作業は欠かすことのできない要素といえます。

 海外製品ではおろそかになりがちな日本語対応についても、Chromebookは安定しています。日本語を違和感なく表示できるフォントを搭載しており、Windowsのように歴史的経緯によりフォントが混在しているといった問題もありません。IMEについても人気の高いGoogle日本語入力を標準搭載しており、ストレスなく長文を入力できます。

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↑海外向けChromebookでも、日本語の表示や入力を高いレベルで実現。国内向けChromebookの投入にあたっても、特に修正する点はなかったという。

 今後の展開としては、Google I/O 2014で披露された“Chromebook上でのAndroidアプリの動作”が可能性として見えてきました。Google I/Oのデモは慎重に準備されていたことから、AndroidアプリをChromebookで動かすことは技術的な課題が多数残っている印象を受けます。しかし実現すれば豊富なAndroidアプリを使えるノートPCとして、さらに活用の幅が広がりそうです。

■Chromebookの登場でWindowsがおもしろくなってきた

 このようなChromebookの盛り上がりに対して、マイクロソフトも199ドルのWindowsノートの構想を披露するなど、しっかり反応しているのが面白いところです。

 かつてはWindowsの支配的なシェアに対して、Chromebookは取るに足らない存在と考えられてきました。しかし米NPD Groupの調査によれば、2014年に入ってからのChromebookは米国のノートPC出荷台数の35%を占めるまでに成長しているとのことです。同社の調査は比較的Chromebookの数字が大きくなる傾向にあるものの、かなりの存在感といってよいでしょう。

 このChromebookの台頭にどのように対抗していくか、これがマイクロソフトの直近の課題となりつつあります。ただ、企業ユーザーに依然として人気が高いのはWindows 7であるのに対し、戦略的にWindows 8.1をプッシュせざるを得ないため、さまざまな施策が空回りしている印象は否めないところです(マイクロソフトによる、WindowsノートとChromebookの比較ページ)。

Chromebookは個人でも買える?
↑少なくともライバルとして認めていることがうかがえる。

 今後はライセンス料を引き下げたWindows 8.1 with Bingを中心に、Windows PCの低価格化を推進していくものとみられます。一方、インテルは低価格プロセッサでこの動きを支援しつつも、4種類のプラットフォームへの対応を強調しています。PC市場における台風の目としてのChromebookに、今後も注目したいところです。

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↑インテルによるスライド。Windows、Mac、Androidに加え、Chromebookを含めた4種類のプラットフォームをサポートしていく。

【7月30日19:00】画像とテキストを一部追加しました。

山口健太さんのオフィシャルサイト
ななふぉ

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