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相次ぐ個人情報流出……盗まれたデータが売買される「ダークウェブ」って何!?

2026年10月20日 19時00分更新

ダークウェブを閲覧するには「Tor」が必要。タマネギと関係があるそうですが……?

盗まれた個人情報、どこで売られている?

 企業・団体を狙った不正アクセスによる情報漏えいが後を絶ちません。大規模な事件では数百万件単位の個人情報が流出するケースもあり、深刻な問題となっています。

 さて、窃取された個人情報は悪意ある人たちの手によって整理されたり、そのまま公開されたりした後、ダークウェブなどのアンダーグラウンドな場所で販売されると聞きますが、このダークウェブ、みなさん見たことありますか?

 古い言い回しで恐縮ですが、ネットサーフィンしていたら個人情報や不正なプログラムを売っているWebサイトにたどり着いた、なんて話は聞いたことがないですよね? すごく高度なWeb検索をすれば見つかるのか、それとも居住地によって閲覧できるかどうかが変わる代物なのか……。

 実は、ダークウェブにあるWebサイトの多くには、Google Chromeなどの一般的なWebブラウザからはアクセスできません。もちろん、SNSの検索窓から探すことも困難です。なぜなら、ダークウェブにあるWebサイトの多くは、「Tor」などの特殊な仕組みを使わないとアクセスできないからです。

普通のブラウザでは見られない? ダークウェブと「Tor」の仕組み

盗まれた個人情報はどこへ行く? 一般的なブラウザではアクセスできないダークウェブにも、情報売買の場が存在する

 Torはもともと通信の匿名性を高める目的で開発された仕組みです。データを暗号化し、複数の中継サーバーを経由して通信することで、誰がどのWebサイトにアクセスしているのかを特定しにくくしています。これによって、閲覧者とアクセス先が極力ひも付けられないようになっているのです。

 この仕組みを利用したWebサイトを閲覧する際は、一般的に「Tor Browser(Torブラウザ)」という専用ブラウザを使います。これを使うことで、通常のブラウザではアクセスできない、URLの末尾が「.onion」になっているWebサイトも閲覧できるようになります。「.com」や「.jp」ではなく「.onion」というわけです。

 ただし、ここで重要なのは、ダークウェブ自体が違法な場所というわけではないこと。ダークウェブとは、Torなどの特殊な仕組みを利用してアクセスするWebサイトなどを指します。そのなかには、盗まれた個人情報や不正なプログラムなどを売買する違法なサイトも存在しているのです。なお、盗まれた個人情報が売買される場所はダークウェブに限らず、一般的なメッセージングサービスなどが悪用されるケースもあります。

 さて、ダークウェブを閲覧するための仕組みとして「Tor」が登場しましたが、この名前の由来をご存じでしょうか?

 正解は「The Onion Router(ジ・オニオン・ルーター)」として知られる、オニオンルーティングという技術です。オニオンとは、もちろんタマネギのこと。タマネギの皮のように幾重にも重なった暗号化の層によって通信の匿名性を高める仕組みで、そこから名付けられています。ドメイン名が「.onion」なのも、これに由来しているのですね。

 ちなみに「Tor」自体は前述の通り、匿名性を高める目的で開発されたものです。そのため、悪意ある人たちだけでなく、国家によるインターネットの検閲や監視を回避し、情報をやり取りするためのツールとしても役立っています。

 たとえば、英国の公共放送BBCは2019年、インターネット検閲が厳しい国や地域からでもニュースを閲覧できるように、Tor経由でアクセスできる公式サイトを開設しました。ダークウェブというと犯罪の温床というイメージが強いかもしれませんが、その背景にある技術は、情報へのアクセスやプライバシーを守るためにも活用されているのです。

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