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Auracast専用トランスミッター「BTA1 TV」付属、補聴器で培ったスピーチクラリティも搭載

テレビ音声の強化にフォーカス、Dolby Audio対応のゼンハイザー新ヘッドホン「RS 275」

2026年02月06日 07時00分更新

 Sonova Consumer Hearing Japanは2月6日、ゼンハイザーブランドのヘッドホンの新モデルを発表した。

 次世代Bluetooth規格のAuracastや最大5.1chのDolby Audioに対応した「RS 275」。RS 275はヘッドホンとAuracastトランスミッター(送信機)をセットにしたパッケージだが、Auracastトランスミッターの「BTA1 TV」も単体販売する。

RS 275

 価格はオープンプライス。発売は2月17日。店頭での販売価格はRS 275が4万9800円、BTA1 TVが2万5300円程度になる見込みだ。

薄型テレビの「音の弱点」を補聴器メーカーの知見で解決

 新製品のポイントは、テレビ視聴時の物足りなさ(ペインポイント)を解消するコンセプトだ。映画やゲームを存分に楽しみたい人に合ったワイヤレス再生システムとして提案する。

 同社の調査によると、グローバルデータにおいてテレビの毎日視聴率は92%と依然として高い需要を誇る。その一方で、近年のテレビは大型化・薄型化が進み(幅110~200cmに対し奥行きは2~5cm程度)、物理的な制約から内蔵スピーカーの音質が貧弱になりがちになるという課題があった。

 そんな中、「音をしっかり聴きたいが、周囲の迷惑にはなりたくない」「映画やドラマのセリフを聞き取りたい」「より没入感のある音質で楽しみたい」といったユーザーの要望に応えるために開発したのが、RS 275だという。

 本製品は、長年補聴器の開発に携わってきたSonovaグループのノウハウと、ゼンハイザーのオーディオ技術を融合。「音に深く包まれる」体験の提供に加え、軽中度の難聴を感じている層が家族と一緒にエンターテインメントを楽しむといった使い方も提案している。

聴こえを支援する機能を搭載

 ゼンハイザーの担当者は、「サウンドバーなどを使用せずに、Dolbyの技術を活用した立体音響が楽しめるのが魅力。子供を寝かしつけた後のプライベートタイムなど、今までの環境とは別世界の楽しみ方ができる」と魅力をアピールしている。

「BTA1 TV」が実現する低遅延&高音質

 システムの核となるのは、同時発表されたトランスミッター(BTA1 TV)だ。テレビとはHDMI ARC(eARC非対応)または光デジタル/アナログ(コンボ端子)で接続が可能だ。重さは約100gで比較的コンパクトなサイズに抑えている。

 Bluetoothトランスミッター自体は珍しくはないが、BTA1 TVはいくつかの点でこれまでの製品にはない魅力を備えている。

 一つ目のポイントはDolby Audioに対応している点だ。入力したDolby Digital(最大5.1ch)やAACのサラウンド信号を本機でデコードし、独自のアルゴリズムでヘッドホン用の高音質な音にリミックスできる。これにより、セリフがBGMに埋もれにくく、かつ左右の広がりや音の位置関係が明確な立体音響を実現できるという。また、バーチャルサラウンドモードでは2chソースのアップミックスにも対応する。

 通信方式に、次世代Bluetoothオーディオ規格の「Auracast」を使用するのも注目ポイント。Auracastはひとつの送信機から多数(実質上限なし)のヘッドホンに音声を送信できる技術。LC3コーデックの採用により、遅延も50ms程度に抑えているので、ちょっとしたゲームも違和感なくプレーでき、リップシンク(映像と音のズレ)も気にならないレベルを実現している。

入力端子はHDMI ARCと3.5㎜アナログ/光デジタルの共用、HDMI接続時はテレビから音が出なくなるので、ほかの家族と使用する場合は光デジタル入力を使う

 Auracastの特性を活かし、1台のトランスミッターに対して数百台規模のヘッドホンを同時接続することも可能。伝送距離も50mと長く、RS275に限らず、Auracast対応でLC3コーデックの再生ができるヘッドホンであれば、他社の製品でもBTA1 TVの音を楽しめるのもうれしいポイントだ(逆に通常のBluetooth対応だけでは不可)。

 また、Sonovaが補聴器開発で培った「スピーチクラリティ」技術を搭載する点も特徴。声の成分を理解し、背景音から分離して再生することで、ニュースやドラマのセリフをクリアに届けることができる。

ACCENTUMベースのヘッドホン「RS 275」

 ヘッドホン「RS 275」は、同社の人気モデル「ACCENTUM」シリーズをベースに設計。ドライバーなどは共通で、自社開発の32mm径ドライバー(SYS32)を採用。一方、イヤーパッドやバッテリー交換可能な仕組みを持つといった違いもある。

SmartControl+ アプリ

近くにBTA1 TVが複数ある場合には、どの音を聞くかが選べる

 加えて専用アプリ「Smart Control+」から、サウンドモード(バーチャルサラウンドとスピーチクラリティ)のオン/オフ(同時使用も可)、個人の聴こえ方に合わせたヒアリングプロファイル作成や最大音量設定が可能なパーソナライズ機能が利用できる。

ファブリック調のイヤーパッドを採用、本体はかなり軽量だ

操作部分

ヘッドバンド部分は中空で弾力があるタイプ

 最大50時間の連続再生に対応する長時間バッテリーや交換可能なイヤーパッド、ヘッドホン側での音量調節なども可能となっている。

 本体重量は150gと軽量。通気性の高いファブリッククッションを採用しており、長時間の装着にも配慮している。

 なお、ヘッドホン自体は、Bluetooth 5.4準拠で、Auracast以外の接続にも対応。LC3、aptX、SBC、AAC、aptX Adaptiveなどのコーデックに対応している。

ケーブルとスタンドが付属する

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