国宝15件・重要文化財60件を含む全88件の名宝が集結
上野で特別公開の秘仏に会う!! 弘法大師生誕1250年記念・特別展「空海と真言の名宝」開幕
2026年07月14日 09時30分更新
空海生誕1250年を記念し、真言宗の至宝が一堂に会する特別展「空海と真言の名宝」が7月14日に東京国立博物館で開幕した。
本展は真言宗十八本山および関係寺院が総力を挙げて協力しており、国宝15件、重要文化財60件を含む全88件の名宝が集結する極めて貴重な機会となっている。
真言宗は、平安時代初期に弘法大師空海(774~835年)によって開かれた密教の一派である。本展では、空海ゆかりの品々から、1200年にわたって守り伝えられてきた密教美術の精華までを4つの章で紹介している。
第1章では空海と真言密教の歩みを辿る。注目は、金剛峯寺本坊持仏間本尊「弘法大師坐像」の特別公開だ。本像は寺院の創建期より安置されていたもので、三度の火災をくぐり抜け、近世の真言宗の発展を見つめてきた由緒正しき秘仏、空海生誕1250年を記念して特別に公開される。
また、京都・仁和寺が所蔵する国宝「三十帖冊子」も注目。これは空海が唐での留学中に密教の教えを書き留めたノートであり、楷書や行書、梵字が混ざり合った筆跡からは、新しい知識を吸収しようとした空海の情熱が伝わってくる。
第2章の目玉は、真言宗最高の儀式とされる「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」の世界だ。これは毎年1月8日から7日間、天皇の安穏や鎮護国家を祈って東寺で行われる秘儀である。通常は一般公開されないこの儀式に関わる寺宝が特別に公開される。宮中ゆかりの仏像である重要文化財「聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像(二間観音)」や、現存最古の十二天画像とされる国宝「十二天像」など、祈りの歴史を物語る名品が並ぶ。
さらに、仏像ファンにとって見逃せないのが第4章の彫刻と秘仏の展示である。会場には真言宗各派の貴重な仏像約40体が集結し、なかでも普段は見ることができない9件11体の「秘仏」が特別に開帳される。
三重・観菩提寺の「十一面観音菩薩立像」は、33年に一度しか開帳されない秘仏であり、その圧倒的な存在感は随筆家の白洲正子をも圧倒したという。また、京都・安祥寺の国宝「五智如来坐像」は、五軀が揃う五智如来像として現存最古の作例であり、初期密教彫刻の傑作として知られている。
本展は、空海の教えがどのように日本全国へ広まり、1200年もの長きにわたり受け継がれてきたのかを体感できる構成となっている。
会期は7月14日から9月6日までで、8月11日からは後期展示として一部作品の入れ替えも予定されている。悠久の時を超えて守られてきた、真言密教の美と信仰の広がりを会場で目撃してほしい。
・展覧会名
弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」
・会期
2026年7月14日(火)~9月6日(日)
*会期中、一部作品の展示替えを行う
・会場
東京国立博物館 平成館
・主催
東京国立博物館、真言宗各派総大本山会、読売新聞社、NHK、NHKプロモーション
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