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猫撮り散歩に最高! 軽くて取り回し抜群のタムロンレンズで撮ると日常がこんなに楽しくなる

人に邪魔されないよう猫ボックスの中でくつろいでたところに、そっとカメラを向けたらバレて睨まれたの図。でもこの睨んだ顔がすごくたまらないのだった。2025年11月 ソニー α7C II

 スーパーへ買い物へ行く途中、ちょっと遠回りをするとくつろいでいる猫に会える可能性が高いことを知ったこの秋。

 いるかな、とのぞいてみるのがクセになりつつある。どうやらこのおうちの人が猫を何匹か世話しているようで、先日は猫用に作られたベッドで気持ちよさそうに寝てた。日よけ兼雨除けと思われる傘まで用意してもらってる。

わざと手前の格子を入れて、寝てるところをそっとのぞいてる感じの写真にしてみた。傘はもちろん猫のため。ときどきこの猫の前でおじさんが自転車の修理をしてる(けど自転車屋さんではないらしい)。2025年11月 ソニー α7C II

 そこからぐぐっと望遠にして寝てる姿を。気持ちよさそうなので起こさないように気をつけつつ狙ってみた。きれいなミケだ。詳しくは聞かなかったけど、たぶんこのおうちの人が世話してる。以前に比べて数は減ったといってた。

秋も深まった日に丸くなって寝てる猫は実に猫らしくて起こしてはいけないと思うよね。 2025年11月 ソニー α7C II

 今回のテーマは前々回に続いて、高倍率便利ズーム。タムロンの「25-200mm F2.8-5.6」である。メーカー純正の高倍率ズームレンズより安くて軽くて小さいってのがポイントで、とりあえずレンズを1本だけつけてぶらぶら散歩ってときの最強レンズである。

25mmの広角から200mmの望遠までまかなう、便利な8倍ズームレンズ。フルサイズミラーレス一眼では、コンパクトなα7C IIに最適なサイズなのがいい

 といっても、散歩中に出会う猫はほぼ警戒心が強くて、カメラを持った怪しい人と目が合うと「警戒して隙をみてひとまず退却モード」に入るから、望遠端で撮ることになるのだけどね。感覚としては「望遠でも撮れる標準ズーム」って感じだ。

 そして、知らない道を自転車で適当に走ってたら目の前を横切る猫を発見。さっと自転車を止めて撮影。こっちも油断してたしあっちも油断してたので、ちょっとびっくり顔。

偶然出会ったミケとキジトラがまじってるようなちょっとワイルドな感じだけど顔は可愛い。おどかしてすまん。2025年11月 ソニー α7C II

 お次は誰も住まなくなった廃屋で、のんびり日向ぼっこしてたミケ。廃屋……人間には空き家問題は大変厄介なのだが、猫にとってはありがたい大豪邸だ。

空き家になった家の庭を何気なく観たら、猫が何気なく日向ぼっこしてたのだった。手前に草があってもちゃんと猫の瞳にピントがきてくれるのはさすがソニー。2025年11月 ソニー α7C II

 望遠ばっかになっても味気ないので、ここからはいつもの保護猫シェルターqueueで室内猫編。こんな感じでそっと狙う……、全然「そっと」じゃないけど、めちゃ不審がられてるし。

室内ではこんな感じでモニターを開いて猫目線で撮るのだ。ちゃんと瞳にフォーカスが来てるのがわかる

そして撮った1枚。名前は「さくら」。ちょっとダミ声だけど人に撫でられるのが大好きらしい。2025年11月 ソニー α7C II

 この猫は「さくら」というのだけど、人なつこくて遊んでくれるのがいい。

さくらと遊んでたら、その音をききつけて子猫がやって来た。でも先輩が遊んでるので手を出すのを我慢してるようで可愛い。2025年11月 ソニー α7C II

 そうしたら人にはまだ慣れてないけど、おもちゃには目がない子猫がやってきた。では君とも遊んであげようってことで、おもちゃで相手をしたのだけど、ときどき「え、なんかこの人たちと遊んで大丈夫? ダマされてない?」って顔をするのがまたいい。

好奇心は旺盛でおもちゃには飛び付くけど、人間はまだ警戒してる感じでときどき顔を上げて様子を伺うのだ。2025年11月 ソニー α7C II

 最後は逆に人に全然慣れてない猫を望遠で。それが冒頭写真。「人を信じないぞ」って顔で睨んでる表情がすごく良かったので冒頭写真にさせてもらった。なんかきりっとしててかっこいいではないか。

 その昔、サードパーティー製の高倍率ズームレンズは「便利ズーム」と呼ばれて、メーカー純正レンズよりちょっと下に見られてたし、確かに写りもちょっと甘かったり収差(周辺部がちょっと歪んで写ったり、微妙に色ずれしたり)が目立ったりしてたけど、今はクオリティも上がり、多少の収差はカメラ側で補正してくれるので日常使いには最高に良いのだ。

 今回使ったタムロンのこのレンズは、ほかの高倍率ズームに比べて開放F値がちょっと小さいのが良いところ。AF速度も問題ない。大事なのは猫との出会いを逃さない機動力なわけで、こういうレンズを1本持っておくと、めちゃ楽で堕落できるのでオススメ。みんな一緒に堕落しよう。

 次回は別の人間堕落系高倍率ズームレンズを使ってみる(いい感じの猫に出会えたら……だけど)。今年は猫撮りに魅力的な高倍率ズームレンズが立て続けに登場したのだ。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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