【パソコンが買えない】実は海外では起きてないパニック買い PC在庫の減少は一時的だが、価格の上昇基調は続く
2026年01月27日 08時30分更新
実は海外市場では起きていないパニック買い
いつ買うかはユーザーがいつ新しいPCが必要になるのか次第
昨年の年末に起きたような、店頭からPCの在庫がなくなるというような一種の「パニック買い」は一過性のものである可能性が高い。というのも、そんなことが起きたのは日本市場だけで、海外の市場では特にそんなことは起きていないからだ。
ここからは筆者の予測に過ぎないが、おそらく昨年末に起きたパニック買いは、Windows 10 EoSに伴う買い替え需要のシフトに過ぎないのではないだろうか。
というのも、今回のWindows 10 EoSでは、「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」と呼ばれる仕組みが採用されており、一般消費者向けでは事実上の無料(PCの同期設定が必須)で1年、一般法人向けでは有料で3年間延長できるようになっている。このため、それを選んで事実上1年リフレッシュを遅らせたユーザーがそれなりの数いたものと考えられる。
しかし、今回のパニック買いが起きたのを見て、そうしたユーザーもWindows 11への移行を急ぎ、それがパニック買いをさらに助長したというのが筆者の見立てだ。それが正しいとすれば、昨年末に起きたことは、あくまでWindows 10 EoSの余波であって、今後も続くものではないと考えられるだろう。
しかし、すでに語ったコンポーネントの価格が今後も上昇していくというトレンドは、今後も変わらない可能性が高い。足りないならメモリーメーカーが増産すればいいと思うところだが、それも口で言うほど簡単な事ではない。半導体ビジネスは規模の経済であり、増産をかけるには、製造施設に新たな投資が必要になる。
すでに製造施設の限界まで利用率を上げているメモリーメーカーにとって、増産とはイコール工場の新設になる。一般的に半導体メーカーが工場を新設するには、日本円で数千億円規模の投資が必要だ。問題は今から工場を作っても稼働するのは数年後となり、その頃にはもう需要も一巡して、逆に今ある製造施設が余っている状況が発生する可能性がある。
その結果、その数千億円規模の投資は、単なる赤字となって倒産という最悪のストーリーが待っている。過去にエルピーダメモリー(現在はMicronに買収)の倒産もそのパターンだったことを考えると、メモリーメーカーが安易な投資に二の足を踏むのも当然だろう。そう考えれば、現在のメモリー価格上昇傾向は今後数年続いていく可能性が高い。
では、いつPCを買えばいいのだろうか? こればかりは、言い古された言葉ではあるが「欲しいときが買い時」だ。PCというデバイスは、それを購入することで業務効率などを改善するためのデバイスだ。そうして浮いた時間で他の作業をすれば、投資はすぐ回収できるだろう。その意味で、多少の値段反動は大きな要素ではないと考えられるからだ。
もちろん、PCを生産性向上に使っていないユーザーにとっては、その考え方は難しいのは事実だが、結局古いPCをだましだまし使うよりは、新しいPCを快適に使えば、効果は同じだろう。その意味で「欲しいときが買い時」。結局はいつの時代もそれが真理なのではないだろうか。
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