垂直トランジスタ(VCT)がもたらすDRAM構造の劇的進化
3D化で最初に思いつく技法が、WF Bondingである。これは、これまでDRAMのCell Arrayの周囲に配されていたBLSA(Bit Line Sense Amp)やSWD(Sub-Word Line Driver)などの回路を3次元実装することで、結果的にダイサイズを小型化する技術である。
もっともこの方式、ある意味お手軽ではあるし技術的にも確立しているが、明らかにコスト増になるので、一時しのぎ的な解決案でしかない。次のアイディアは4F2の実装である。
現在のDRAMの場合、F(Feature Size)に対してDRAMセルの面積は6F2になっている。例えばFeature Sizeが20nmならセルの面積は2400nm2になる計算だ。これが4F2になれば1600nm2に減ることになる。
以前は8F2という時代もあったが、現在は6F2に移行している。大昔のロードマップによれば、2013年頃には4F2に移行とかいう話だった(赤枠)が、現時点でもまだ4F2への移行は果たせていない。
実のところ2000年代からいろいろ4F2を実現するための努力はされており、2013年には"Novel 4F2 DRAM cell with Vertical Pillar Transistor(VPT)"という論文も出ていたりはするのだが、なかなか量産には至らなかった。
現時点で今後の世代のDRAMとして有望視されているのが、VTCを利用した4F2構造と、VSDRAMの構造である。
まずVCTについて。下の画像の左図が従来型のDRAMセルである。赤がBit Line、青がWord Lineで、その交点にトランジスタが配され、そのトランジスタのドレインにキャパシタが垂直に接続されている構造である。
このセルあたり1つのトランジスタが読み出しや書き込みを担当するわけだが、このトランジスタがあるがゆえに、ギリギリまで面積を詰めてもセルのサイズが6F2にしかならなかったというのが従来の限界であった。
これに対してVCTでは右図のように、トランジスタそのものも垂直構造にしてしまえば底面積が4F2にできるというものである。さらに高密度化のアイディアとして、Back Gateを複数のセルで共通化するSBG(Shared Back Gate)という技法も提案されている。
SBGを利用したVCTはSamsungとSK Hynixがそれぞれ実装例を発表している。
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