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補助金マジックで話題のホンダ「Super-ONE」は340万円払って買う価値はある!

2026年06月28日 15時00分更新

Honda/Super-ONE

 5月22日の発売以来、1万台以上を受注。一時的に受注ストップしたというHondaの小型EV「Super-ONE」。とかく補助金の話が話題を集めますが、果たしてクルマそのもののデキはどうなのかを確かめてきました。

補助金だけを見ると激安
でも本当に見るべきはクルマの中身

 まずは補助金の話から進めましょう。Super-ONEの車両本体価格は339万200円と、ハイブリッド車「FIT」の最上位グレード(292万9300円)より40万円も高額な車両です。ですが、国から130万円の補助金が出ますので、実質209万200円まで下がります。さらに東京都の場合は60万円の補助金が出ますので、実質149万200円。

 市町村などの自治体によっては、さらに補助金が出るところも。多くの自治体は10万円前後のようなので、実質139万200円で乗れるということになります。

 さらに4~5年後の車両下取り価格を140万円くらいとした残価設定ローンを組めば、車両代は実質タダ! 正確には残価設定ローンで340万円の金利がかかるためタダではありませんが、都民を中心に人気を集めているというわけです。

 「Hondaは補助金を狙って、この車を作ったんだろ?」という声を耳にします。だとしたらほぼ同じパーツを使った軽規格の「N-ONE e:」を売る必要はありませんし、Super-ONEは海外での販売も視野に入れた車です。たまたま今年、200万円近い補助金が出たという話であって、来年はどうなるかわかりません(補助金額は毎年変わるので)。

 残価設定ローンが終わるであろう4~5年後に、Super-ONEの中古車が大量に出回る未来が見えている点も「タダじゃなくなるからイラネ」と消費されたようで、クルマ好きとしてはなんだか寂しいものがありました……。乗る前までは。

340万円を払ってもいいと思えるクルマ

 それでは、Super-ONEは340万円の価値があるクルマなのかという点にフォーカスしたいと思います。この車両のベースはN-ONE e:や、N-VAN e:です。そこから足回りと走行モードをチューニングし、かつ車幅を拡げて普通車にしたのがSuper-ONEというワケです。

 よって運転席と助手席のシートと、Googleアシスタントのインフォテインメントを標準搭載している以外は、基本的に320万円のN-ONE e:と同等。同価格帯のコンパクトカーと比べると狭くて小さいなど、「軽自動車だねぇ」と思う部分もないわけではありません。

 一方で「さすがHondaの軽自動車」という部分があるのも事実。それが後席の使い勝手。Hondaといえばチルトアップで、これが観葉植物など横倒しできない荷物を収納するのに便利です。

Google搭載Honda CONNECTの使いやすさは魅力

 さらに、オプションで後席に45WのPD出力可能なUSB Type-Cポートを取り付けることも可能です。移動中にノートPCの充電もできるので、これはASCII.jp的にはマストなオプションです。一方で、ライバル(?)の日産サクラにはSuper-ONEにはないAC100Vアウトレットが用意されています。これはちょっと悩ましいところです。

 Google搭載Honda CONNECTディスプレーは、音声入力にも対応し使い勝手はかなりよく、一度使ったらカーナビやディスプレイオーディオには戻れません。ただ他車は大画面化が進んでいますが、Super-ONEは9インチと少し小さい印象を受けます。

 340万円の価格に見合うのか。「電気自動車はガソリン車より割高感がある」という前提条件があるとはいえ、この金額だとFITの最上位グレードはもちろんのこと、インテリアに定評がある日産AURAが視野に入るわけです。それらと比べると、インテリアが微妙だと思う部分はあります。とはいえ、国からの補助金130万円を差し引いた200万円だと思うと「いいんじゃない?」とも。

往年のホットハッチが蘇る!
刺激的なスポーツモードと自然なワンペダル

 Hondaのクルマといえば“走りが楽しい”もの。AセグメントEVで、スポーティーな走りを楽しみたいというニッチな要求に確実に応えてくれます。BOOSTボタンを押しての約100馬力に注目が集まりますが、オススメはSPORTモードとCITYモード。SPORTモードは64馬力ですが、セミATのような挙動と疑似的なエンジン音により、EVでも往年のMTホットハッチのような走りが楽しめます。

 似たようなクルマとして、ヒョンデの「IONIQ 5N」がありますが、あちらに比べたら演出はかなり大人しくなっています。GRカローラのように、音量設定ができるとよいと思いました。そういう機能はファームウェアアップデートで何とでもなると思いますから、ぜひ検討してもらいたいところです。

 もうひとつのオススメ、CITYモード。いわゆるワンペダル動作です。その動きはとても自然で、街乗りはこちらの方が圧倒的にラク。自分がSuper-ONEを購入したとして、BOOSTボタンを押して楽しむことは最初だけで、あとはCITYモードばかりになる気がします。

 乗り心地はというと、かなり引き締められた足で、荒れた路面だと振動がダイレクトにやってきます。また、タイヤそのものがスポーツ系ですので、ロードノイズは結構聞こえます。ですがワインディングなどでは「いいじゃないか、楽しいじゃないか」という乗り味と気持ちよいノイズ感で、なるほどと納得。トレッド幅が広く、タイヤも軽規格のクルマが装着するサイズではないことから、高速道路も安心して走れるような気がしています。

 走行面で340万円の価値があるのかというと、これは全会一致でアリ! 前出のコンパクトカーよりも、Super-ONEの方がいいな、と心底思います。

4年後も手放せない?
親子で受け継ぎたくなる「真の価値」

 「補助金が出るうちに残価設定ローンを組んで4~5年後に売却する」と計画されている方。残念ながら4年後に140万円を支払うことになるでしょう。だってクルマそのものがイイから。

 Super-ONEのメインターゲットは50代の男性とのこと。ですが20代前半の男性も視野に入れているそうです。つまり親子で楽しめる車。最初はお父さんが乗って、そのまま息子に受け継ぐ。そんなクルマなのかもしれません。意外と中古、出回らないかも!? と、乗っているうちに思えてきました。それは4~5年後にわかる話。楽しみに待ちたいと思います。

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