週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

AI特化とは一線を画すHPCの怪物! 富士通「Monaka」が目指す3D積層と256bit SVE2の真価

2026年10月19日 12時00分更新

HPCに振り切った実力と1.4nmで挑む次世代「Monaka-X」へのロードマップ

 下の画像が今回示されたMonakaの主要な仕様である。空冷と液冷でそれぞれ動作周波数とTDPが異なるのは当然として、2.1GHzや2.9GHzという数字はAGI CPUどころかVeraと比較してもかなり低めであるが、その代わりが高い性能効率と実効性能を狙った格好だ。

Monakaの主要な仕様。STREAMのTriadの500GB/秒は、DDR5-8000の実効帯域を考えれば妥当な数字と思える

 こういってはなんだが、最初のページの2つめの画像に出てきたAIワークロード的な用途にMonakaが最適か? と言われるとやや怪しい感じがする。その一方でHPCワークロードにはかなり向いている構成で、AIに焦点を絞ったAGI CPUやVeraとは方向性が完全に違っている感が強い。おそらくMonakaの真の競合はIBMのz18(仮)ではないだろうか?

 この先の話として、2029年にSME2やNVLink Fusionを実装し、1.4nmで製造するMonaka-Xを投入することを公開した。

Monaka-Xは富岳Nextとして選択されたので、製造することそのものは間違いなさそうだ

 と、ここまではHot Chipsでの説明なのだが、次に補足で今年9月に開催された富士通のIR Day 2026のスライドを説明したい。

 まず性能に関して、2つ上の画像と明らかに異なっている数字がここでは示されている。

IR Day 2026のスライドより。最大周波数はピークで、ベースは2.1/2.9GHzだと考えれば理解はできる

 メモリーに関しては、Monakaの仕様(最初のページ4つめの画像)では"8000+MT/s"という表現になっているが、こちらでは8800MT/sになっているのはメモリーの検証の絡みだった可能性がある。そのMonakaの販売目標が下の画像だ。なかなか意欲的な数字という感じもする。

昨今の生成AIブームでArmベースサーバーの引き合いが多いことを考えると不可能ではないかもしれないが、高いハードルだという気がする

 そして、Monaka-X NPUなるものの目標が下の画像である。MonakaとMonaka-Xにいろいろ賭けている感が強いのだが、果たして上手くいくであろうか?

Monaka-XはNVLink Fusionを搭載してNVIDIAのGPU(Feynman世代?)と接続するはずなので、普通に考えるとNVIDIAのGPUをMonaka-X NPUと称しているような気もするのだが、「再構成エンジン」だの「低消費電力」だのを考えると、NVIDIAのGPUとは別に自社製NPUを開発して、こちらを組み合わせて販売するようにも読める。さてどちらだろう?

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事