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会長インタビューではASUSの強さの秘密が明らかになりました

現地速報!! 「ASUS Summit 2026」=ジョニー・シー会長が来日しビジネスノートPCでもNo.1を目指す!!

2026年06月19日 01時00分更新



 ASUSは東京でビジネス向けイベント「ASUS Summit 2026」を実施し、台湾本社から会長を始めとする首脳陣が来日した。

フォトセッションではジョニー・シー会長、エリック・チェン上級副社長、ピーター・チャン副社長、アーロン・リン アソシエイト・バイスプレジデント、アルビン・チャンASUS JAPAN社長が登壇

 イベントは、巨大スクリーンを使ったホールでのプレゼンテーションと、製品展示や体験コーナーからなり、ASUSのビジネスモデルノートを、参加者自身で実際に「過酷テスト」ができるコーナーが人気だった。

 新製品としては、ビジネスノートの最上位モデル「ExpertBook Ultra」を発表。ExpertBookシリーズのスペシャルアンバサダーに、俳優の綾野剛さんが就任することも発表された。

「ExpertBook Ultra」は2色展開

最高速度を低ノイズで実現するクーリングシステム

 また、新ラインナップとして、プレミアムノートPC「ExpertBook Bシリーズ」および「ExpertBook Pシリーズ」、デスクトップPCや液晶一体型PC(AiO)の「ExpertCenterシリーズ」、「Chromebook」の新製品を一挙に発表した。

「All in on AI」
ASUS会長
Jonney Shih氏
 

 ASUSは長年、「Start with people(人を中心に考える)」という哲学を信じてきました。私たちはユーザーの声に注意深く耳を傾けます。なぜなら、すべての素晴らしい製品は人々のニーズを理解することから始まるからです。イノベーションは生活体験を向上させ、価値を創造するものであると私たちは信じており、この人間中心の哲学は、私たちのイノベーション文化の中核であり続けています。

 1989年の創業以来、ASUSは一貫して業界に革新をもたらしてきました。マザーボードから始まり、1997年には初のノートPC「PC 300」を発売しました。そして今日、ASUSはPCコンポーネント企業から「包括的なAI企業」へとさらなる進化を遂げました。

 日本は、世界第3位の経済規模を持ち、アジアで最も成熟した市場の一つとして、テクノロジー、品質、イノベーションの基準を引き上げ続けている、当社のグローバルで最も重要な戦略市場の一つです。

 私たちの製品の中でも、特に思い入れがあるのが「Zenbook」です。Zenbookという名前は日本の「禅」の概念から着想を得ており、その象徴的な同心円のデザインは日本の伝統的な美学にインスパイアされています。

 新型コロナウイルス(COVID-19)以降、数年ぶりに海外出張の最初の目的地として日本を選んだことを大変嬉しく思います。日本は多くのイノベーションにインスピレーションを与え、私たちをより良く成長させ、35年以上にわたって支えてくれた市場です。皆様の信頼とサポートに心から感謝いたします。

 私たちは「All in on AI」に全力で取り組んでいます。AIは生産性、イノベーション、そして将来の重要な原動力になると信じています。私たちはPC、サーバー、IoTにわたる高度なAIテクノロジーを開発し、ビジネスがよりスマートに、より速く、より効率的に機能するように支援しています。

 強力なコンシューマー基盤を活かし、コマーシャル(法人)市場におけるビジネスソリューションへの投資を加速させ、大きなチャンスを見出しています。商用コンピューティングの未来は「AI、品質、信頼」の3つにかかっていると考えており、日本の専門家や企業にとって信頼できるパートナーになることをお約束します。

 高度な信頼性と耐久性を備えたAIソリューションとして、最新のイノベーションである「ASUS Expert」シリーズをお届けします。これは現代のプロフェッショナルのために妥協のないパフォーマンスを提供するよう設計された、AI搭載のビジネスノートPCです。

 私たちのビジョンは明確です。日本中のプロフェッショナルや企業にとって「最も選ばれるブランド」になることです。ASUSは引き続き日本に全力でコミットし、最高のイノベーションを提供し、エコシステムを強化し、日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)とAI導入の次の段階を支援していきます。

Dell、HPを抜いてノートPC No.1に
ASUS JAPAN株式会社代表取締役社長
Alvin Chen氏
 

 ASUSは、日本全国の1200以上のパートナーとの信頼関係に基づき、30年以上にわたり大手プレイヤーが支配してきた商用PC市場において、新たな標準を定義しようとしています。同社はコンシューマー市場で培った、ディスプレイパネル、CPU、メモリ、バッテリーなどの主要部品の調達力を背景に、商用市場でも強力に競争する基盤を築いています。

 日本市場においては、パブリックセクター、教育機関および政府機関、プライベートセクター、SMB(中小企業)およびエンタープライズに力を入れています。

 特に教育市場では、2021年のシェア3.7%(第8位)から、現在は23.5%で第2位へと急成長を遂げました。また、政府系ビジネスでも3年間でシェア12%(第3位)に達しています。

 ASUSは日本市場において「最も信頼される品質のブランド」になることを目指しており、2021年からはコールセンターの365日対応や、日本国内での追加全数検品(開梱しての外観・付属品チェック、通電テスト)など、品質への妥協なき投資を続けています。

新フラッグシップの「ExpertBook Ultra」
ExpertBookのアンバサダーに
綾野剛さんが就任
 

コマーシャル事業本部のPam Ho氏が新フラッグシップの「ExpertBook Ultra」とシリーズの構成を紹介

 ここで、新フラッグシップの「ExpertBook Ultra」が紹介され、ExpertBookシリーズのスペシャルアンバサダーに、俳優の綾野剛さんが就任することが発表されました。綾野さんはビデオメッセージの中で、製品の「軽さと、それとは相反するような確かな強さ」に驚いたと述べ、「単なる道具ではなく、ビジネスのパートナーになれる存在」と絶賛しました。

綾野剛さんはビデオメッセージで登場

 このあとのプレゼンでは、ASUSパートナーアライアンス、AIインフラ戦略、法人向けソリューション、カスタマーサービスについて紹介した。

法人ビジネス・デベロップマネージャー岡林隆樹氏が、刷新された販売支援プラットフォームを紹介

ISビジネスグループ・データセンターソリューション部長 王慶濤氏がAIインフラのラインアップを紹介

プロダクトマネジメント部テクニカルプロダクトディレクター西康弘氏が法人向けソリューションを紹介

カスタマーサービス部マネジメントリーダーGenki Chu氏が万全のサポート体制を紹介

ASUSが強い理由は
「デザインシンキング(Design Thinking)」

 

 プレス向けにジョニー・シー(Jonney Shih)会長によるグループインタビューが実施された。

Q:会長は、現在の製品コンセプトやデザインに自ら深く関わっていらっしゃるのでしょうか?また、そうしたこだわりはASUSにどのような影響を与えていますか?

A:私は今でも技術に夢中のエンジニアだと思っています。現在もトップエンジニアを集めた「ダルマラボ(Dharma Lab)」というチームをリードしています。

 ASUS内では15年ほど前から「デザインシンキング(Design Thinking)」を徹底しており、それがイノベーションの源泉です。例えば、薄くて美しいデザインと大容量バッテリーという相反する要求をどう解決するか。これを究極まで追求することを、私たちは「エクストリーム・エンジニアリング(Extreme Engineering)」と呼び、ASUSのDNAとしてエンジニアが情熱を持って限界に挑戦しています。

 この考えは全社的に浸透しており、ユーザー目線で「人が何を求めているのか」を根本的に考えることを大切にしています。現在は法人向け市場の拡大に向けても、このエクストリーム・エンジニアリングを適用し、耐久性、信頼性、ポータビリティを究極まで高めることに挑戦しています。

 私はインテルのチーフアーキテクトとも直接議論し、設計についてホワイトボードを使いながら意見を戦わせることもあります。エンジニアにとって、こうした困難なチャレンジこそがやりがいの源泉です。

Q:日本市場での戦略と他社との差別化、そしてAI時代におけるPCの役割はどう変化すると考えていますか?

A:現在、私は全ての時間をAIに費やすよう方向転換をしています。AIは法人・個人問わず全てを変えるでしょう。PCにおけるAIは、単なるアシスタントから、自ら考え、学び、環境に適応してダイナミックに戦略を変える「エージェント型AI」へと進化します。

 従来のソフトウェアは人間が書いた固定された「オールドソフトウェア」でしたが、新しいAIベースのソフトウェアは、自ら学び適応する「ニューソフトウェア」です。これからのPCは「ヘビークライアント」となり、プライバシー、セキュリティ、低遅延(レイテンシ)の観点から、クラウドではなくローカル側での高度な処理が求められます。

 私たちは物理学や電子理論といった基礎に立ち返り、GPUの性能を最大限に引き出し、データのボトルネックを解決する設計を行っています。ソフトウェア開発のあり方自体も、AIがコードを書くことで劇的に効率化され、エラーのない高度なシステムが構築される時代になっています。

Q:メモリやCPUなどのコスト高騰によりPC価格が上昇しています。この市場環境をどう捉え、顧客に選んでもらうためにどのような戦略を追求していますか?

A:私たちは常に誠実かつ一貫性を持って製品をお届けすることを重視しています。部品価格の高騰は確かに影響がありますが、私たちはこれを逆にシェアを拡大し、プレミアムなセグメントを強化する機会だと捉えています。

 AI機能を活用するためには大容量のメモリやストレージが必要になりますが、エクストリーム・エンジニアリングによって付加価値を高めることで、価格に見合う、あるいはそれを超える体験を日本の皆様に提供していきたいと考えています。

Q:ROGブランドを通じて、今後どのような未来のゲーミング体験を実現したいと考えていますか?

A:ROG 20周年を迎えられたことを嬉しく思います。ゲーミングの世界でもAIは重要で、環境に適応するダイナミックなゲーム体験が可能になります。私はエンジニアに「ユーザーの声を注意深く聞け」と常に言っています。そこには隠れたニーズがあるからです。

 例えば、美しいメタルボディを採用したいが、金属はWi-Fiの通信を妨げる、といった相反する課題があります。これを解決するのがエクストリーム・エンジニアリングです。デザインを重視するからといってエンジニアリングが不要になるわけではなく、むしろ困難な要件を両立させるために、より高度な技術が必要になります。ユーザーの期待を超える体験を提供するために、私たちは挑戦を続けています。

Q:ロボティクスやスマートグラスといった「フィジカルAI」の領域に注力する戦略的狙いと、今後の成長への貢献について教えてください。

A:かつてのロボットは「オールドソフトウェア」で動いており、まだ時期尚早でした。しかし今、AIという「賢い頭脳」ができたことで、ロボットが実用化される時代が来ました。工場での検査や家庭での特定作業だけでなく、今後は汎用的な作業ができるロボットが登場するでしょう。

 スマートグラスについても同様です。従来のARグラスから「AIグラス」へと話題が移っています。眼鏡自体が物を見て、AIが判断し、ユーザーにフィードバックを行う。これは非常に大きなマーケットになると考えています。ダルマラボでは、人型ロボットやドローン、メガネ型デバイスの研究開発を行っており、究極の製品化を目指しています。

Q:AIサーバー市場での競争が激化する中、冷却技術などでどのように差別化を図りますか?

A:AIサーバーもPCと同様、エクストリーム・エンジニアリングの考え方が適用されます。サーバーはより要件が厳しく、熱管理(サーマル)や高周波の信号伝送が極めて重要です。特に信号の遅延を防ぐために、電気的な限界に挑戦しており、将来的には光技術(Optical Computing)の導入も視野に入れています。

 液体冷却(リキッドクーリング)についても、以前から取り組んできたノウハウがあります。基礎となる物理理論(マクスウェルの方程式など)は共通しており、私たちが培ってきた技術力をサーバー開発に適用することで、十分な優位性を示せると確信しています。

Q:Intel、AMD、Qualcommなどのマルチアーキテクチャ環境において、ASUSはどのように差別化を測りますか?

A:それぞれのチップには強みがあります。例えばQualcommのチップはAI性能とバッテリー寿命に優れています。私たちはMicrosoftとも連携しながら、各セグメントに最適な体験を提供しています。

 AIが「エージェント型」になり、ローカルでの処理が重くなる中で、ハードウェアの設計能力が問われます。推論時の計算能力を高め、データを効率的に処理する技術(圧縮技術など)をマスターすることで、ASUSとしての独自性を発揮し、差別化を図っていきます。

 AIの進化によって、PCやスマートフォンを超えて人々の生活を豊かにする新しいものが生まれる期待が高まっています。フィジカルAIや新しいデバイスを通じて、ASUSのこれからの挑戦にぜひご注目ください。

ビジネス向け新製品も同日発表
「ExpertBook Bシリーズ」
「ExpertBook Pシリーズ」
「ExpertCenterシリーズ」
「Chromebook」

 ASUS JAPANは2026年6月17日、法人向けPCの新ラインナップとして、プレミアムノートPC「ExpertBook Bシリーズ」および「ExpertBook Pシリーズ」、デスクトップPCや液晶一体型PC(AiO)の「ExpertCenterシリーズ」、ならびに「Chromebook」の新製品を一挙に発表した。

 今回のラインナップの大きな特長は、最新のインテル Core Ultra プロセッサーおよびAMD Ryzen AI プロセッサー搭載モデルを各シリーズで拡充した点にある。これによりAI処理能力が強化され、ビジネスにおける生産性が飛躍的に向上している。また、全モデルが米国軍事規格(MIL-STD-810H)に準拠したテストをクリアしており、過酷な環境でも利用できる堅牢性を備えている。

 セキュリティ面では、ハードウェアからクラウドまで多層的に保護するASUS ExpertGuardianを搭載し、TPM 2.0や生体認証による機密データの保護、BIOS自動復旧機能など、企業のIT資産を守る強固な機能を備える。

 価格については、今回発表されたモデルのうちExpertBook Ultra以外の法人向け製品は販売代理店およびASUS法人窓口を通じた導入に対応しており、具体的な導入相談や価格の詳細は法人様専用ご相談窓口での対応となる。発売日は製品により異なり、ExpertBook Bシリーズの各モデルやChromebook CM32 Detachableは2026年6月17日より販売を開始した。ExpertBook Pシリーズについては、6月17日より予約を開始し6月下旬以降に発売するモデルや、7月中旬以降に発売するモデルが用意されている。

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