週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

使い過ぎや無断課金の防止に便利だが……

子どもを守る「ペアレンタルコントロール」のガチガチ制限は逆効果

2025年12月08日 19時00分更新

保護者が「見せたくないもの」を隠すための機能、というわけではありません

保護者が子どもの端末を監督するための仕組み

Q:「ペアレンタルコントロール」ってなに?

A:子ども(未成年のユーザー)が使うスマートフォンやパソコン、タブレット、ゲーム機などのデバイスについて、その使い道を保護者が管理・制限する機能。

 iPhoneの「スクリーンタイム」や、Androidの「ファミリーリンク」といった、OS標準機能として搭載されているほか、マカフィー セーフファミリーのような専用アプリも存在している。

 主な機能として、有害サイトのフィルタリング、利用時間の制限、アプリインストールの管理、課金の制限、位置情報の共有などが挙げられる。これらを保護者が適切に設定することで、子どものスマホ使い過ぎ防止や不適切なコンテンツへの接触抑止、無断課金の防止などが可能となる。

 ただ、ペアレンタルコントロールですべてのリスクを防げるわけではない。サービスによってはVPNアプリを使うことでフィルタリングを回避できることもあるほか、保護者のアカウント管理が甘いと、設定を勝手に解除される可能性もある。

 とは言え、いつまでもガチガチに縛っておくのは逆効果だ。頭ごなしの押しつけは抜け道探しと隠し事を加速させてしまうだろう。

 まずは子どもにリスクを教えたうえで、どこまで制限を掛けるのか話し合いで決めることが望ましい。そして年を経るごとに少しずつ制限を解除していき、成年になるまでに自らセキュリティ対策を意識できるユーザーとして育てることが重要だ。

 ペアレンタルコントロールはスマホやパソコンを利用する際のトラブルを防ぐためのツールではなく、保護者が子どもを見守るための補助的な仕組みであることを意識したい。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事