重量級ビデオカードが破損! 亀裂が入っているのに動いてたってどーゆーこと???
2026年06月27日 10時00分更新
別のビデオカードを使ってマザーボードを再検証
マザーボードのPCIe×16スロットが壊れているかどうかも確認したかったので、画面出力OKというジャンクのビデオカードを入手してきました。AMD Radeon HD 7850を搭載したもので、クーラーが汚れて壊れているものですが、まだ動きます。
これをPCIe×16スロットに挿してみると、問題なく起動。画面も出力されました。GPU-Zで情報を見ると、こちらはメモリー情報も正確に出ますし、動作クロック、拡張機能の情報もしっかり取得できていました。ただし、Bus InterfaceはPCIe×4のまま。これは、どうもマザーボード側の問題のようです。
ここで、PCIeに関してザックリ解説しておきましょう。PCIeはバス幅を変更可能なインターフェースとして設計されており、同時に使用するレーン数(通信を束ねる数)を×1、×4、×8、×16と変更できるようになっています。多くのレーン数を束ねれば、バス幅が広くなるわけです。
どれだけレーン数を束ねるかは、「PRSNT2#」という信号ピンをどこで検出するかで決まります。この信号ピンはレーン0、レーン3、レーン7、レーン15のスグ後ろにそれぞれ用意されており、これを調べることで、いくつレーン数を束ねるかが分かるわけです。
例えば、PCIe×4のカードであればレーン3の後ろにPRSNT2#があり、それ以降は信号がありません。これにより、スロット側からPCIe×4のカードなんだなと分かるわけです。逆に、スロット側がPCIe×4の場合は、レーン3を超えた信号ピンを調べにいけません。そのため、いくらカード側がPCIe×16に対応していても、認識できるPRSNT2#の位置はレーン3の後ろまで。これにより、カードがPCIe×4として動作することになります。
ちょっと分かりにくいので、簡単な実験をしてみましょう。PCIe×1のPRSNT2#は、17番ピンに用意されています。通常、PCIe×1のカードは18番ピンのGNDまで含みますので、19番ピン以降をテープで覆って認識できないようにしてしまえば、このカードはPCIe×1で動作するわけです。
実際GPU-Zでも確認してみましたが、PCIe×1になっていますね。
さて、この挙動を踏まえると、テスト用に用意したAMD Radeon HD 7850がPCIe×4でしか動作していないというのは、PCIe×8のPRSNT2#が認識できない状況にある、ということになります。
マザーボードのPCIe×16スロットは、指で押してわかっている通りガバガバ。つまり、ここで接触不良が起こり、PCIe×4としてしか認識していないと考えられるわけです。つまり、このガバガバ部分を何らかの方法で押してやれば、PCIe×8やPCIe×16で動く可能性があります。
ということで、試しに2つのクランプを使って押し付けてみました。支えにしているのは、結構丈夫に固定されているM.2用SSDのヒートシンクです。あまり強く力を加えると壊れてしまいそうなので、気持ち押し付ける感じです。
これでビデオカードを挿したところ、なんとPCIe×8に変化。やはり、スロットが割れて接触不良になっているのが問題だったようです。
ただし、押す場所を変えたり範囲を広くしたりと試してみましたが、PCIe×16にはなってくれません。AMD Radeon HD 7850の基板を見る限りは、ちゃんとPCIe×16まで配線されているのですが、実は内部でPCIe×8までしか使っていないというオチがあるかもしれません。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります





