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GPD/天空「GPD WIN 5」

【最強】やり過ぎポータブルゲーミングPCはロマンどころかナイトメア級の性能に!GPD WIN 5

見た目は普通。過度な装飾やデザインはなく、むしろ大人しい外見だけれど、中身はすごいんです系

 正直、最初にスペック表だけ見たときは「全部盛りにもほどがあるだろ……」と笑ってしまったのですが、実際に触ってみると、全部に理由があることがわかりました。

 むやみに奇をてらったわけではなく、使う人のストレスや不安を根本的に消しにいった結果、「世界初」が3つ積みあがったような印象です。

GPD WIN 5を購入する3つのメリット

ポイント(1)ポータブルゲーミングPCで初のAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載

 GPD WIN 5の心臓部となる「AMD Ryzen AI Max+ 395」は、ただの新世代APUではありません。これまでポータブルゲーミングPCが抱えていた性能の天井を一段押し上げてきた存在です。このクラスの性能を、現実的に持ち運べるサイズ感に凝縮したといっても過言ではありません。

 実際のプレイフィールがわかりやすいのは、やはりグラフィックの重いタイトル。『サイバーパンク2077』『エルデンリング』『ホグワーツ・レガシー』といった重量級ゲームが、“設定の妥協をしすぎないまま”安定して動くのは衝撃でした。

 もちろんすべてを最高設定で……というわけにはいきませんが、このクラスの画作りが手の中に納まるゲーム機で実現できるとは、ちょっと前なら信じられなかったはずです。

 ゲーム性能だけではなく、AI処理能力の向上によって、AI系アップスケーリングやエンコーディング性能が強化されており、ゲーム配信や動画編集においても“動くポータブルワークステーション”としての側面を発揮してきます。実際、ShadowPlay的な軽い録画環境を整えながらゲームを起動しても、動作に大きなストレスが出ないのはありがたいポイント。

CPUにはAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載!

YouTubeでGPD/天空「GPD WIN 5」のレビュー動画を見る

ポイント(2)ポータブルゲーミングPCで初の着脱式バッテリーを採用

 ポータブルゲーミングPCを使っていて、長く付きまとう不安。それが「バッテリー問題」です。性能が上がるほど消費も激しく、使っているうちに“バッテリー寿命”という避けられない現実が迫ってきます。

 しかしGPD WIN 5は「着脱式バッテリー」を採用! 使っていてまず感じたのは、「精神的な安心感が段違い」ということ。これは実際に使った人ならわかると思いますが、交換できるというだけで、バッテリー残量や劣化に対するストレスが一気に減ります。

 また着脱式だからこその利便性もあります。たとえば外出先でゲームを続けたいとき、予備バッテリーを持ち歩けば、モバイルバッテリーに縛られずにプレイ時間を延ばせます。これはゲーミングノートでもなかなか得られない自由度です。

GPD WIN 5は「着脱式バッテリー」を採用! バッテリーの減りが早いポータブルゲーミングでは大きなアドバンテージになります

ポイント(3)ポータブルゲーミングPCで初のMini SSD拡張スロット

 ゲームの容量が年々増えている中で、ストレージ不足は避けて通れない問題です。特にポータブルゲーミングPCの場合、NVMe SSDの換装は可能でも、物理的な制約が多く、気軽に拡張とはいきません。そんな中、GPD WIN 5が採用した「Mini SSD拡張スロット」は、使い勝手を根本から変えるものです。

 実際に使ってみると、追加ストレージを“外付けではなく内部的に扱えることが、ここまで快適なのかと驚きました。USB接続の外付けSSDとは違い、パフォーマンスの低下やケーブルのわずらわしさがなく、見た目もスマートなまま容量だけ増やせる。この“自然な拡張性”は、携帯ゲーム機でこそ重要です。

 特に自分はSteamライブラリの中でも容量の大きいタイトル(CoDシリーズ、FF7Rなど)を複数インストールするために活用しましたが、拡張後は「あ、もう容量気にしなくていいな」と思えるレベルに到達しました。DLゲーム主体のユーザーなら、さらに恩恵は大きいはずです。

  また、Mini SSDを必要に応じて差し替えられるのもポイント。ジャンルごとにSSDを分けたり、作業用データを切り離したりと、ストレージ管理の自由度が圧倒的に上がります。

Mini SSD拡張スロットを採用。DLゲーム主体のユーザーなら、さらに恩恵は大きいはず

購入時に注意するべき側面

ポイント(1)めちゃくちゃ高い

 スペックの高さ、世界初の仕組み、独自設計と、そのどれもが圧倒的に魅力的ではあるものの、GPD WIN 5の価格帯は「26万3000円~36万3000円」。正直、ゲーム機にここまで投資してしまっていいのか、ふと冷静になる瞬間は避けられないと思います。

 ただ、この価格の高さは裏を返せば、一般的なポータブル機とは一線を画す作り込みが徹底されている証拠でもあります。高性能ノートPCと同等の構造、交換式バッテリーや拡張スロットなど通常はコストのかかるギミックが詰まっていることを考えると、単純な割高とはいえません。

 とはいえ、趣味としては明らかに上級者向け。財布に対する覚悟を求めてくるデバイスであることは間違いなく、「性能のために妥協しない」という人にはリターンが大きい一方、気軽な遊び目的では判断が難しい価格帯といえます。

CPUの型番が395とか385だと、価格の373も「そう来たか」とスルーしますが、よく考えると家族に相談できないレベルです

ポイント(2)同価格帯でRTX 50搭載ノートが買える

 GPD WIN 5の価格帯になると、「同じ金額でRTX 50系GPU搭載のゲーミングノートが買えてしまいます。純粋なフレームレートや冷却性能、動画編集や3D制作などの重い処理を考えると、ノートPCの方が万能である点は否定できません。

  「据え置き中心か」「携帯中心か」という用途の違いが明確になるラインでもあります。自宅プレイがメインならノートPCに軍配が上がりますが、移動しながらフルスペックで遊びたい人には、価格以上の満足度を返してくれる存在です。どちらを選ぶかはあなたのプレースタイル次第でしょう。

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