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祝・キヤノン「PowerShot」30周年! ともに歩んだ30年、ファインダー越しの猫たち

POWERSHOT

望遠に強いPowerShot SX1 IS。黒猫の顔をアップで撮ろうと思ったらいい感じに大あくびをしてくれたのだった。黒とピンクのコントラストは黒猫ならでは。2009年 キヤノン Powershot SX1 IS

 キヤノンの「PowerShot」が30周年だそうである。つまりキヤノンのコンデジ30周年! その年に生まれた子供が、もう30歳になってるってことだからすごい。歴史的事象である。デジカメ黎明期から追いかけているわたしが老人になってるのも当たり前だ。

 というわけで、PowerShot 30周年記念ってことで、歴代モデルで撮った街猫写真を発掘してみた。

 さすがに90年代のPowerShotで撮ったよい猫写真はなかったので2000年から。四角くてコンパクトで光学ズームレンズ(といっても2倍だけど)を搭載したPowerShotS20が登場したのが2000年。20世紀最後の年だ。

 それで撮った公園の猫。手前のおもちゃは……一緒に撮ろうと持っていた当時お気に入りのラバーダックだったりする。こっちを向いてくれなかったけど、這いつくばって撮った1枚。

POWERSHOT

公園の人なつこい猫。手前にラバーダックを置いて、這いつくばって近づいたらぷいと横を向かれてしまった、20世紀最後の年なのだった。この頃のPowerShotはちょっと地味目の発色だった。2000年3月 キヤノン PowerShot S20

 2000年は初代IXY DIGITALが登場した年でもあるのだが、ここでは「PowerShotオンリー」で行く。

 お次はPowerShot S30。これは良いカメラでありました。レンズカバーをスライドさせると電源が入ってレンズがせり出てくるスタイルで、デザインも画質も良し。

 この写真は愛宕山で撮ったもの。偶然階段の途中にいるのを、互いに見つけたのだ。ここに建っていた何かを取り壊して建て替える途中っぽいのだが、このとき自分が降りていた階段がどこなのか、今でもあるのかわからないのであった。

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PowerShot S30とS40はなかなかの名機でありました。廃階段を上る猫と偶然目があった瞬間。首輪をしてるっぽい。2001年1月 キヤノン PowerShot S30

 やがて、PowerShotはハイエンド機としてGシリーズを投入する。現在のG Xシリーズに連なる系統だ。

 その中から、3代目のPowerShot G3で撮ったチャトラ。多摩川サイクリングロードを自転車で走っていると、杭の上にちょこんと座ってる姿が目に入ったのである。慌てて自転車を止めて撮ったのだった。いいタイミングで出会えたものである。今、同じ場所に行っても猫っこ1匹おりませんので為念。

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この頃のPowerShotは発色がよく、腫れているといい感じの色を楽しめるのだった。狭い杭の上に器用に座ってるチャトラが可愛い。2002年1月 キヤノン PowerShot G3

 2004年には高倍率ズームレンズ+手ブレ補正付のPowerShot S1 ISが誕生。新たに高倍率ズームレンズのシリーズがラインナップに加わったのだ。

 次の猫写真は2007年。12倍ズームレンズを搭載し、バリアングルモニターを採用したPowerShot S5 ISでキリッとした美猫を。モニターを開き、低い位置から縦位置で撮影。

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高倍率ズーム機ならではのすっきりしたスタイル。世田谷区の大きめの公園だが、ここにももう猫はいないのだった。2007年6月 キヤノン PowerShot S5 IS

 この高倍率シリーズは、翌2008年にPowerShot SX1 ISに進化する。1000万画素で20倍ズーム。本格的な撮影もできるし、望遠に強いので猫撮りに重宝したものである。冒頭写真がそれ。大あくびの瞬間をアップで狙ってみた。

 この頃、わたしがPowerShotシリーズで一番好きだったPowerShot S90が登場する。画質もよくてスリムで携帯性がよくて気に入ってた。その後継機のS95が一番だったかな。それで撮った夜の猫を。うしろの建物がかなりヨレヨレの昭和な家屋だったので、余計に夜の不気味な感じが出てくれたのだった。

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夜の帰り道、偶然出会った2匹のハチワレ。暗かったので感度を上げて撮影。2010年9月 キヤノン PowerShot S95

 そんな2010~2012年頃がコンパクトデジカメのピークだった。2012年にはフラッグシップ機としてより大きなイメージセンサーを搭載したPowerShot G1 Xが誕生。G Xシリーズのはじまりだ。

 G1 Xで撮った猫写真から、都会のど真ん中で偶然出会った猫を。ここ、東京都千代田区。それも外堀通り沿いの小さな公園。「あれ? こんなとこに猫がいる」とびっくりしたものである(当然、今はもうおりません)。

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大型センサーならではの写りの良さと背景のボケ具合がいい。よく見ると耳がカットされていて去勢済であることがわかる。2012年2月 キヤノン PowerShot G1 X

 G1 Xが誕生しても従来のGシリーズは続いていた。

 お次は2013年に登場したPowerShot G16である。これを最後にGシリーズは役目を終わったようだ。これで撮った猫写真は、見つめあう犬と猫。犬の散歩をしていた猫好きのおじさん……だと思う。犬を抱いて猫の横にしゃがんだはいいが、いいのか?

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人なつこくていろんな人にスマホで撮られていた猫。でもさすがに犬は警戒するのだった。2013年10月 キヤノン PowerShot G16

 Gシリーズに変わって登場したのが、G7 X。1型センサーを搭載したハイエンド機で、画質がぐんと上がった。現在、G7 X Mark IIIまで出ており、それがPowerShot30周年記念モデルとして採用されたのである。

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多摩川の河原にて、青空とハチワレ。もうこの河原にも猫はいないのであった。2015年11月 キヤノン PowerShot G7 X

 その後は、コンデジ市場の縮小に呼応するかのように製品ラインナップも整理されていくことになる。今回、1996年から2026年までPowerShotで撮った写真をあさってみたのだけど、2010年代後半はめっきり減っていた。そういうご時世だったのだ。

 そんな中、2025年に久々に王道のPowerShotが誕生した。動画に軸足を置いた、PowerShot V1である。

 なので、今回のラストはそのV1で撮った猫。海外からの観光客にも人気のお寺の人気猫で、いろんな観光・参拝客に撫でられているのであった。ただ、この日を最後に姿を見てないので、老齢猫だったこともあって心配である。

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とあるお寺に住みついていた猫。すごく大人しくて人なつこいので各国からの観光客に撫でられておりました。時には膝に乗ることも。2025年4月 キヤノン PowerShot V1

 以上、猫写真だけでPowerShot30年を振り返るという、たぶんこの連載でしかやらないような企画でありました。

 最近、若い人たちにコンデジが再発見されてちょっと盛りあがりつつあるようなので、また小さくてよく写るPowerShotが出ないかなと思っております。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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