アップル、任天堂、サムスンがトップ3
マカフィーは2025年12月8日、McAfee Labsの最新調査「2025年のホリデーシーズンに最も偽装されたブランド」の結果を発表しました。これは、「2025年10月から11月にかけての実際のオンライン行動を対象に、ラグジュアリーブランドや一般消費財の偽装を中心に」分析したもの。
なお、ホリデーシーズンとは11月の感謝祭からクリスマスを経て、翌年の年始までを指す言葉。日本の場合は、クリスマスシーズンと表記されることが多い。
主な調査結果は下記の通り。
・最も偽装された製品はIT系のブランド:詐欺師は主に大手のテックブランドを偽装しており、特にアップル、任天堂、サムスン、ディズニー、Steamなど、人気デバイスやゲームプラットフォームに関連する企業を標的にしています。アップルは詐欺師が最も頻繁に偽装するブランドであり、本物に似せた偽サイトが頻繁に作成されています。
・高級ブランドも主要な標的対象:コーチ、ディオール、グッチ、ロレックス、ラルフローレンなどのハンドバッグやスニーカー、限定品の偽オンラインストアが45%増加し、ブランドの画像が使用されたり、ホリデープロモーションと書かれたりしています。
・ショッピング関連詐欺への警戒の高まり:日本の消費者の57%が「昨年よりAI生成の詐欺を懸念している」と回答し、「ホリデーシーズンの詐欺を見抜ける」と自信を持っている者はわずか39%に留まっています。
最も偽装された一般消費者向けブランドトップ5
1. アップル
2. 任天堂
3. サムスン
4. ディズニー
5. Steam
最も偽装された高級ブランドトップ5
1. コーチ
2. ディオール
3. ラルフローレン
4. ロレックス
5. グッチ
ホリデーセールの開始に伴いブランド偽装も増加
マカフィーの調査によると、「57%がAI詐欺への不安が昨年より多い」と回答しており、約5人に1人(18%)は「詐欺を恐れてホリデーシーズンの買い物をすでに中止した」と回答しています。
そして77%が「ホリデーシーズン中のオンラインショッピングで安全を確保するために具体的な対策を取る予定」と回答。対策の中身は、「不明なリンクは絶対にクリックしない(40%)」、「信頼できるサイトのみを利用する(34%)」、「不明な送信者からの情報は無視する(32%)」などとなっています。
なお、「ホリデーシーズンに関連した詐欺を見抜く自信がある」と回答した人はわずか39%に留まっています。
詐欺師は精緻にブランドを騙れるようになった
この結果について、マカフィー株式会社 代表取締役社長 栗山憲子氏は、次のように述べています。
「詐欺師たちは、ホリデーシーズンの賑わいに乗じて、お得な商品を探している人々を巧みに狙ってきました。特に、AI技術の進化によって、信頼されているブランドを驚くほどの速さと精度で模倣することが可能になり、詐欺だと気づくのがますます難しくなっています」
「偽サイトや偽商品、さらには巧妙なメールやテキストといった手法が増え、現代の詐欺師たちは驚くほど精巧なソーシャルエンジニアリングの技術を使いこなしています」
「そうした状況のなかで、最も効果的な自衛策は、焦らずにひと呼吸おき、目にする情報をしっかり確認することです。そして、不審なリンクやページに対して警告を発してくれるツールを活用し、被害を未然に防ぐことが何より大切です」
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