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ここがヤバい!「Nano Banana Pro」画像編集AIのステージを引き上げた6つの進化点

2025年11月28日 17時00分更新

 現在の画像生成AIは“編集AI”へと大きく流れを変えつつある。その転換点を作ったのが、8月26日にリリースされた初代「Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)」だ。そして11月20日(現地時間)、その進化版となる「Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)」Google DeepMindより正式発表された。

 現在の編集AIのスタンダードを整理しつつ、Nano Banana Proがどこを、どれだけ更新してきたのかを、実例とスクリーンショットを交えて読み解いていく。

編集AIの現状と Nano Banana(初代)

 Nano Banana Proの進化を実感するには、まず初代Nano Bananaの特徴をざっと振り返っておくのが早い。どこまでできて、どこが限界だったのかを知っておくと、Proで何がどのように改善されたのかがすぐに見えてくる。以下の3点は作例を見ながら読むと違いがはっきりする部分だ。

1. 会話で写真編集(初代の基本機能)

 これまで画像生成で狙いどおりの結果を得るには、「細かいプロンプト」と「何度もの試行」が欠かせなかった。しかしNano Bananaでは、まず大まかなベースを生成(または参考用の写真をアップロード)し、そのうえで会話のやり取りだけで修正・調整を進められる。プロセスの中心が生成ではなく編集へと移り、扱い方そのものが変わった。

プロンプト:背景を都会の夕暮れにして

用意した画像(Midjourneyで生成)

編集後

2. キャラ一貫性(初代のヒット要因)

 初代Nano Bananaを特徴づけたのが「キャラ一貫性」だ。人物が写った写真を入力すると、その人物を別背景・別テイストで再生成しても破綻しにくい。同じキャラが連続して登場する安定性が支持され、SNSでは“人物を固定したままシーンだけ変える”遊び方が一気に広まった。

プロンプト:このキャラが制服姿で教室にいる絵を描いて

用意した画像(Midjourneyで生成)

編集後

3. 複数画像合成(初代の弱点がわかるポイント)

 初代でも複数画像の合成はできたものの、光や影が合わず不自然さが出やすかった。これは初代が抱えていた代表的な弱点で、Nano Banana Proがどう進化したのかが際立つポイントにもなる。

人物素材

背景素材

影、輪郭、サイズ感などがいまひとつ

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