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JN-IPS27G1836UF-HSPC6をレビュー

ボタンひと押しで4K・180HzとフルHD・360Hzを切り替えられる超便利な27型ゲーミングディスプレー、話題のゲーミング向け無料OS「Bazzite」でもちゃんと使えるの?

2025年12月13日 10時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII
提供: 株式会社JAPANNEXT

Bazziteで使うならGeForceが望ましい?

 さて、ここからが本稿のメイン検証である。用意したビデオカードは「GeForce RTX 5070」と「Radeon RX 5060 XT 16GB」の2枚。GPUパワーがアンバランスだが、今回は描画性能ではなく、JN-IPS27G1836UF-HSPC6の4K・180HzとフルHD・360HzがBazziteで扱えるかを検証するだけなので問題はない。

 どちらもHDMI 2.1、DisplayPort 2.1(正確にはRadeonが2.1a、GeForceが2.1bだが今回の検証では些末な差だ)に対応している。検証時点におけるBazziteの最新イメージは43.20251126。要は2025年11月26日時点の最新GPUドライバーが組み込まれた環境である。GPU交換に際しては、適切なドライバーを含んだイメージに変更(Rebase)した。

 GeForceとRadeonそれぞれにつきHDMIとDisplayPortのどちらかで接続し、それぞれ4K・180HzとフルHD・360Hzの出力が可能かという点をディスプレー設定から確認する。つまり、Bazziteにおいてリフレッシュレートが制約されるGPUとケーブルの組み合わせはあるのか? という点を調べてみた。

JN-IPS27G1836UF-HSPC6

検証風景。BazziteはWindowsにそっくりなUIを備えたKDE版を利用した。「KDEシステム設定」で「ディスプレイ設定」を開き、そこに表示される解像度とリフレッシュレートを確認する

 結論からいうと、DisplayPort接続であればGeForceでもRadeonでも4K・180HzおよびフルHD・360Hzで出力できた。ただし、HDMI接続の場合、GeForceならば4K・180Hz、フルHD・360Hzともに問題なく利用できたが、Radeonの場合は4Kだと60Hz、フルHDなら240Hzが上限となった。これはBazziteに組み込まれているオープンソースのRadeonドライバー(RADV)の実装上の制約のようだ。

JN-IPS27G1836UF-HSPC6
JN-IPS27G1836UF-HSPC6

JN-IPS27G1836UF-HSPC6の▲ボタンで4Kモードにすればリフレッシュレートは180Hzが上限になる。DisplayPort接続であればGeForceでもRadeonでも180Hzになったが、HDMI接続の場合はGeForceのみが180Hzを選択できた

JN-IPS27G1836UF-HSPC6

フルHDモードの場合、DisplayPort接続ならGeForceでもRadeonでもリフレッシュレート360Hz設定が選択できる。しかし、HDMI接続の場合、GeForceでなければ360Hz動作は選択できない

JN-IPS27G1836UF-HSPC6

つまり、Radeon環境かつHDMI接続の場合に限り、リフレッシュレートは制約を受ける。JN-IPS27G1836UF-HSPC6をフルHDモードにした場合、リフレッシュレートの上限は240Hzとなった

JN-IPS27G1836UF-HSPC6

同様に、Radeon&HDMI接続だと4Kモードでは60Hzが上限となる

 こういった制約は実はBazzite以外にも存在する。JN-IPS27G1836UF-HSPC6の製品ページによれば、PlayStation 5を接続した場合のリフレッシュレートは120Hzまでとなる。120Hzでもゲームを遊ぶ上では十分に快適だが、本機の性能を最大限引き出すためには、Windows環境が最強だ。Bazziteで利用する場合はGeForce環境が好ましいといったところか。

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