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あだち充漫画としてはちょっと珍しい作品『陽あたり良好!』【Amazonマンガ週末祭】

2026年10月03日 16時00分更新

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 その中から、今回はあだち充センセイの『陽あたり良好!』をご紹介。

あだち充漫画としては珍しく、野球と男の子がちゃんと脇役な漫画『陽あたり良好!』

 あだち充センセイの漫画というと、主人公の男の子がいて、野球があって、その横にヒロインとの恋愛がある。そんなイメージがあります。でも『陽あたり良好!』は、少しその順番が違う、あだち作品としては割と珍しい作品です。一体どこがそんなに珍しいのか? 他のあだち作品とどこが違うのか?

 なにしろ掲載誌も『週刊少女コミック』で、少女漫画ですから、読者は女の子が中心。だもんで主人公の岸本かすみは高校生の女の子。まあ、女の子が主人公の作品は、短編含めほかにもあるので、そこまで珍しくはないかもしれません。

 次に、主人公に、最初からすでに克彦という恋人がいるのも珍しいパターン。でも毎日顔を合わせる同居人・勇作のことが、少しずつ気になっていくという展開。『タッチ』や『H2』などの少年漫画としてのあだち作品は、主人公の気持ちも恋愛対象となるヒロインの気持ちも、なんとなく匂わせながら進行しますが、本作で物語の中心にあるのは、最初から最後までかすみの気持ちであるというのも他の作品ではあまり見られないパターン。

 勇作は野球部に入り、甲子園を目指す展開もありますが、野球が主題になることの多いあだち作品において、本作のように、主線はあくまでかすみの恋愛話で、野球はその舞台セットのような脇役というのも珍しい。試合の勝ち負けより、その周りでかすみが何を感じ、勇作との距離がどう変わっていくのかが描かれます。本作を持って野球漫画だという人はたぶんいないでしょう。

 後の『タッチ』では、達也と和也、野球部、甲子園が物語の大きな柱になります。『H2』でも『クロスゲーム』でも、男の子と野球が主題。それらの作品群を知ってから読むと、『陽あたり良好!』があだち漫画のなかで結構特異点なのが分かると思います。

もうひとつ言うなら、主人公のかすみは可愛いけど、
決して男の子が思い描く理想のヒロイン像でない(?)というのもちょっと珍しいかも

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陽あたり良好!
あだち充 (著)
全5巻(完結)
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作品紹介 
 高校生の岸本かすみは、叔母が営む下宿「ひだまり」で暮らすことになり、そこで同じ明条高校に通う高杉勇作たち男子高校生と共同生活を始める。かすみには村木克彦という恋人がいるが、毎日顔を合わせるうちに、明るくまっすぐな勇作のことが少しずつ気になっていく。学校生活や野球部の活動、下宿での日常を通して、かすみと勇作、克彦の揺れる関係を描いたあだち充初期の傑作青春ラブコメディ。

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