中国生産のEVを持ち込んだホンダとマツダ
トヨタに続く、タイでの日系ビッグネームがホンダ。そんなホンダの発表は、中国で生産するコンパクトSUVのEV「e:N2」(142.9万バーツ:約700万円)でした。また、ブースには東京モーターショーでもお披露目したコンパクトEV「Super-ONE」なども用意し、EVに力を入れる姿勢を見せたのです。
なお、ホンダのプレスカンファレンスは、2:8くらいでクルマよりもオートバイに時間を多く割いていました。EVうんぬんというよりも、オートバイ押しという雰囲気です。
ホンダと同様に中国のEVを持ってきたのがマツダです。メインステージに飾られたのは、セダンのEV「Mazda6e」(116.9万バーツ~:約573万円~)とSUVの「CX-6e」の2モデル。会場の展示は価格が提示された「Mazda6e」を中心としたものとなっていました。
また、スズキはインド製のEV「eビターラ」とコンパクトSUV「フロンクス」を展示。ホンダと同様にオートバイ用に広いスペースを振り分けていた。
ハイブリッドを展示した日産と三菱自動車
日産がアンヴェールしたのは新型「キックス」です。そこで驚いたのが、2024年に発表されている北米の新型「キックス」とは別モノだったということ。どうも、昨年12月に発表されたラテンアメリカ向けの「カイト(KAIT)」と同じモデルのように思えます。
タイの新型「キックス」は、1.2Lのハイブリッド、e-POWERとタイ初の運転支援機能プロパイロットを搭載して、83.9万バーツ~(約411万円~)という価格でした。日本でも「キックス」のフルモデルチェンジ間近ですが、日本の新型「キックス」は日本生産になるとか。北米「キックス」とタイ「キックス」のどちらが日本で生産されることになるのかに注目です。
三菱自動車のメインの展示はミニバンの「エクスパンダーHEV」とコンパクトSUVの「エクスフォースHEV」の2台。どちらもハイブリッドをウリにしています。ブースの正面にはAXCR2025(アジアクロスカントリーラリー)優勝の「トライトン」が誇らしげに飾られていました。
そして、最後にいすゞは、ピックアップトラックの「D-MAX V-CROSS」と、そのSUV版となる「MU-X」の2台をメインステージに。また、EV化されたピックアップトラック「D-MAX EV」も展示されていました。レーシングカー風カスタムの「D-MAX」や、ゆるキャラのマスコットキャラクターを用意するなど、楽し気な雰囲気が印象的でした。
中国EVがどこまで普及するのかに注目
振り返ってみれば、日系メーカーはトヨタといすゞがエンジン車を、日産と三菱自動車がハイブリッド、そしてホンダとマツダが中国製のEVをメインの展示としていました。トヨタといすゞは、どちらもオリジナルのピックアップトラックのEVも持ち込んでいましたが、あくまでも扱いは小さなものです。
つまり、今回のタイのモーターショーで、数多く見たEVは、そのほとんどが中国製です。欧米や日本では、EVの普及にはもう少し時間がかかりそうですが、中国メーカーが大挙してやってきたタイはどのような方向に向かうのかは、現状ではわかりません。
このまま中国本土のように、EV化に突き進むのか? それとも、現在の欧米のようにEV熱が冷めてしまうのか。中国メーカーにとって、海外進出は生き残りをかけた非常に重要なミッションです。タイという新天地に根付くことができなければ、他の国に進出することも難しいはず。この先のタイ市場のEVの勢いには要注目です。
筆者紹介:鈴木ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。
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