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Zenbook DUO UX8407AAならバッテリーで約2時間も高フレームレートで遊べる

Core Ultra X9 388H搭載ゲーミングPCの真価はバッテリー駆動時にアリ Ryzen AI 9 HX 370を圧倒した驚異の性能をご覧あれ

2026年02月19日 11時30分更新

「Battlefield 6」

 Battlefield 6も振り返っておこう。横軸(時間)がF1 25より短い理由は、筆者が採用しているベンチマークの手順がそうなっているからである。

Panther Lake

Battlefield 6:ベンチマーク中のPコア平均クロック

 F1 25に比べ、クロックの変動量が非常に小さい。そして、Battlefield 6はCPUの負荷が高めだ。つまり、CPUが大電力を常に要求するゲームであることを筆者は経験からわかっている。

 F1 25ではACアダプター駆動&フレーム生成「2x」設定時に、Pコアのクロックが高くなる挙動を見せた。対して、Battlefield 6ではもともとCPUの負荷が高めなので、Pコアのクロックに上がる余地がない、といったところだろうか。

Panther Lake

Battlefield 6:ベンチマーク中のEコア平均クロック

 Eコアのクロック変動はPコアよりも差がない。4種類のパターンすべてにおいてEコアのクロックが1.6GHz近辺に収束しており、そこから微妙に上下する程度に収まっている。

 ちなみに、開始直後バッテリー駆動&フレーム生成「4x」設定時に限り、PコアもEコアもクロックが高い状態だが、ログ取得に関係する処理、もしくはバックグラウンド処理が影響している可能性がある。残念ながら、機材貸与にもタイムリミットがある関係上、これ以上のデータは取得できなかったことをご了承いただきたい。

Panther Lake

Battlefield 6:ACアダプター駆動時のCPU PowerとGPU Power

Panther Lake

Battlefield 6:バッテリー駆動時のCPU PowerとGPU Power

 クロックの変動が同じようなものなら、CPU PowerとGPU Powerの変動も同様だ。ここで重要な点は、Core Ultra X9 388Hはバッテリー駆動であっても消費電力の傾向は変わらないということだ。バッテリー駆動時間を優先するために強制的に省エネルギーモードに移行するのではなく、電力を使うべきどころにはしっかり回してフレームレートを出している。この点こそがCore Ultraシリーズ3プロセッサーの凄さなのである。

Panther Lake

Battlefield 6:ACアダプター駆動時のCPUおよびGPU温度

Panther Lake

Battlefield 6:バッテリー駆動時のCPUおよびGPU温度

 CPUやGPU温度に関してもACアダプター駆動時とバッテリー駆動時で大きな傾向の変化は認められない。CPUもGPUも70度台で推移しているが、どちらかといえばGPUのほうがわずかに温度が下だ。1チップだから温度に大きな偏りがあるわけはないのだが、Zenbook DUOのボディーでこの温度はまあ優秀なのではないだろうか。

 さて、ここまでのデータから、Core Ultra X9 388Hを搭載したZenbook DUOはバッテリー駆動時でもACアダプター駆動時とさして変わらぬパワーや温度で動き続けていることがわかった。ではゲームグラフィックを描画した状態で、どの程度動くのだろうか?

 そこで、F1 25のベンチマーク機能をエンドレスで回すというテストを実施し、バッテリーの残量を「BatteryInfoView」で記録した。F1 25(XeSS-MFG 4x)はベンチマークのラン(1周約3分弱)を表示し、その後ロード画面→ベンチマークのランというサイクルとなる。

 Wi-Fiはオンだがゲームに依存する通信はしていない状態なので、オフラインのゲームプレイという想定である。なお、ディスプレーの輝度は約70%とした。

Panther Lake

F1 25を実行させた状態でのバッテリー残量推移。右端で残量が反転している理由は、ログ確保のためにACアダプターを接続したためだ

 上記のグラフによれば、2時間10分もGPUを使い続けた状態で動き続けたことになる。バッテリー残量からおおよその消費電力を割り出すと、ざっと42W程度だった。60fpsがないACアダプター駆動時にほど近い性能で、これだけゲームがプレイできるのだからたいしたものである。

まとめ:バッテリー駆動時のArc B390の性能に感銘

 以上がZenbook DUOを用いたCore Ultraシリーズ3のレビューである。CPU性能も良好、かつインテル製CPU内蔵GPUでもゲームが快適に動くことがよくわかったはずだ。筆者はとくにArc B390のパフォーマンスに感銘を受けた。Arc AシリーズからずっとArcの成長を見守ってきた筆者だが、正直ここまでできる子だとは見抜けなかった。

 なによりバッテリー駆動でもフレームレートが高い、という点は強い。今回比較対象としたZenbook S 16はRadeon 890Mだったからよりよく見えた、という説も否定できない。ただし、フレーム生成「2x」を加えるだけでAAAタイトルが高フレームレートで動くことは事実だ。なお、「4x」ならさらに伸びるが、謎の息切れをするケースも観測したので、「2x」で十分と感じる。

 ただし、今回のレビューではZenbook DUOのデュアルディスプレーは、少々「胃にもたれる」設計であったことは否定できない。Core Ultra X9 388HはCore Ultraシリーズ3プロセッサーの最上位であり、牛肉で例えるなら最高級の希少部位である「シャトーブリアン」である。

 その希少部位を最高のシェフが技術の限りを尽くして誕生したPCがZenbook DUOだ。しかし、これは最高の肉に贅沢素材のソースをかけた料理、といった感じである。肉本来の味をレビューするには向いていない。いい肉には塩コショウで十分なように、やはり最初のレビューはシンプルなクラムシェル型で試したかった。

 というわけで、次回Core Ultraシリーズ3プロセッサーのレビューをする際は、ぜひとも塩コショウのみのシンプルなノートPCで検証してみたい。その際は、時間的&リソース的制約から実現しなかった、Radeon 8060Sを搭載したRyzen AI Max+搭載ノートPCと対決させたい。もちろん、こちらもシンプルな味付けで。

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